ボタン泌尿器科いまりクリニックからの
お知らせ・日誌・出来事

ボタン(平成 21年度4〜6月)

泌尿器科いまりクリニックに働く職員による、職員のための日誌、研究会報告などです

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院内勉強会:5月分

平成21年5月12日院内待合室にて、院長による講演、透析室における新型インフルエンザの対策、がありました。ちょうど新型インフルエンザが流行の兆しを見せていた時であり、勉強会の決まっていた予定を繰り上げて行いました。日本透析医会の提供したスライドを中心とした講演を行い、職員が勉強しました。その時に職員に用意した弁当が、弁当屋さんの1週間の勘違いで、届きませんでした。

日本老年泌尿器科学会:

平成21年5月8日から9日まで京都市で第22回日本老年泌尿器科学会が開催され、泌尿器科いまりクリニックから院長と職員5人が参加して勉強しました。特別講演で会の歴史とこれから、がありました。この学会は医師、看護婦、介護士も参加出来、発表出来る貴重な会です。これから老人人口が増えるにつれて会の意義は増えると存じます。以下に報告を乗せます。

森永留美
今回、がん告知を受ける患者/家族に対する看護者の関わりの重要性や癌性疼痛などの看護のあり方について学んだ。医師や患者、家族との連携が十分とれるように関わることが看護師の役割であると思われる。しかし、看護のレベルの相違があり、どこの医療施設もレベル向上の取り組みがなされている。新しい治療を積極的に取り入れるには看護者及び関わる医療スタッフが治療に対し十分理解をしなければならない。また人的環境を整える事も重要といえる。当院でも泌尿器科癌からのターミナル期を迎える患者も多く、メンタルケアなど質の高い看護を提供したい。そのためにも現状に満足せず知識向上に努め看護レベルをあげる事が私たちの大きな課題である。

吉原多枝子
 今回主に泌尿器科看護について、発表を聞きました。まず癌看護について、告知の難しさ、告知後の精神的フォロー、また他病院との連携のトラブルの報告があり、看護師としての知識の向上、コミュニケーションが重要となることを改めて痛感しました。又OP前、OP後の看護でいろんなトラブル、不穏、せん妄の対処、抗凝固剤の服用患者の対処などの対策を研究されています。当院でも、OP後の患者さんの不穏などがよくあり、早めの処置にて対応しています。それに高齢者の転倒,転落は当院でもよくあり、的確な対応が不可欠となっています。センサーの使用などが活用されており、当院でも離床センサーなどの使用が必要だと考えます。今後の看護の向上につながれば良いと思いました.またオムツ使用の患者さんのオムツはずしを試みようとする、共同研究が計画されており、話を聞いてきました。当院では対象者がいなくて参加はできませんが、今後の課題になると思いました。今回参加させていただいてあらためて密に看護できればいいと思いました。

看護師 井手 宏直
  泌尿器癌の患者さんは高齢者に割合が多い。この時期に泌尿器癌となり病気と向き合う体験をする患者さんは、癌の認識から死を強く意識する。このような中で医療者は患者さんの生活の質が低下しないように、また安定した生活が送れるように関わっていかなければならない。高齢者の癌は比較的に進行がゆっくりであり長期に渡り闘病生活を送らなければならない。患者の闘病意欲が低下しないように看護しなけばならない。どの癌においても基本的な考えは同じであるが治療や看護は臓器別に異なるため特徴を踏まえたトータルケアを提供していかなければいけないと考える。泌尿器癌の患者さんのなかにはよぎなく尿路変更をしなければならない患者さんもおられるが個々の持つボディーイメージや自己の価値観を大きく変化させる可能性を持っていることを認識していなければならないこと、他の部署と連携し患者さんが癌と向き合うことが出来る環境を作らなければいけない。癌の告知を受けた患者、家族は少なからず、危機的状況に陥る。看護師はその心理過程を理解し、訴えに傾聴し、抱えている苦痛を表出させるコミュ二ケーション能力を持ちながら初期段階からサポートすることが大切である。

准看護師  山口 早苗
特別講演 日本老年泌尿器科学会の歩み 本間 之夫 先生 設立  1989年  老年泌尿器科研究会テーマ 1〜14回  尿失禁等 14回〜   介護保険導入による 排尿排泄管理 介護ケアー等2000年高齢者排尿マニュアル作成尿失禁は病的ではない。起こって当然。専門医に診せるということは考えられず、「排尿権」・・・排尿の権利を失いつつあった。泌尿器科Drにより排尿相談員制度が設立された。2004年 日本老年泌尿器科学会へ名称の変換 年齢、疾患など極端な制限はせず、医師だけでなく、多くの人材の協力により多様な患者のQOLの向上を目指し善人的な意図をねらう、そういった活動を行う学会のあり方で社会の意識の変化も見据えて今後の学会運営が望まれる。

田中千尋
 癌の告知を受けた患者・家族は少なからず危機的状況に陥る。看護師はその心理過程を理解し、彼らの訴えに傾聴し、抱えている苦痛を表出させるコミュニケーション能力を持ちながら、初期の段階からサポートすることが重要である。 外来看護カルテというものを作成し、癌の告知を受ける際から看護師が同席する。医師の説明に対する理解の確認、その後の治療に際して、患者・家族の気持ちを記載していく。それをもとにどうサポートすればよいか、また、何が不安でどこが理解しづらかったのかなどを的確にケアすることができる。こうすることで、患者も安心して治療に専念できる。医師と看護師による十分な連携も必要となり、患者に対する情報交換を密にし、患者の家族を含め心理的サポートをすることが大切だと実感した。

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院内勉強会:4月分

平成21年4月14日院内で勉強会を開きました。今回は病棟ナースによる、膀胱癌についてでした。

テレビフォーラム:透析室における新型インフルエンザ対策

平成21年4月9日佐賀市中外製薬佐賀営業所(西田所長)会議室にて開催され、院長が参加し、勉強しました。1918年に流行したスペイン風は、その当時の死体が冷凍で発見され、鳥インフルエンザウイルスが同定されたことで、実は鳥インフルエンザが変異した新型インフルエンザであったことが判った。新型インフルエンザは感染して2日目にウイルス量が最大となり、3日目から発症し症状が出る。初めは咽頭炎であるが、次第には敗血症を起こし、全身の多臓器不全で死亡する、致死率の高い激症感染症。飛沫感染、空気感染するので、対策としてマスクが必要。食料を買い置きし、不要な外出を避ける。最大流行期には人口の三分の一が感染する。この時は感染者の家族も含めてどの職場でも四分の一が欠勤する。この状態でもなんとか透析を続けられるような対策を講じる必要がある。透析患者は易感染性なので、インフルエンザが流行すれば真っ先に感染しやすい。腎機能が低下している場合はタミフル1錠で充分なのですぐに内服させる。

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