医院からのお知らせ・日誌・出来事 (平成 17年度4-6月)
いまりクリニックに働く職員による、職員のための日記、研究会報告などです

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伊万里有田地区医師会学 術講演会:
平成17年6月29日伊万里市医師会館で、栗山一道、栗山医院院長先生による漢方薬入門講座:漢方をより身近に、夏場に使う漢方薬の講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから副院長、看護婦以 下5人が出席し、勉強しまし た。

研修報告書 看護師  氏名 高橋 貞子

漢方医学を日常臨床へ。医学の最大の目的/? 寿命の延長!!なぜ病気になるか?  一つの理解   
陰 安静につながる力 健康、病気、
陽 活力につながる 
陰====陽、陰陽のバランスの崩れた状態、治療:陰陽のバランスの調整、漢方薬は生薬を組み合わせたもの、生薬とは植物    動物    鉱物 の全部もしくは一部、つまり、人と漢方薬は材料は一緒 !、
漢方薬  多成分系薬剤     多成分系薬剤、利点 1処方で多くの作用『機能的薬剤』
西洋薬  原則単一成分薬剤   欠点僅かの差の多くの薬剤があり混乱する、『作用機序が判りにくい』、
漢方薬に副作用はあるか?胃腸障害、発疹等、桂枝、人参、麻黄、附子、など、
天然物中毒:附子、麻黄、偽アルドステロン症、甘草、間質性肺炎、肝障害、膀胱炎症状、 小紫胡湯など夏バテに補中益湯 元気にする薬  水分不足に五苓散 子供の風邪に麻黄湯 、喘息に紫朴湯など    
漢方薬による医療は、1まず気楽に使つてみて良い、2そこそこ効く、3そんなに怖くない、4医療の幅が広がる、漢方薬について多くの治療薬として学ぶ事ができました。有難うございました。

研修報告書  職種名 准看護師 山口早苗

講演題 漢方入門講座〜漢方をより身近に:漢方は6世紀頃中国から日本に伝来した中国医療である。生薬とは植物、動物、鉱物の全部または一部を組み合わせたもので人と漢方薬は材料は一緒である。漢方は乱れているところを整え症状を0(ゼロ)にはできないが、そこそこ効き目があり、元気にすることができる。西洋医学は疾患モデルを対象として治療を行うが、漢方医学では患者の苦痛の消去のため、その患者の症状、気質上の所見を併せ診断、人により異なった薬を処方する。この両者違う方法論で相乗効果を期待する。
ほとんどの病医院において処方される薬の中で約70%は漢方が使用されている。日頃の業務の中で処方された薬をただ渡すのではなく、その薬の効果や副作用等理解し、当然のことながら内服中の経過観察することにより、より安楽な治療への援助を行う必要性を再確認することができた。

看護師 前田 靜子

○漢方薬による医療1、気楽に使えて、そんなに怖くない。小児〜高齢者まで。2、そこに効く、元気にする。3、医療の幅が広がる○西洋医学は、「病気を治して、元気にする」 漢方医療の考え方は、「元気になれば、病気は治る。漢方と西洋医療を一緒に使用していく事で効果↑。高齢者は全体に虚弱で、抵抗力も衰える。感染症に罹りやすい。合併症がある、おのずと治療薬も多数。当院では、高齢者の外来通院、入院も多数あり、漢方薬も、色々処方されています。きちんと内服できているか、副作用、改善効果等、本人、家族、医療従事者と、コミュニケーションをはかり、情報を提供し合い、看護して行きたいとおもいます。

研修報告書    井手 宏直

病気とは陰陽のバランスの崩れた状態
治療とは陰陽のバランスの調整
西洋医学の基本的立場は病気を治して元気になる。これに加えて、漢方は元気になったら病気が治る。漢方薬は生薬を組み合わせたもの。生薬とは植物・動物・鉱物の全部もしくわ一部。つまり、人と漢方薬は材料は一緒!しかし、漢方にも副作用はある。多くの場合、病気が長引けば「食欲不振」「だるい」などが出現する。これを一つの病気として捉える〜気虚
気は実体のない根源的生命エネルギー。よって働きのみで、血水に上位から大きく関わり、それらを巡らすと同時に自身も常に巡っている。これが足りない状態が気虚で、倦怠感、気力低下、易疲労、日中傾眠、食欲不振、易感染、などの症状がある状態。西洋医学ではいろいろの疾患の一症状として捉えられるが、漢方では一つの疾病概念として捉え対処する。補剤と呼ばれる一連の薬剤で治療する。漢方による医療は 1.まず気楽に使ってみて良い 2.そこそこ効く 3.そんなに怖くない 4.医療の幅が広がる

いまりクリニック院内勉強会、6月分2回目:
平成17年6月28日午後18時から、院内で今月の勉強会として院長が泌尿器科学、特に尿路の解剖と生理、排尿異常についてスライドを使って講義しました。患者にやさしく仕事に強くと言う医院の標語のように、泌尿器科専門施設として職員が仕事に強くなるための研修の一環として、院長と看護職員による10回の講義を予定しております。今回はその一回目でした。職員の中には主婦をしながら忙しい中を縫って講義を聞きに来ており、もっと長く講義をしたかったのですが、集中力の最も続く30分間の講義としました。

講義日程
1.尿路の解剖と生理
2.排尿の生理、神経
3.排尿の症状:正常排尿と異常
4.泌尿器科の診察、問診
5.検査法:検尿、画像検査、機能検査
6.泌尿器科の処置:導尿、留置カテーテル
7.泌尿器科の病気:炎症、腫瘍、腎不全、性器異常
8.自己導尿、留置カテーテルの管理:ナースから講義
9.尿作成の生理、機序腎不全保存期の治療
10. 透析治療法: ナースから講義

長光園医療懇談会、平成17年度:
平成17年6月25日(土)佐賀市の肢体不自由者養護施設・社会福祉法人長光園 (佐賀市兵庫町:田口一樹 園長)の医療懇談会が、佐賀市のホテルニューオータニにて開催され、院長が出席しました。塩田病院石崎知樹副院長、佐賀社会保険病院本多整形外科医長、田尻内科医院長、古宇田歯科院長、西島皮膚科院長らが参加し盛会でした。 例年のように各自の自己紹介に始まり、田口一樹園長による長光園の事業報告のまとめがありました。次に、塩田病院石崎知樹副院長の挨拶がありました。ホテルニューオータニで大ご馳走を接待し、礼を尽くしていますので、皆様方もそれにお応えになり、入園者をよく診療して欲しいと言う趣旨でした。2次会は佐賀市のノースにて開催されました。

佐賀県医師会定例総会:
平成17年6月25日(土)佐賀市医師会成人病予防センターにてかいさいされ、院長が出席しました。西島英利参議院議員による講演会、これからの社会保障、と言う講演がありました。以下にその要旨を書きます。

国会での活動報告や予算の成立する仕組み、委員会における請願書の取り扱いの仕方などの解説がありました。そして国保や生活保護における国からの助成金が減って、地方自治体の負担が増えるでしょう。社会保険の組合のうち8割は赤字ですが、その赤字の組合に入っている方は全体の4割くらいですので、統合して組合員を増やせば赤字はかなり改善するでしょう。混合診療についてはよくないので阻止しています。なぜなら医療費は米国が190兆円以上に対して、日本はわずか30兆円です。国民平均寿命が世界一であり、かつ健康な長寿も世界一なので、日本は非常に効率の良い医療を行っています。しかし医療の一部を自費で行うことにすれば、医療費は100兆円以上に伸びると予測されているので、大手企業が医療に参入しようとしています。

日本透析学会:
平成17年6月24日(金)横浜市 パシフィコ横浜 で開催され、副院長と職員2人が参加しました。以下はその時の報告です。

境 裕子

今後の仕事に活用できること:感想 考察:今回の演題を聞いて一番印象に残って今後の業務に活かせていきたいと感じたのは山陰労災病院の【O-1601】透析困難な高齢者透析患者へのメトリジンとリズミックの併用作用効果と【O-1603】血圧低下により透析困難な患者の適正体重でした。年々透析患者様が増え続ける中、高齢者の患者様の数も増え続けている。高齢者患者様の中には、血圧低下に伴う透析困難症も多いのでリズミックを併用することで、安全な透析を行うことが出来る。また、CTRが不良で血圧低下症例では心臓超音波などから総合的に適正体重を決定する必要がある。保存期腎不全患者様の教育入院は早期に行ったほうが腎不全の悪化を予防し本人も自覚を持ち少しでも透析導入を遅らせることが出来る。長期保存期の糖尿病患者様においては、あまり自覚を持たない人が多いので何回も栄養指導を行い家族、本人、スタッフとのコミュニケーションを取るように心掛けたほうが良い。保存期に食事指導を行うと同時に透析導入の受入れ準備が必要なので何回も本人が理解するまで透析に対してのカウンセリングを行う。透析導入になった際、患者様においては不安なことばかりなので外来透析になられた当初は電話訪問を頻繁に行い少しでも安心して頂けるように心掛けて接する。外来透析に慣れてくると体重増加となりがちなので心不全高カリュウム血症の説明、自宅での内服確認を行うようにする。また、所定の用紙を準備しておき一日の水分摂取量のチェック、尿量のチェック、血圧、体重測定を行って記入して貰い透析日に持参して貰う様に指導を行う。シャント音を本人に確認してもらい出来れば聴診器を買ってもらいシャント管理の指導も行う。透析暦、年齢を考慮した患者様にあった指導を行い日々接していくことを心掛けていき精神面のフォローも行い今後の透析業務を行っていきたいと思います。

吉田和子 

危機管理 <インシデントレポート>実態と調査  
透析治療準備段階 = 体重測定ミス 採血忘れ 抗凝固剤調剤ミス 、点滴準備忘れ 器具消毒不備
透析治療開始   = 除水設定ミス 抗凝固剤ミス 血流量ミス、採血忘れ  回路逆接 点滴注入ミス、定期薬服薬忘れ 運転スイッチ入れ忘れ
透析終了     = 注射打ち忘れ 採血忘れ
  <インシデント原因>   認識不足 知識不足 職員の連携不足 勘違い 忙しさ
  <インシデントの発生時の状況> 思い込んでいた 他の事に気を取られていた 慌てていた 患者と話していた  集中していなかった  繁忙だった
  <報告制度について>   報告書記載についてどのように感じますか、誠実に書いている 義務的である 積極的である    面倒くさい 適当に書いている 記載するのが苦痛、多くのインシデント発生には、治療開始など複雑な業務が重なる事で多数発生  ほとんどのケースにおいて、確認ミス 確認不足 思い込みや慣れが背景要因である
安全な治療を行うためには、たとえミスが発生したとしても、いち早く発見し対応する。同じミスを繰り返さない環境を作ることが重要。安全な医療を提供する スタッフ個々での継続できる安全な意識こそがもっとも重要である 、〔看護、〕透析導入指導の統一化を図る、チェックリストを作成、レベル T= 日常生活に必要な項目、水分 食事 シャント音   レベル U=QOL を考慮した項目、症状について、内服について、災害時

、旅行、
チェックリストの有効性、指導内容のポイントがわかりやすくなる。指導経過がわかりやすくなる。指導内容の統一化が図れる。看護師自身の指導内容の評価ができる。透析看護の質の向上につながる。
(看護)体重管理のコントロールが不良で、過剰体重増加を繰り返した症例    体重管理が悪い患者は、教育入院一週間行い、体重 血圧 飲水量    尿量をチェックする、本人 =自己中心的、苦しくなったらいつでも、透析ができる*家族  =本人には強く言えない*体重増加が少ない患者は、家族の協力が得られる

体重コントロールの重要性を理解し、安定した透析を目指すには、精神 社会的安定家族の介入を得るためには必須。繰り返し、栄養 水分指導を行うことも必要であるが家族背景を需要し、理解的態度で接することが必要

今回 透析医学会に出席させて頂きましてありがとうございました。発表では、危機管理 看護機器に関することが発表されました。看護では、体重増加の多い患者さんに対しての発表があり当院に於いても体重増加の多い患者さんの教育入院を取り入れたいと思います。危機管理ではどこの施設でも、透析開始時期の時間帯が、ミスの発生が多発しているようです。ミスや事故を起こさないためにも、集中して業務を行っていきたいとおもいます。また、今回の透析医学会は、50回記念でもあり透析の歴史をみることができました。初めて透析に携わった時の機器などが展示されており感動しました。

副院長

報告書待ち

魚住二郎教授就任祝賀会:
平成17年6月23日(木)佐賀市のマリトピアで、佐賀大学医学部泌尿器科の真舞P二郎教授の後任として、魚住二郎教授の就任祝賀会が佐賀泌尿器科懇話会と、樟葉会の主宰にて開催され、副院長が出席しました。当日は泌尿器科いまりクリニックでは手術があったので、残念ながら院長は留守番でした。

伊万里有田地区医師会学 術講演会:佐賀県もの忘れ相談ネットワーク研修会
平成17年6月22日伊万里市医師会館で、痴呆症の講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長、副院長、看護婦以 下5人が出席し、勉強しまし た。演者は、杠岳文、肥前精神医療センター部長で、痴呆症診療の実際、初級編について講演されました。 痴呆、特に老人性痴呆の患者を早めに発見して、早期治療するために、一般医やかかりつけ医での早期診断の要点について、詳しく説明がありました。

早期診断のための、初期痴呆症兆候観察リスト(OLD:Observation List for early signs of Dementia)について説明がありました。OLDとは、痴呆症の患者の兆候に簡単に気付くことが出来る観察式のスクリーニング検査で、、2001年にオランダで出来ました。項目は12個あって、記憶や忘れやすさ、語意や会話内容の繰り返し、会話の組立能力と文章理解、見当識障害や作話や依存と言う大きくわけて4つの項目についての質問です。1.いつも日にちを忘れている、2.少し前のことをしばしば忘れる、3.最近聞いた話を繰り返すことが出来ない、4.同じことを言うことがしばしばある、5.いつも同じ話を繰り返す、6 特定の単語や言葉が出てこないことがしばしばある、 7 話の脈絡をすぐ失う、8 質問を理解していないことが答えからわかる、9 会話を理解することがかなり困難、10 時間の観念がない、11 話のつじつまを合わせようとする、12 家族に依存する様子がある、以上についてもしも一つでも当てはまるものがあれば、痴呆の可能性があるので、もっと詳しく調べて、専門医を紹介するなどの処置が必要となるようです。

アルツハイマー型痴呆の基本を知る 看護師 前田 靜子

痴呆症とは、成人になってから起こる、記憶と知能の障害を言う。〇 以前とは違う様子ちょっとした変化にきづき家族や、病院スタッフからの情報にも注意する事が、痴呆症の早期発見につながる。〇 OLD(初期痴呆症徴候観察リスト),長谷川式簡易知能スケール→早期発見に活用 〇 なぜ早期診断が必要か。適切な薬物療法への早期導入。家族等に十分な説明をする事が大切となる。もし、この事を怠ってしまい事故等が発生した場合賠償責任が問われることがある。〇 認知症ケアーの理念:認知症の為に、見失われがちな、その人の尊厳、その人らしい生を、まっとうできる様、支えていくのが大切。*社会が急速に、高齢化を迎える事で、痴呆症の発症が増えている、当院においても同じ様な傾向が見られます。周囲の関わりと環境によって、良くも、悪くも変化していくとのことで、今回の研修を生かし看護していきていと思います。

 

第51回佐賀泌尿器科懇話会:
平成17年6月18日佐賀市、千代田館にて開催され、院長が出席して勉強しました。一般演題6題と、真舞P二郎、前佐賀大学泌尿器科教授によ る特別講演:泌尿器科主要疾患治療における最近の変化、がありました。今回は泌尿器科いまりクリニックが懇話会の事務などのお世話を行ったために、準備や当日の会場進行などで、粗相のないように気をつけ緊張しました。

真舞P二郎先生の講演で、この25年間に泌尿器科の治療が大きく変化、進歩したことがよく判りました。

いまりクリニック院内勉強会、6月分:
平成17年6月14日午後18時から、院内で今月の勉強会として院長が当番となり、医療安全について講演しました。厚生労働省から通知のあった医療安全の10項目についてスライドを使って講義しました。

安全な医療を提供するための10の要点:全職員が対象
 (1)安全文化 (2)対話と患者参加 (3)問題解決型アプローチ (4)規則と手順 (5)職員間のコミュニケーション (6)危険の予測と合理的な確認 (7)自己の健康管理 (8)技術の活用と工夫 (9)与薬 (10)環境整備   

第5回九州前立腺癌臨床課題研究会:
平成17年6月18日(土)福岡市シーホークホテルにて開催され、副院長が出席しました。

報告書待ち

小児科診療研修会:
平成17年6月6日伊万里市医師会館で、小児科診療の講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長、副院長が出席し、勉強しまし た。伊万里市での夜間小児救急診療の開始に備えて、医師会主催での勉強会で、西有田共立病院小児科の辻医師らが講師となって診療の実際の場における要点を、小児の発熱を主体に講義がありました。

2005九州前立腺癌講演会:
平成17年6月4日福岡市ホテル日航にて、開催され院長が出席いたしました。赤座英之、筑波大学教授による特別講演:J-Capから見た日本の前立腺癌内分泌療法の現状、がありました。前立腺癌の内分泌治療では、LH-RH analogにさらに抗男性ホルモン剤を加えた方が、腫瘍マーカーの低下が早いと言う報告がありました。その後の質問で、泌尿器科は泌尿器科疾患のみを行って、蛋白尿や腎不全は診ないでよいなどという悲しい意見が出たのには驚きました。泌尿器科医であっても医学部で全科を一通り学び、医学各科の試験・実習を何度も受けて通ってきており、しかもちゃんと医師免許を持っていますので、何を治療してもよいはずです。後は各個人の学習と存じます。泌尿器科しか診ないと言うことは自分の守備範囲を自ら狭めているような気がしますし、もしも泌尿器癌の治療を行うにしても各科の知識が無いと出来ないと存じております。医師になることよりも医師を続ける方がむずかしいと思うこの頃です。

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泌尿器科いまりクリニック11周年開院記念会:
平成17年5月27日伊万里市迎賓館で職員のみによるささやかな開院記念の宴会をしました。おかげさまで今日まで何とかやって来れましたことは、皆様のおかげです。感謝。

写真は職員一同から頂いた花束を手にした副院長。さらに、職員一同から記念品として医局に大きな本棚まで頂きました。院長以下職員が一次会37人、2次会23人の参加で盛況でした。おかげさまで4次会のラーメンまでしっかりとお付き合いいたしました。

泌尿器科いまりクリニック空調機入れ換え工事終了:
4月下旬から開始されていた空調機入れ換え工事終了がほとんど終了しました。工事期間中は空調機が使えずご迷惑をおかけしておりました。
いまりクリニック院内勉強会、5月分:
平成17年5月24日午後18時から、院内で今月の勉強会として厨房が当番となり、食中毒について講演しました。食中毒について厨房 発表者 古川由香里

私たち厨房は、食事を作る上で日頃衛生面などに特に気をつけています。今回、私たちは食中毒についてまとめてみました。食中毒というと夏の暑い季節を思い浮かべます。というのもサルモネラ、0―157、黄色ブドウ球菌など、細菌による食中毒の多くが夏季に発病し、暑さによる体力の低下と重なると症状も重くなりがちなことから、つい夏だけに目が向かいがちです。ところが秋から冬にかけてもう一つの食中毒ピークがあります。食中毒の発生場所は、学校や仕出し屋などが多いと思われますが、実は飲食店や家庭からの発生が多いようです。このことから、みなさんに事前にアンケートをとり、どれくらい理解されているのか、又、予防策やその特徴についてまとめました。

<アンケート結果>日頃食品を扱う上で気をつけていることは何ですか?という質問では、やはりみなさん手洗いに気をつけているようです。次に消費期限、まな板、包丁の殺菌をされている方も多かったです。逆に、手袋の使用や指輪、時計をはずす方は少ないようですが、十分食中毒の原因になるのでされた方がいいと思います。知っている、又は聞いたことがある食中毒菌はなんですか?という質問では、サルモネラ菌、0―157、ノロウイルスを知っている方が多かったです。保存、掃除について気をつけている事は何ですか?という質問では、食品の長期保存は避ける、が一番多く、次に温かい食品は冷ましてから入れる、タオル、布巾はこまめにかえる、が多かったです。冷蔵庫の温度は気にされている方は少なかったようですが、10℃を超えると菌が増殖しやすくなるので、冷蔵庫の詰めすぎやドアを頻繁に開閉したりすると庫内の温度が上がってしまうので注意しましょう。

<平成15年 月別食中毒発生状況>全国の集計となっています。冬場にも多くの食中毒が発生しています。食中毒は夏場でも多く発生しますが、冬場でも十分発生することがこのグラフからわかると思います。

<平成15年 病因物質別発生件数>
1位 サルモネラ菌・・主として動物の腸内にいるものですが、全ての動物が汚染されているわけではありません。しかし、食肉類卵は常にこの菌に汚染されているという前提で取り扱う事が大切です。成人は下痢にとどまる事が多いようですが、小児や高齢者は全身疾患を起こすことがあります(予防ポイント) *食品の低温管理の徹底*手指の洗浄消毒の徹底*調理器具の洗浄消毒の徹底*未調理品から調理済み食品への二次汚染の防止*食肉、卵は十分に加熱する*卵の消費期限などの表示をチェックする

2位 カンピロバクター・・あらゆる動物の腸管内に存在し、特に鶏の保菌率が高くなっています。4℃以下の低温でも凍結した食肉などではかなり長い間生存します。菌数が少なくても発症するので食品に菌を付けない事が大切です。鶏ささみの刺身、バーベキュー、焼き肉など肉の生食や加熱不足によることが多く霜降り調理に使用した氷水、サラダや井戸水なども原因となります。(予防ポイント)  *肉類の生食を避け、食品は中心部まで十分に加する*生肉は肉汁がもれないように密閉し他の食材と別して冷蔵保存する*手指の洗浄消毒の徹底*肉類専用の調理器具を用意し、使用した器具は浄後熱湯消毒し乾燥させる*水の衛生管理*犬、猫、鳥などペットに接触したあとはよく手洗う

3位 小型球形ウイルス・・その中の一つであるノロウイルスは生牡蠣などの貝類による集団食中毒が最も多いが、その他に野菜サラダ、ケーキ、サンドイッチ、和え物などの生ものか、加熱不十分な加工食品からも感染しています。感染経路として生牡蠣などを直接食べる場合の他に、調理従事者などの手を経てウイルスに二次感染された食品を食べた時、また人から人に直接感染する場合もあります。発生時期が11月〜3月の冬期に多く、細菌性食中毒が夏期に多いのと対照的です。(予防ポイント)   *手洗いを頻繁にする*貝類の生食は避け加熱は十分にする*給水施設や調理器具の衛生管理の徹底*嘔吐物や排泄物に汚染されたものの処理は厳重にに注意する

★まとめ★★これから食中毒が発生しやすい時期になります。あらためてスタッフ勉強会で食中毒をテーマにあげたことにより、私たちも食品を扱う立場なので勉強になりました。家庭や職場での手洗い、調理器具等の衛生管理の徹底、二次汚染の防止など十分に気をつけて、清潔な環境を保つように努力していかなければならないと思いました。       

第18回日本老年泌尿器科学会:
平成17年5月6日から7日にかけて、岩手県盛岡市での第18回日本老年泌尿器科学会に院長、看護師2人が参加し、大いに勉強しました。伊万里から博多、仙台を経て盛岡まで8時間の旅でようようたどり着きました。7日朝7時30分からの排尿機能訓練士講習会に参加し、その後パネルディスカッション、オーダーメイドの排尿管理の実践に向けて、を拝聴しました。排尿機能訓練士講習会は排尿機能とその診断方法を分かりやすく解説されておおられ、とても参考になりました。排尿機構の解剖生理、問診、排尿記録用紙、他科からの内服薬、診察、尿流検査法、残尿測定法、尿流動態検査などについての講演でした。

パネルディスカッション、オーダーメイドの排尿管理の実践に向けてでは、各施設の医師、看護師がいろいろな意見を出されていて、ためになることがたくさん有りました。ランチョンセミナーでは、井川靖彦、信州大学泌尿器科助教授による、前立腺肥大症と過活動膀胱、を拝聴しました。井川先生にはかってスウェーデンで院長がたいへんお世話になったことが有ります。今は信州大学の助教授として、診療と研究の傍ら日本中で講演され、大活躍をされています。


 准看護師  古賀ちよ子

今回、泌尿器科学会では2日間にわたり行われたが、参加できたのは7日の排尿機能訓練士講習会や他パネルディスカション、女性泌尿器科(一般演題)の講演を聞くことができました。講演全てにおいてすばらしいもので、どの演題について報告しようかと迷いましたが、今後も泌尿器科(看護)に携わっていくものとして各項目において感じた、いくつかの重要なポイントをここに報告したいと思います。(1)患者さんの状態把握と正確な評価が重要、(2)排尿管理(障害)は個別性が高い為、個人のライフスタイルに応じた看護指導が必要である。(3)患者さん、家族へのサポート(4)介護施設の患者受け入れ状況の問題、(カテーテル留置者、SIC、膀胱婁、腎婁、等の管理)(5)スタッフ教育の見直し(間違った知識の有無)その他、災害における意識調査で、非難生活において、一番困った事は、”水”の確保であり、とりわけ ”トイレの水”が確保できずに困った(トイレ利用の困難)という興味深いお話もありました。又、泌尿器科において一般社会への情報提供についての重要性等のお話もあり、ありとあらゆる面での学習が必要であることを痛感しました。今後は泌尿器科(准)看護師として知識向上を目指し努力していきたいと思います。 

 准看護師 松永富三代

初日は参加できませんでしたが、2回目の検査士講習会と、サテライトシンポジウムに参加しました。講習会では、畜尿と尿排出のメカニズム、薬剤の影響、機能障害を来す主な疾患検査の方法などを学びました。IPSSの重要性を学び検査の方法では、小児の検査でアニメのビデオを見せながら施行されているのに驚きました。次に、パネルディスカッションに参加しました。オーダーメイド排尿管理の実現に向けてと題して、たくさんの講義を聴きました。本人の能力と生活環境に適した排尿法、排尿日誌についての活用の仕方、尿道カテーテル、自己導尿等、思わず頷きたくなるお話をたくさん聴講しました。養護施設などの状況でオムツをしてることに何の疑問も持たずに従事している介護者。まずは、オムツをはずすことを考えてほしいといわれ、ハッとさせられました。地域ぐるみで活動されている方々など、大変なご苦労もあるみたいでしたが、特定の疾患治療がゴールではなく、症例ごとに排尿管理の達成目標に多様性があり、これらに対する能力を十分に身につけることと学びました。この学会で学んだ沢山の事を、これからの仕事に役立てて行きたいと思います。

 
山口夫妻結婚式:
平成17年5月1日めでたく職員同士の結婚式が有り、副院長が出席して祝辞を述べました。
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いまりクリニック院内勉強会、4月分:
平成17年4月26日午後18時から、院内で今月の勉強会として副院長が当番となり、性病について講演しました。

報告書待ち

院長による講演:
平成17年4月19日佐賀市、大鵬薬品工業佐賀出張所(中藤新治、所長)にて院長が、所長初め営業のMRの方たちに、膀胱機能とその異常、過活動膀胱などについて講演しました。 マックibookを持参して、膀胱の解剖・生理、正常排尿の機構と神経支配、排尿異常の症状として排尿困難、頻尿、尿失禁の排尿異常の診察と検査、治療法について述べま した。講演後に質問が10数個あり、大鵬薬品工業のMRさん方はとても熱心に勉強されて居られると存じました。質問の内容は、バップフォーの口渇と言う副作用について、尿閉時の導尿について、自己導尿について、漢方薬療法について、間質性膀胱炎に対するIPDの効果、泌尿器科いまりクリニックHPの作成について、前立腺肥大症における頻尿に対して抗コリン剤を使うことについて、高齢者の前立腺肥大症に対する治療法について、などなどでした。

安全管理セミナー:
平成17年4月16日、福岡市で開催されていた第3回透析医会安全管理セミナーに副院長と透析室のスタッフ2人が参加し勉強しました。

研修報告書   看護師  藤原 勢津子

第3回  福岡県透析医会安全管理セミナー、日時2005年4月16日(土)、場所 福岡トヨタホール 地下2階 スカラエスパシオ
パネルデイスカッション:テーマ  〜福岡県西方沖地震の経験をふまえて〜機械室で水があふれ、RO配管に複数の破損があり、21(月)22(火)の透析を他院に依頼することになった。 カウンターに置いてあるコンソールが18台中3台転落していた。患者の連絡に手間取った。受け入れ側  良かった点:患者が冷静で自分の透析条件をよく知っていた。スタッフの応援、医師の回診があった。患者が一施設にまとまった。透析室を専用で使用できた。  反省点:患者の連絡、移送をどうするか?が、問題である。
くま腎クリニック:全体の流れ、情報の整理を一手にされた。災害時優先電話、災害時優先携帯電話の利用。NHKへのテロップ依頼:被災状況の把握と試運転まで、患者との連絡「災害時伝言ダイヤル171」の利用、日本透析医会ネットワーク
短時間に情報収集ができた。情報が伝わってきた。2〜5時間で対策が立てられた。緊急通行車両の事前届出を済ませた。
特別講演  透析医療災害対策の体制作りと情報ネットワー      岡山県医師会透析医部会災害対策委員長  笛木久雄先生 災害対策への取り組み:施設自衛型・・・施設連携型・・・トータルでの災害対策 基本は、1.「組織」と「人」2.情報ネットワーク3.災害時の主役は、あくまでも当事者の施設と地元透析医会
組織の基本単位 日本透析医会各支部と施設 「人」トップリーダーと災害担当者、県支部・・・災害対策本部と県災害対策委員会を設置 施設・・・・防災責任者と施設災害対策委員会を設置・・・体制と情報ネットワークの確立
このセミナーに参加して、災害時どのように行動すべきかを改めて考えさせられました。初動期をスムーズに対応するには、マニュアルの作成と日ごろの訓練が必要であり、早急な対応が望まれます。あってほしくない災害ですが、其の時に、敏速な行動が取れるよう努力していきたいと思います 。

看護師 松本喜代子

福岡県透析医会安全管理セミナー
配管が破損し透析不可と判断、受け入れ先の確保をする、受け入れ先の決定、夜にも透析をおこなう、受け入れ先での透析そして復旧
反省点
漏水対策出来てなかった 、患者さんの移送がまとめて出来なかった、伝言ダイヤルの活用をしなかった 、行政に患者の搬送をたのむべきだった、患者さんの連絡が難しかつた 、棚置きしたコンソールは非常に危険、配管を修理できるところはする、受け入れ側の対応についてメーカー 等の方が協力てきですぐに対応してくれた、患者自身も自分の透析条件をよくしっていた 
感想
今回参加して地震は起こらないと言う安易な姿勢ではなく危機意識を高めて当院でも災害時のマニュアルの作成と防災訓練の必要性を強く感じた

日本泌尿器科学会総会:
平成17年4月13日から4月16日まで、東京お台場ホテル日航とホテルパシフィックメリディアンで開催されていた第93回日本泌尿器科学会総会に院長が出席し勉強しました。お台場は静かで落ち着いて、きれいな所でした。さらに、羽田や銀座、東京駅から比較的に近く、便利です。広くていろいろな施設があるので、お台場巡りだけでもかなり時間がかかるようです。さて、今回の全体テーマは、安全で温かなお仕立ての医療、でした。大病院の勤務医などの方は平日からでも学会に出席できますが、泌尿器科いまりクリニックのような小規模診療所では平日はなかなか休めませんので、土曜日しか出席できませんでした。そこで、医療機械やポスター演題を拝見し、卒後生涯教育プログラム、安全な医療:法的側面から、を聴講しました。演者は日大医学部法医学教室の押田茂実教授でした。たいへんユーモアがあふれて、講演でこんなに笑ったことは初めてでした。以下はその要旨です。

医療事故は医療者が人間である以上何らかの確率で生じる。医療の標準化によって医療レベルが上昇するが、その事故の起きた時点での医療水準に達しているかが問題。医療事故の際の対応には、隠さない、逃げない、ごまかさないことが必要。解明・公開、原状回復、真相究明、反省・謝罪、再発防止、損害補償が求められる。事故が起きるとほうれん草、報告、連絡、相談を。実際の医事紛争はどのくらいか、30%は苦情を言うのみで終わり、40%は見舞金、20%は示談、5%は和解、10%が裁判になり、そのうち2%は訴訟を取り下げ、5%が和解、3%が判決に至り、有責はわずか1%。しかし、以上の割合からみると裁判で有責はわずかだが、医事紛争の3分の2が何らかの額で金銭的解決を行っている。医療事故が起きると、民事裁判、刑事裁判、行政処分が生じる。医療過誤によって刑事事件で有罪になることはほとんど無いが、脱税などでの刑事罰を受けることがある。しかし、ここ数年から行政処分の厳しさが非常に増大している。

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