泌尿器科いまりクリニックからの
お知らせ・日誌・出来事

(平成 20年度1〜3月)

泌尿器科いまりクリニックに働く職員による、職員のための日誌、研究会報告などです

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外来お誕生会:


平成20年3月21日(金)外来のクラークT君が20歳の誕生日を迎えるので、その前夜祭として、外来スタッフ5人と院長が伊万里市のステーキハウス勝で新成人を祝い、会食しました。写真は泌尿器科いまりクリニック外来のお嬢様方。

第4回佐賀循環障害研究会:糖尿病足病変

平成20年3月18日(火)佐賀市ホテルニューオータニにて開催され、院内勉強会の後で、院長が出席し勉強しました。一般演題が二題と東京都済生会中央病院、渥美義仁副院長による特別講演:糖尿病性足病変:診断・治療・予防へのチームアプローチ、がありました。以下にその要旨を書きます。

2007年11月14日はインスリン発見者バンティング博士の誕生日であり、この日が国連による世界糖尿病デーになりました。国連が青色の明かりでライトアップされました。演者の経験で、糖尿病の頭脳明晰なおばあさんがいて、その方でも自分自身の足病と変足の壊疽に気付かなかった。なぜなら足の知覚が麻痺してしまったから。

糖尿病足病変で毎年世界で30病に1本の足切断があり、日本でも740万人の患者忠1.6%に足壊疽がある。糖尿病足病変では知覚麻痺のため、足の圧迫や怪我、やけどを気付かずに放置し、潰瘍を生じたり、足の変形、中足骨頭、槌状足を生じる。糖尿病足病変ではさらに末梢動脈の数珠状の長い狭搾を生じ、血流障害のためにPAD(Painful Arterial Disease)になる。糖尿病足病変では易感染性があり、さらに発汗異常から乾燥して、足のかさかさやひび割れも起こる。糖尿病網膜症のため目もよく見えないので、足の手入れが出来にくく、深爪や怪我をしやすい。

治療としては、病変部の観察と評価。局所の安静:歩かず、免荷。デブリドメント:マゴット(ウジ虫による治療)。傷の消毒と洗浄。局所の創傷治療。薬としては抗菌剤や血流改善剤。血行再建術。最期は切断。

予防が大切。チーム医療によるフットケアで足の切断を減らす。医療側も足のことをよく見ないし、患者側も足のことを知らない。日常診療で全患者の足を見ることは不可能なので、足病変に応じて対応する。患者をリスクに応じて3段階に分類。フットケアの指導項目は30個くらいあり、血流障害があれば急速に進む。指導ナースを養成し、フットケアを行う。

泌尿器科いまりクリニック院内勉強会3月分:前立腺癌

平成20年3月18日院内で開催され、今回は病棟ナースが担当で、前立腺癌について症状・診断・治療など一般的な基本事項を説明しました。

平成20年度佐賀県前立腺癌検診協議会

平成20年3月13日佐賀市マリトピアにて開催され、泌尿器科いまりクリニックから院長が出席しました。初めに佐賀大学泌尿器科の魚住教授から、佐賀県前立腺癌検診の報告と問題点の説明がありました。次に群馬大学名誉教授、中山英寿先生の特別講演:前立腺癌検診を推進しよう、がありました。以下に要旨を書きます。

1. 日米の前立腺癌の差異:米国は死亡率が低下しているが、日本は増加している。米国は罹患率が頭打ちになっているが、日本は増加している。

2. 前立腺癌検診の効果:チロル地方の検診では、1993年に前立腺癌検診が始まってからは、それ以前と比べるとそれまで頭打ちであった前立腺癌による死亡率が、1997年には32%減少し、1998年には42%減少した。前立腺癌検診以降は進行癌が大きく減って1%になった。進行癌が減ることは死亡率も減る。オーストリアの他の地方と比べても、チロル地方では前立腺癌の死亡率が少なくなった。
カナダのケベック州でも前立腺癌検診群の方が死亡率が減った。スウェーデンのゲーテボルグ市でも同様の結果であった。つまり前立腺癌検診を行うと進行癌が減り、死亡率も減る。

3. 日本の前立腺癌検診の現状:前立腺研究財団が主体にまとめて検討。広域研究と、対照研究を行っている。今年4月に前立腺癌検診ガイドラインを発表する予定。

4. 平成19年9月9日付の読売新聞に載った、前立腺癌検診は無意味という記事のうそ:7つもある。意図的な誤った記事。7この誤りを指摘した。

5. これからの前立腺癌検診については、県レベルの対応を行い、情報を共有し、医師会特に内科医とマスコミに周知させることが大切。

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第8回佐賀ROD研究会:

平成20年2月28日佐賀市ホテルニューオータニにて開催され、院長が出席し勉強しました。名古屋第二赤十字病院、移植内分泌外科、冨永芳博部長による特別講演:腎性上皮小体機能亢進症における甲状腺疾患の合併症に就いての検討、がありました。

大鵬薬品社内研修会:

平成20年2月27日佐賀市大鵬薬品工業佐賀出張所(中藤新治、所長)にて開催され、院長が出席しました。バップフォーについてのスライドによる解説を聞いて、そのことに対するコメントと質問を受けました。所員の皆さんはたいへん熱心に質問をされ、充実した時間でした。

泌尿器科いまりクリニック院内勉強会2月分:接遇研修

平成20年2月26日院内で開催され、今回は中外製薬人材開発部、営業研修グループ、山部美佳講師お招きし、職員33人に接遇の基本について講義していただきました。たいへん落ち着いた丁寧でお上手な話術に聞きほれ、感動さえしました。内容は簡潔で明解でした。以下にその時の要旨を書きます。

接遇の必要性:患者の満足と共に職員自身の満足のため。患者との意思の疎通が良くなれば、患者との信頼関係もできる。職員同士の連絡が良くなれば、職場の環境も良くなる。

接遇のマナー基本5原則:基本は、挨拶、笑顔(表情)、身だしなみ、言葉遣い、態度
1. 挨拶:挨とは聞くこと、拶とは迫ること。基本は、あ:明るく、い:いつも、さ:さきに(自分から)、そして、つ:続けること。

2. 笑顔:大切な表情として、笑顔。メラビアンの法則では人の印象は55%が視覚、38%が聴覚、7%が話の内容。やはり、第1印象としては見た目が重要。

3. 身だしなみ:自分本位のおしゃれでは無くて、清潔感があり、職場にふさわしい服装などが身だしなみ。髪の毛、爪、服のシミ汚れやしわなど無いように、靴の汚れなどに注意する。

4. 言葉遣い:流行語や専門用語を避ける。肯定文で、命令でなく依頼で、クッション語を使う、敬語を正しく使う。

5. 態度:相手の話を正面から聞くように。立ち居振る舞い、お辞儀、物の受け渡し方、静かな歩き方、方向の指し示し方は指を揃えて。

以上のことをホスピタリティをもって行う。自分本位では無くて、相手を思いやる態度や会話などを通して、相手に心の充足感を与えるように心がける。

佐賀県保険医協会労務講習会:患者に信頼される医療機関を目指して-スタッフと力を合わせられる環境作り

平成20年2月23日佐賀市アバンセにて開催され、院長が出席し、多いに勉強し、7回質問しました。京都府の桂労務社会保険総合事務所の社会保険労務士、桂好志郎講師による上記の特別講演がありました。泌尿器科いまりクリニックとしてもたくさん学ぶところがありました。出席して良かったと思われる研修会でした。以下に要旨を書きます。

職場は、職印の自己実現をはかる場であるので、使用者としては、目指す方向を明確にし、各スタッフのすべき分担とそれに伴う責任を具体的に設定する。その達成を支援し、優れている点を評価し、改善点があれば指導、援助する。最近中小の病医院では看護職員の募集が非常に困難になっている。その中で大病院に対抗して募集するためには募集要項の工夫が必要。職員がやめる理由は賃金だけでは無い。賃金だけでなく賃金に代わる魅力のある職場をつくるように努力する。週休を増やす。休めるように変則勤務時間を工夫する。パートを活用する。夜勤のみや土曜のみの就業者も存在する。

パートの労働法が今年4月から変更になるので、それを踏まえる。常勤と同じ仕事をしているパートは常勤扱いにする。雇入れ通知書も変更になる。本当の管理職でないものは時間外手当が必要。本当の管理職は人事権や出勤時間が自由なもの。ボーナスを減らしてでも月給の金額を増やすのが、いろんな算定時に職員にとって有利。

遅刻や欠勤はすぐに注意する。2回目は口頭注意、3回目は文章で注意、4回目は処罰。遅刻や欠勤は小さな職場では同僚に大迷惑。勤務時間、退職金などの不利益変更は不利益の見返を考え、工夫して職員と良く話しあってから。時間外手当はきちんと支払う。超過勤務台帳が必要。成果主義・長時間労働が心の病、うつ病を引き起こすので、極端な成果主義は良くないと判ってきた。

職員の採用は慎重にもさらに慎重になること。いったん雇入れた職員は法律でいろいろ保護されている。協調性の無い人が最悪であり、どれだけ才能があっても協調性が無ければ雇入れてはいけない。職員に休憩時間は必要。休憩室が狭く皆で使用すると一部の職員が独占することがある。職員休憩室はいじめがないように注意する。

厨房のご案内

この度、厨房から患者さん・ご家族の皆様に様々なお知らせをするための掲示板を設置させて頂くことになりました。今後、お出し致しておりますお食事に使用している食材や各月の行事食、また食に関する様々な話題を提供していきたいと思います。

 現在、4名の厨房スタッフ(管理栄養士1名、栄養士1名、調理師2名)で毎日のお食事をお作りしています。最近は、食の安全性が強く求められております。当院でも安全で安心して食べられるお食事、そして家庭的なお食事を患者にお出しするため、地元伊万里の食材にこだわり仕入れを行っています。お米や野菜、果物類は主に松浦町にありますJA伊万里農産物直売所「松浦の里」より取り寄せております。いつも新鮮な食材で作ったお料理をお出し出来るように頑張っております。お米はその日に使う分を厨房で精米しております。

JA伊万里農産物直売所「松浦の里」

 お食事の内容は「普通食」と、患者さんそれぞれの疾患に合わせた「治療食」(腎臓病食、糖尿病食、高血圧食など)がございます。また、入院されている患者さんには栄養士による、それぞれの疾患に合わせた食事療法を行うための栄養指導・食事相談を随時行っています。これからも厨房スタッフ皆で日々努力し、より良いサービスを患者さんにご提供して行きたいと思っています。   

管理栄養士 林 俊介 

伊万里有田地区医師会立看護学校講義:

平成20年1月から2月20日にかけて看護学校での泌尿器科学講義を院長と副院長でそれぞれ看護科、准看護科で行ってきましたが、今日今年の分を終了しました。今日は講義が早めに終わったので、尿路管理全般についてスライドで講義しました。

20年度 看護学校講義  

1. 解剖・生理(20.1.16)
上部・下部尿路、尿生成機能(腎機能、排尿機能)、排尿機構とその神経支配、生殖機能、内分泌機能

2. 検査法の1(20.1.23)
診察:特に腎臓、膀胱、外性器、直腸診
検査:検尿、尿沈査、血液生化学、精液検査、尿細菌学的検査、尿培養、尿細胞診、病理組織検査

3. 検査法の2(20.1.30)
画像検査:放射線検査(KUB, IVP, CG, アンギオ、CT, MRI, RI )、超音波検査、
内視鏡検査:膀胱鏡、腎盂尿管鏡
機能検査:腎機能検査、尿流動態検査

4. 検査の3・処置(20.2.6)
超音波、精液検査、性機能検査
導尿・カテーテル法、ブジー法、腎瘻術、膀胱瘻術
臨床症状
排尿症状:排尿困難・尿失禁・疼痛

5. 腎疾患・前立腺疾患・膀胱疾患(20.2.13)
腎炎・腎不全・癌・水腎症
前立腺肥大症・癌・炎症
膀胱炎(急性・慢性)、神経因性膀胱、膀胱癌、尿路変更・ストーマ管理
尿道炎・狭窄

6. 副腎・STD・緊急疾患(20.2.20)
内分泌疾患、半陰陽、
停留睾丸、陰嚢水腫、精巣腫瘍
STD (性感染症)、
泌尿器科の急患:精巣捻転症、嵌頓包茎、尿閉、結石仙痛、外傷

院内ボーリング会と親睦会:

平成20年2月19日伊万里市で開催され、職員14人がボーリングに参加し、22人が親睦会に参加しました。相変わらずボーリングの成績は実に低調でしたが、親睦会はそれなりの盛り上がりでした。

伊万里有田地区医師会学術講演会:循環器医から見た糖尿病治療

平成20年2月15日伊万里市迎賓館で開催され、院長と職員1人が出席しました。国立循環持病センターの、北風政史講師による特別講演:循環器医から見た糖尿病治療、がありました。北風政史講師は、話し上手で、とても博学で、時間を超えて熱心に講演され、話も詳しく、非常に勉強できました。

心不全は全世界での死亡の原因の中で30%以上を占める。心不全は心臓だけの病気ではなくて、全身を障害する病気。心不全には収縮性障害と拡張性障害とがある。疫学的調査として、西有田地区の住民9,500人を対象とした西有田研究を行った。健常人の男女70歳から79歳では80%にNIHA2度の拡張性障害があり、80歳以上では90%に同様の障害があった。この障害因子として、多変量解析では、年齢、高血圧、糖尿病、閉経後の女性。すなわち、運動不足による肥満に高血圧、糖尿病が加わって、心血管疾患が発生する。そして、高血圧の発生因子としては、年齢、運動不足と肥満、飲酒がある。脂肪細胞に脂肪が貯まることで、アディポネクチンが減り、アンギオテンシンとレプチンが増える。この増えたアンギオテンシンがインスリン受容体基質1(IRS-1)を阻害し糖尿病になる。レプチンは交感神経を刺激し、血圧を高め、高血圧になる。BMIで糖尿病の罹患率を調べた場合、日本人はBMIが少し増えただけで、耐糖能が低下する。BMI26で糖尿病の発症が5倍になる。つまり日本人は肥満すると糖尿病になりやすい。

循環器学から見た場合、何が心血管系の障害を起こすのかを調べた。
1. 血管の障害:酸化窒素(NO)が減ること、つまり酸化ストレスで動脈内膜のプラークが突然破れて血栓を作り、急に心筋梗塞を発症する。狭心症から徐々に心筋梗塞になるのではなくて、80%は突然心筋梗塞になる。NOを減らす因子が心筋梗塞の因子でもあり、高血圧、タバコ、高脂血症、糖尿病、肥満、年齢、エストロゲンの減少がその因子。特に閉経後の女性では、エストロゲンが低下して、男性よりも少なくなる場合があり、これが良くない。スタチンは高脂血症に効果があるだけでなく、NOを増やし、抗炎症作用があるので、動脈内膜を強くする。アディポネクチンは血管内皮細胞のNOを増やす。太るとアディポネクチンが減るので、血管内皮が弱くなる。これが重要。さらに逆にNOが減るとアディポネクチンも減ることがわかった。アディポネクチンを減らす因子としては、年齢、性別、肥満、FBS、糖尿病、FBS、BMIなど。

2. 心筋の障害:高血圧から、心肥大、心拡大、拡張性障害、収縮性障害、心不全に進む。心肥大で組織の血流低下から阻血をおこし、心筋蛋白の変性、繊維化、細胞内カルシウムの増加、内皮細胞機能低下を起こす。心臓内皮細胞は心筋細胞と同じ数あるが、内皮細胞の大きさが心筋細胞と比べ50分の1と小さいので、今まで問題にされなかった。しかし、内皮細胞も大切。以上の1.2.の障害からRAS(レニンアンギオテンシン系)の亢進、交感神経の興奮から血管内皮障害、心筋障害を起こし、ついに心不全に至る。

CASE-J研究でも研究過程でわかったこととして、心虚血の患者では、60%に耐糖能の異常があった。耐糖能異常の早期から太い動脈にも変化が起こる。FBSのみ、HbA1Cのみでは糖尿病の患者を見落とすことがある。FBSとHbA1C共に正常でも動脈の変化が起きている。耐糖能の低下をきちんと診断するためには、OGTTが必要。インスリン自体が細胞内皮を増殖させるので、高血糖だけでなく高インスリン状態も血管内皮細胞に良くない効果。持続的高インスリン血症よりも間欠的高インスリン血症の方が良くない。その意味からSU剤よりもベイスンの方が血管内皮細胞に良いので、心血管系のイベントを抑える。しかし、ベイスンで効果が出るのは6ヶ月かかる。そこで、糖尿病に対しては早期から医学的な治療の介入が必要。第一選択としては、ARB剤、次にACE剤。しかし、ARB剤が有効になるには6ヶ月かかるので、その間はCa拮抗剤が必要。

副甲状腺ホルモン(PTH)は心筋細胞と血管内皮細胞に障害を起こす。慢性腎不全で高リン血症が起こり、二次性副甲状腺機能亢進症が起き、増えたPTHが心血管系を障害し、拡張性心不全に至る。この意味で心不全と腎不全とは関連性がある。(心腎関連)  一度心不全になると進行し、その変化は不可逆性である。

まとめ
1. 糖尿病は早期から動脈壁、心臓を障害する。高血糖が良くない。
2. 運動不足による肥満が耐糖能を低下させ、さらにアディポネクチンを減らし、RASを亢進し、高血圧を生じる。
3. 糖尿病と高血圧、高脂血症が、血管と心筋を障害し、心不全になる。
4. 適度の運動と食事で耐糖能の低下を防ぐことが重要

第64回佐賀県人工透析懇話会:

平成20年2月14日佐賀市 佐賀アバンセホール で開催され、副院長と透析室のナース7人が出席し勉強しました。以下にその時の報告を乗せます。

看護師 高橋貞子

講演題:佐賀県人工透析懇話会「透析施設における感染症―現状とその対策」演者 : 桜町病院  原田孝司先生 内容抜粋 :(資料添付)今後の職場活用できること :感想 考察 : 

わが国の透析施設における死亡原因は2004年には感染症が23・6%と心不全に代わり第1位となっており高齢者及び糖尿性腎症の由来の患者が増加しているため感染症に対する対策の重要性が増していると考えられるそうです。 感染症には大きく3種類ある。血液媒介感染症(HBV,HCV,HTLV,HIV)、接触感染(MRSA,VER,MDRP,疥癬)、飛沫感染、空気感染(インフルエンザ、肺炎球菌、結核菌)、透析患者はMRSA50%である。予防としては患者さんのケアー時及び汚染物との接触時の手洗い、手袋着用、ガウン着用、器具の専用化と消毒(感染源排出液多い場合い隔離状態となります)当医院におかれても1月に勉強会で学んだように皮膚の消毒、器具の消毒を厳重にして針刺しは、充分注意して院内感染のアウトブレークを起こさないように標準的な透析操作と院内感染予防に努力します。一般演題のボタンホールを開始してどのように穿刺するのか映像ではよくわかりませんでした、非常に難しく感じました、穿刺時の疼痛が少ない(穿刺時に時間がかかるのではないか?)シャント管理の長期保存が期待できる。(感染は起こさないのか?)問題点があるのではと疑問に思いました。

看護師 桑本 崇

内容 :院内感染として、血液媒介感染症、接触感染および飛沫、空気感染について現状とその対策について、感想 考察 :肝炎院内感染事故(HCV,HBs)接触感染(MRSA)など、感染を起こす要因は多々ある。特に透析患者は抵抗力が落ちており、それらをまず予防すること、発症した場合は、感染症の早期診断、感染源の把握が院内感染対策にとって大切であり、広げないためにも、標準的な透析操作と院内感染マニュアルを作成、遵守が必要となってくる。これらを踏まえ、今後に役立てたい。

看護師  氏名 吉田和子

感想 考察 :わが国の透析施設における感染症死亡原因が高まっている。2000年には心不全をこえて感染症が死亡原因の第一位となった。透析施設における院内感染として:血液媒介感染症(HBV,HCV,HTLV−1)、接触感染(MRSA,LER,MDRP,疥癬)、飛沫、空気感染(インフルエンザ、肺炎球菌、結核症)、B型感染、HCVなど血液を介しての感染症が増加。・針刺し事故後の感染率 、HBV (30〜70%)HCV(1〜2%)、HTLV−1 (きわめて稀)HIV(0,4%) 梅毒(きわめて稀)、予防対策・・・安全針の導入、ベッド固定、手技、処置時のゴーグルやマスクの着用、B型ワクチンの接種、接触感染症・・接触時の手洗い、手袋の、ガウン着用(プラスチック)器具の予防対策  専用化と消毒、感染源隔離(排出量が多い場合)、飛沫、空気・・・陰圧空調機、N95マスク、換気設備、感染症の予防対策 インフルエンザ、個別対策と治療、患者、スタッフの予防接種、透析患者は2回接種が望ましい。適切な標準予防策に基づく感染防止及び施設管理により効果的に防止することが可能である、また消毒薬の効果的な使用、医療器械の適切な管理、透析に対する水質管理も含め感染防止につとめる。針刺し事故防止に際してはニードレス血液回路を使用しているがセーフティ機能付穿刺針(安全針)おいてコスト面を考えると導入に至っていない、安全面では今後の検討の必要がある課題です。

看護師   氏名 副島江美子

 わが国の透析施設における死亡原因は、導入年死亡患者でみると2004年には感染症が23,6%と死因の中で心不全に代わり第1位となった。HD施設における院内感染として 血液媒介感染症  肝炎ウイルス、HBV、HCV HTLV−I、HIV、梅毒;接触感染および飛沫感染  MRSA、疥癬;空気感染 結核 接触感染で問題になるのがMRSAである。HD患者の約30%は鼻腔、咽頭に黄色ブドウ球菌をもっており、その内約50%はMRSAである。接触感染の予防対策の基本は患者さんのケア時および汚染物との接触時の手洗い、手袋着用、ガウン着用など器具の専用化と消毒、感染源隔離(排出菌量が多い場合)などが必要である。HBs抗原陽性の患者はリネン類は専用としベット固定が望ましい。穿刺もその患者お穿刺したら他の患者の穿刺はしないと決めている。医療者が感染の原因をつくってはならない。当院でもつい最近、流行性角結膜炎、疥癬が発症し感染を広げないために正しい情報、対策を検討しマニュアルを作成し実践した。幸いにも感染を広げることなく治癒したが、今後もそれに応じた対応を迅速に行うことが必要である

看護師  藤原勢津子

内容と感想:透析患者の死亡原因は、2004年には感染症が23.6%と心不全に代わり第1位になった。透析施設における院内感染として血液媒介感染症、接触感染および飛沫・空気感染がある。 肝炎院内感染事故は、1994年に東京の透析施設で発生している。その感染経路は、Epoの注射や生食液やへパリン生食液を介した感染が疑われている。HBs抗原・HCV抗体陽性率の推移をみると、健康人に比べ高率である。肝炎ウイルス感染のアウトブレイクはルーチンに消毒されていない環境表面や器具の使用、血液サンプルの取り扱い区域での注射薬剤の準備、一患者専用になっていない薬剤バイヤル注射液の使用などとスタッフによる交差感染誘発が考えられる。定期的な検査によるウイルス性肝炎患者の把握、情報提供、ベッドの固定、B型肝炎ワクチンの接種が推奨される。 接触感染で問題になるのがMRSAである。予防対策の基本は、接触時の手洗い、手袋着用、ガウン着用などと、器具の専用化と消毒、感染源隔離などが必要である。 結核症は罹患率が高い。この特徴は飛沫核感染である。感染予防には陰圧空調室、マスク、換気設備が必要である。透析患者は各種感染症に対して易感染性を有している。早期診断と感染源の把握が院内感染対策にとって大切である。標準的な透析操作と院内感染予防に関するマニュアルを厳守する必要がある。 当院においても流行性角結膜炎や疥癬など発生したが、マニュアルを作成し実行することにより拡大を防ぐことができた。消毒法も見直しができた。今後も続けて生きたいと思う。 

看護師     氏名 森永留美

感想 考察 : 1998年に「感染症法」が成立している。まさに100年ぶりに「伝染病予防法」が改正されている。1985年MRSAが蔓延したことに起因している。行政は何かが起こってから対策を講じる傾向にある。ナイチンゲールはクリミア戦争で負傷した兵士の死亡率が高いことを感染からである事に早期に気づき対策を高じたうえ統計まで出していたとの事。           現代の医療の中で抗生物質やワクチンの発見で様々な感染症が減少しているがエイズやSARSなどあらたなウイルスも発見されている。その中で私たち看護師の役割は大きい、感染はまず「予防」であり、そのための対策は身近な手洗いや清掃でありまた消毒薬に対する正しい知識を身につけ実践することにあると痛感した講演であった。 感染管理の目的「患者や職員をはじめ、病院にかかわる全ての人を感染から守ること。そのため看護内部に留まらず、職種や職域をこえた横断的な活動が必要。

研修報告書 境裕子

「透析施設における感染症」我が国の透析施設における死亡原因は、導入年の死亡患者でみると、2004年には感染症が、死因の中で心不全に代わり、第1位になつた。高齢者および糖尿病性腎症の患者が、増加していることから感染症に対する重要性が、増している。院内感染として、血液媒介感染、接触感染、飛沫、空気感染がある。肝炎院内感染では、注射を介した感染の疑いや返血時の生食液やヘパリン生食液を、介した感染が疑われる。肝炎ウイルス感染は、消毒されていない環境表面や器具の使用、血液サンプルの取り扱い、バイヤル注射薬剤の使用、スタッフによる交差感染の誘発が、考えられる。定期的な検査によるウイルス性肝炎患者の把握、ウイルス性肝炎患者の情報提供、ベット固定、B型肝炎ワクチンの接種の必要性がある。接触感染で問題になるのが、黄色ブドウ球菌であり、約3割の人が鼻腔や咽頭に保菌しており、予防対策の基本は患者の汚染物と接触時の手洗い、手袋着用、ガウン着用の必要性がある。透析患者に発症する感染症の早期診断と感染症の把握が、院内感染予防対策にとても重要である。

テレビフォーラム:CKD-MBD管理における活性型ビタミンDの今後:治療と今後のアルゴリズム

平成20年2月12日佐賀市中外製薬佐賀営業所(西田徳男、所長)で開催され、院長が出席し勉強しました。大阪市立大学内科の田原英樹講師が講演し、それを佐賀営業所のインターネットで拝見しました。以下はその時の要旨です。

GFRが60/1.73平方メートル以下のESRD(末期腎不全)Stage3以上の患者では、MBD ( Mineral and Bone Disorder )を生じ始める。慢性腎不全のカルシウム代謝異常で低カルシウム血症、高リン血症、骨の脱灰などを生じ、さまざまの病態を起こす場合を電解質骨異常MBDという。この治療として初めは活性型ビタミンDの補充療法を行っていたが、今では二次性の副甲状腺機能亢進症の治療に変化してきた。

活性型ビタミンDの作用にはCa作用と非Ca作用(多面作用)とがある。体のあちこちに活性型ビタミンDの受容体があり、活性型ビタミンDはいろんな臓器に作用する。活性型ビタミンDのA環がCa作用を持ち、側鎖が非Ca作用を持つ。活性型ビタミンDはその濃度の違いで、作用が大きく変化し、その適性作用濃度は狭い幅にあるが、オキサロールがその範囲の幅を広げる。2006年JSDTの治療ガイドラインでは、Intact PTH の管理目標は生命予後がもっとも良好と考えられる60〜180pg/mL とする。となっており今までの目標値を大きく下回る値になった。そこで薬の投与法の見直しが行われた。

1. 開始の時期:元々Intact PTHが多い方は透析開始後6ヵ月でIntact PTHがさらに増えるので、Intact PTH200を超えるとオキサロール投薬の検討をする。副甲状腺の体積が大きい人ほど薬の量も増やす必要がある。

2. 薬の維持量:Intact PTHが減ればオキサロールを活性型ビタミンDに変更する。しかし活性型ビタミンDに変更すると再度Intact PTHが増えてくることが多いので、オキサロールとの併用療法を行う。オキサロールを中断せず5マイクロ×2/週位がよい。

3. 薬の中止時期:Intact PTHが60以下になれば投薬終了する。

レグパラが最近開発された。これは、カルシウム受容体に直接作用する新しい二次性副甲状腺機能亢進症治療剤です。オキサロールはIntact PTHを減らすが、カルシウムを増やしすぎるのが欠点。そこで、レグパラと活性型ビタミンDを併用することで、この欠点を補える。

九州大学医学部同窓会佐賀支部総会:

平成20年2月2日佐賀市楊柳亭で開催され、院長と副院長が出席しました。今年は本部から熊澤浄一同窓会会長が出席しました。熊澤浄一会長から同窓会のことについていろんなお話が有り、初めて聞くことばかりで、同窓会について知らないことがたくさん有るのが新鮮な驚きでした。

第281回日本泌尿器科学会福岡地方会:

平成20年2月2日久留米市萃香園で開催され、院長が出席し勉強しました。24題の一般演題が有りましたが、時間の都合で半分の12題しか拝聴できませんでしたが、有意義な時間でした。その後佐賀に移動して、九州大学医学部同窓会に出席しました。

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伊万里有田地区医師会臨時総会:

平成20年1月25日伊万里市の迎賓館で開催され、院長と副院長が出席しました。今回は次期役員の選挙とその承認のための総会でした。医師会長以下、役員の大半は前回のまま留任となりました。

泌尿器科いまりクリニック院内勉強会:

平成20年1月22日院内で開催され、今回は透析のナースから消毒薬と消毒についての発表が有りました。

美川隆造先生旭日双光章叙勲祝賀会:

平成20年1月14日佐賀市ホテルニューウオータにで開催され、院長が出席しました。佐賀県知事、佐賀市長、県や各市郡の医師会長、医師会員ら多数の出席の方々や来賓の方々が多く、美川先生の幅広いご人脈がわかりました。

泌尿器科いまりクリニック新年会:

平成20年1月8日伊万里市の伊万里スターボウルでボウリング会を行い、その後玄海寿司で新年会を行いました。昨年は忘年会を行わなかったので、そのかわりに新年会を行い、37人が参加し、料理が多くて盛会でした。ボウリングでは、透析の森永さんが優勝しました。

謹賀新年

今年もお元気で

平成20年元旦

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