泌尿器科いまりクリニックからの
お知らせ・日誌・出来事

(平成 19年度1-3月)

泌尿器科いまりクリニックに働く職員による、職員のための日誌、研究会報告などです

ボタン泌尿器科いまりクリ ニック表紙に戻る

佐賀県泌尿器科懇話会学術講演会:

平成19年3月30日佐賀市マリトピアにて佐賀県泌尿器科懇話会と日本オルガノン株の共催で開催され、院長が出席し、勉強しました。北九州古賀病院の、岩坪暎二排泄管理室長の素晴らしい講演:高齢者の排泄管理について;オムツはずしの意義、が有りました。座長は佐賀大学医学部泌尿器科、魚住二郎教授でした。参加者は佐賀市とその近郊の看護師さん方が多く、医師も含めて170人と多くて盛会でした。先日伊万里で講演されたこととほぼ同じ内容でしたが、さらに、数段分かりやすい内容にと進化されていました。

伊万里有田地区三師会学術講演会:

平成19年3月23日(金)伊万里市迎賓館にて伊万里有田地区三師会と小野薬品工業株の共催で開催され、院長と職員3人が参加し勉強しました。鹿児島大学糖尿病内分泌内科、田口尚寿講師による特別講演、糖尿病性神経障害を見逃さない、見過ごさない、悪化させないために、がありました。以下にその要旨を書きます。

糖尿病治療の目標は、血糖、体重、血圧、脂質を適正に維持管理し、動脈硬化の阻止に在る。50年前の日本では、糖尿病患者は50万人で、今は1,620万人、糖尿病のためによる透析が年12,630人、失明が3,500人、足の切断が3,000人。糖尿病の血管合併症は2種類あって、細血管障害と、大血管障害。この際血管障害による神経障害が最も早期に出現し、頻度も大きく、全身の神経が障害され、体性神経、と自律神経が共に障害される。このために全身の多彩な症状が出る。たとえば、しびれ感、こむら返り、起立性低血圧、まぶしさ、発汗異常、下痢、便秘、排尿異常、顔面神経麻痺、動眼神経麻痺、手根管障害、腓骨神経麻痺、筋萎縮(特に殿筋、大腿筋)など。糖尿病性神経障害は初期は無症候であり、この時期が長い。その後まず陽性症状期に入る。初めは走行の長い神経である足や手に左右対称に先端からしびれ感、痛みが出る。先端から中枢に症状が上向する。左右差が少ない、下肢優位、感覚優位、筋萎縮は初め少ないことからほかの神経疾患と鑑別する。小径神経線維から大径神経線維の順に障害が出るために、初めは自律神経、次に感覚神経、最期に運動神経に障害が出る。

糖尿病性神経障害は三大合併症の中でも最も早期に出るが、症状が乏しく多彩で、悪化するまで見逃される。全身の症状が出て多彩なので、診断しにくい。このために意外に注目度が低い。そこで、見逃さないために早期診断が必要。糖尿病性神経障害を考える会が出来、そこで、1995年に簡易診断基準、1998年に臨床病期分類を作製。簡易診断基準としてはまず糖尿病が在り、両足の感覚異常(足底ARKRAYモノフィラメントタッチテスト)、両側のアキレス腱反射の低下(-、-+、+、++、+++の内-,-+)、両足の振動覚の低下(音叉を感じることが10秒以下)、これらのうち2個以上在れば、糖尿病性神経障害です。

足病変を悪化させない、糖尿病性神経障害で感覚障害だけでなく、運動障害から、足の筋萎縮、足の変形、圧力がかかる部位の変化、魚の目や潰瘍が出来、壊疽に至る。靴づれが原因のことが最多。さらに足の発汗異常から異常乾燥。足の細血管障害から動静脈短絡が出来骨吸収や末梢の循環障害が出る。そこで、足の観察が必要。

治療はまず糖尿病の管理。キネダックは進行した糖尿病性神経障害にたいしては効果が無く、 初期の糖尿病性神経障害に使用すると効果的。早期診断が重要。有痛性の糖尿病性神経障害にたいしては、ボルタレンなどの鎮痛剤はあまり効果無し、Naチャンネルブロック、異常放電による痛みなので、メキシチールやテグレトール、トフラニールなどが効果的。

泌尿器科いまりクリニック花見会、兼、歓迎会:

平成19年3月20日伊万里市、焼き肉牛車にて、院長招待で開催しましたが、院長は所要で出席できませんでした。しかし、28人の出席で大いに盛会でした。

前立腺癌検診講演会:

平成19年3月8日佐賀市マリトピアにて佐賀県前立腺癌検診協議会と武田薬品の共催で開催され、院長が出席し、勉強しました。群馬大学泌尿器科の、伊藤一人助教授の素晴らしい講演:日本の前立腺癌の現状と将来の方向性、が有りました。以下はその要旨です。

佐賀県前立腺癌検診協議会

群馬大学泌尿器科の
1.なぜ前立腺癌は今注目されているのか。前立腺癌は罹患率は全ガンの5%で、死亡率は8位で4%であるが、今後2020年には前立腺癌の死亡率は今の3倍で、胃ガンを抜いて2位になるという予測がある。このために注目されている。

2.本当に日本人の前立腺癌は少ないのか。今までの古い統計では米国黒人や白人の10分の1とされてきた。日本人の前立腺癌の転移率は30%であるが、米国では5%であるがこのことは、日本人のPSA検査受信率が4%、米国人が75%ということと相関があるようだ。そこで、オランダ人と日本人で
PSA正常者が4年後にどのくらい増えるかということを検討した。オランダ人の場合は日本人よりも1.6倍の増え方であった。PSAが前立腺癌と直線的な相関があるので、前立腺癌の割合も1.6倍くらいではないかと思われた。今までのように10倍ということは無いようであった。

3.日本がんセンターが出した前立腺癌の地域別標準化死亡率(SMR)をもとに、群馬県の癌検診16万人分のPSA分布を検討した。相町村別にSMRを多い順に3つに分けて検討したところ、6.3%くらいで、地域差はなかった。つまり、前立腺癌では地域別の罹患率に差がないのではなかろうか。このSMRは不正確ではなかろうか。

4.外国でも前立腺癌の罹患率と死亡率は増えているが、最近死亡率が減少している。外国でもPSAが普及しているところは死亡率が減っている。PSAを普及させるために米国、カナダ、英国やチロル地方はキャンペーンを行っている。日本でも前立腺癌は増えるが、これからPSAが普及して死亡率は減るのではなかろうか。

5.1次検診から2J検診に行く人が少ない、半分。若い人ほど癌を小さいうちに発見する必要が有る。直腸診で癌疑いが無くても、30%は癌が有る。PSA3-4で20-25%に癌、PSA4-6で30%に癌が見つかる。本人にPSA値と癌の確率を個別に書いて送り、2次検診の受診率を高めている。

6. 欧米ではPSAの普及後には前立腺癌は増えているがその死亡率は減っており、今後日本でもそうなるであろう。過剰診療の可能性も有るので、若い方は早めに小さいうちからがんを見つけるようにするために、若い方と高齢者のPSAの基準値を変える。

ボタン泌尿器科いまりクリ ニック表紙に戻る

伊万里有田地区の排泄ケア専門員育成講座2コース目のご案内:

お知らせ

平成19年2月26日排尿ケアの研修会1コース目が無事に終了しました。皆様方お疲れさまでした。これからの医療・看護に少しでもお役に立てれば幸いです。

さて、続きまして次の研修2コース目の連絡を申し上げます。
今回も希望される方に研修を受けていただこうと存じています。対象は看護婦・士ですが、ヘルパーなどパラメディカルどなたでも結構です。研修・講義の内容は看護学校での講義に準じたレベルです。今回は全部の研修をできるだけ同じ方が受けていただきたいと存じますので、続けて出席されやすいように研修会を3回に圧縮しました。科目、日時は以下のようですが、通信費・テキスト・資料費、お茶、軽食などとして1コースで実費分1,000円を参加者にご負担いただこうと存じております。  

研修予定項目:1コースの講義と実習》一度に数項目行います。順不同
   1)尿路の解剖・生理
   2)排尿機能と正常排尿、排尿異常と症状、排尿異常の診察・検査
   3)泌尿器の病気
   4)排尿の管理:薬・手術、排尿の管理U:カテーテルについて(種類・管理)、自己導尿、排尿の管理V:装具・おむつ、腎瘻・膀胱瘻、ストーマ管理               
   5)排尿の管理V:装具・おむつ、腎瘻・膀胱瘻、ストーマ管理、排便の管理

1コース計3回の講義日程と時間
  午後7時から午後8時30分まで
 第1回目4月10日  第2回目5月8日  第3回目6月12日
場所 医師会館 
講師 泌尿器科専門医:木下徳雄、小嶺信一郎
   看護師 :泌尿器科いまりクリニック所属、あるいは他院

参加ご希望の方、何人でも結構です。
ご所属                    ご氏名              
ご所属                    ご氏名              
ご所属                    ご氏名              
参加ご希望の方は上記ご記入の上FAX 22-1226 野中までご連絡くださいませ
参加申し込み締め切り・・・3/31
             敬具 泌尿器科いまりクリニック 院長 小嶺信一郎

 

伊万里有田地区の排泄ケア専門員育成講座1コース5回目、最終回:

平成19年2月26日伊万里市、医師会館講堂にて、泌尿器科いまりクリニックの主催で開催し、院長が講義しました。今回は最終回として、自己導尿、腎瘻、膀胱瘻、ストーマ管理、排泄管理とオムツについて、実地的なことを話しました。研修会に出席した伊万里有田地区の看護士さん方、お手伝いしてくれた泌尿器科いまりクリニックの職員の皆さん、ご苦労様でした。2次コースの開催はいずれ予定しております。

その後は、蕎麦どころ時里でささやかな打ち上げをしました。

C型肝炎等に関する保健指導従事者研修会:

平成19年2月21日伊万里市、伊万里保健所にて開催され泌尿器科いまりクリニックから看護婦が2人出席し、勉強しました。以下に報告が有ります。

准看護師 松永富三代

日時 2007.2.21(木)15:30〜場所 伊万里保健所、講師 佐賀大学保険管理センター副所長 尾崎 岩太先生:テーマ 佐賀県における肝疾患の現状について対策と課題
 まず、佐賀県における肝疾患の現状報告が有りその原因としてC型肝炎ウイルス HCVが一番関係していると。次に佐賀県のC型肝炎ウイルス検診状況と結果報告が有りました。検診が開始され15年 しかしいまだに佐賀県の肝癌死亡は全国トップ、1 肝癌の発生を防ぐ予防、肝癌を治す治療、C型肝炎キャリアーの発見が不十分検診からもれている人がいるのでは?C型肝炎の治療が不十分 肝癌の発生を抑制する治療=インターフェロン治療が不十分では?今後の課題として、職場での肝炎ウイルス検査導入、医療機関でのインターフェロン治療導入
都道府県における肝炎検査後、肝疾患診療体制に関するガイドラインの確立、肝炎要診療者に対する保険指導の徹底等が揚げられています。
まだまだコスト面等で徹底されていない職場も多いと聞きました。1人でも肝癌の患者さんが増えない様にこの研修で学んだことを今後の看護に役立てて行きたいと思います。

C型肝炎等に関する保健指導従事者研修会

看護師 中村 雅美

 佐賀県は肝癌が全国1位で多く、数年間1位だということです。そのため、肝疾患の動向、肝疾患検診、肝疾患の治療(B型、C型肝炎)などの肝疾患対策が検討されている。現在ではB型肝炎よりC型肝炎が増えている。対策事業として基本検診と共にB型、C型肝炎検査も行われ、検診にて発見された肝炎陽性者の精密検査が行われて、要医療とされれば、医療機関での継続治療が行われる。慢性肝炎は自覚症状があまりなく、進行し癌化する。対策が始められて、数年過つが佐賀県の肝癌死亡は今だに全国トップである。
今後の課題として、医療機関でのC型肝炎に対する医療機関でのインターフェロン治療導入、職場での肝炎ウイルス検査導入、B型肝炎キャリア対策などがあげられている。保健指導として、定期的な検査を受けること、感染予防対策、自己管理、状況の把握がある。
今回、講演を聞いて、佐賀県の肝疾患の状況や対策を知ることができました。自治体と医療機関の連携による予防と対策がされていることや、今後の課題について話され医療従事者としての課題もあると思いました。

佐賀県医師会学術講演会:糖尿病指定講座

平成19年2月16日佐賀市成人病予防センターにて佐賀県医師会と武田薬品の共催で開催され、院長が出席し、勉強しました。順天堂大学内科、河盛隆造教授によるすばらしい特別講演:新しい糖尿病治療戦略、reactiveからproactiveな治療へ、がありました。以下はその要旨です。

医療訴訟が増加して、糖尿病を長年コントロールできずA1C 8%以上でそのままにしておき、腎不全、透析に至ると、家族などから訴えられる時代になった。そこで、今までのように何か起きたら対処するという後手に回る治療法ではなくて、糖尿病の患者一人一人の予後を読んで、早めに手を打つことが必要である。ランセットで発表されたカナダトロントでの約1000万人という大多数の疫学調査では糖尿病というだけで、健康寿命が15年短くなっていることがわかった。健康寿命は命の寿命より10年短いので、その間の10年間は糖尿病による脳血管障害などで苦しむことになる。FBSが増えるのを待って治療することは10年前で終わった。これからは早期治療が必要。

脳血管病の患者で、非糖尿病と思われている患者にOGTTを行うと、3分の1が糖尿病であったという。これは空腹時血糖が低い患者でも脳梗塞などを起こしやすいということであろう。糖尿病を早めに発見して、早期から治療するという姿勢が臨床医に必要。1型糖尿病よりも2型糖尿病のほうが格段に管理しやすいのは、インスリン分泌能が少しでも残っているからである。そこで、2型糖尿病の治療の要点は、自己の持っているインスリン分泌能をなるべく枯渇させないように配慮することが肝要。

糖尿病を理解するには糖の流れを知る必要がある。食べると血糖が増え、すい臓からインスリンが分泌され、肝臓への糖の取り込みと放出を決める。インスリン分泌量を推定するのは尿中Cペプチドの測定でわかる。A1Cは3カ月前までの血糖値、グリコアルブミンは3週間前までの血糖値を示す。夜間の基礎インスリン分泌は1時間1単位で、食事直後は10から20単位が分泌右される。

2型糖尿病の治療はインスリンの働きを再び高めることと、インスリン分泌を刺激することである。インスリンの働きを再び高めるためには、減量、食餌療法や、アクトスなどのインスリン感受性を高める薬療法を行う。高血圧の患者を見るときにも糖尿病の潜んでいることを念頭におき、糖尿病の発見に努め、糖尿病を見つけると、ARBなどの薬を使用する。

第62回佐賀県人工透析懇話会:

平成19年2月15日佐賀市アバンセにて開催され、副院長と透析室のスタッフが参加しました。今回は泌尿器科いまりクリニックの副院長が全体のお世話係になりました。そして、泌尿器科いまりクリニックから、看護婦の藤原が、透析の安全対策について発表しました。

研修報告 看護師 藤原 勢津子

 今回は、「当院における災害対策について」発表させていただきました。先生を始めスタッフの協力で内容もまとまり、いい発表ができたと思います。有り難うございます。今後も、努力していきたいと思います。
他にも、透析関連装置の地震対策について、医療法人力武医院から発表がありました。棚置きタイプのコンソールに、専用架台を購入され、キャスターはロックせずフリーにされました。機械室内装置に関しては、アンカを使用して強固に固定されています。そして、配管についても、圧力の度合に応じていろいろな種類のホースを選択されたと、報告がありました。ハード面に関しての対応に関心しました。
その他、「エコーガイド下穿刺を行って」「シャントカルテを作成して」と穿刺に関する内容の発表でした。透析は、穿刺ができなければ治療が始まらず、参考にしたいと思います。

特別講演 「腎移植の現状と課題」牛久愛和総合病院院長 東京女子医科大名誉教授 東間 紘 先生
腎移植が始まって50年進歩は著しい。ほとんどの腎不全患者にとって最も安全かつ有効な治療である。今後の課題は、移植腎障害の克服であり、より多くの患者が移植医療を受けるには、ドナー不足の解消が強く求められる。

 臓器売買や、病気腎の移植などの問題もあり、今後いい医療が提供できるようにしたいと思います。

感想 考察:透析室クラーク 南 まゆみ

現在、腎臓の移植を希望する患者は多いが、とても難しい。よって透析の患者が多くなっているという事だ。 昔は腎不全が、死因のトップで腎臓の移植が考えられ、マレーが初めての腎臓移植を行なった。でも生理的要因で臓器が拒絶した。(免疫寛容・リンパ球によって拒絶) しかし、マルシューリン阻害剤時代にはいり、組織・適合性及び、ABO血液型不適合による、拒絶の壁は撤廃された。今や、移植が不可能ということは、なくなってきたという事だ。年に240〜250の移植が行なわれている。患者さんの30年の歴史が私達に教えてくれるもの@免疫、抑制の不足 A加齢・生活習慣 B薬剤毒性があげられる。これからも色々な面で、色々な課題が出てくると思うが出来るだけ、多くの人の命が助かるよう、一つ一つの課題が克服されればと思う。

アシスタント 中尾洋子

 私は、初めて懇話会に出席し、各々の病院の方々の発表や東間紘先生の講演を聞かせていただきました。力武医院による機会室内装置については、ボトルやアンカーを使用して固定され地震が来ても頑丈そうにみえました。私たち、いまりクリニックは藤原さんが発表され犬塚先生より…患者さんにいつもカードを持たせる事が出来るのかの質問、解答…財布の中とか、透析ノートの中に入れて置くと答えられました。(透析患者さんは今では忘れないで持ってこられるようです。温泉病院では、エコーガイド下穿刺を行って和田内科ではシャントカルテを作成してを発表され、穿刺技術の向上を目的に検討されたようです。納富病院だは、希死念慮患者による離院発生時の当院の対応と問題点で、緊急時対応について職員への手順の周知活動を行い、今後の安全管理体制の運営に努めたいとの事でした。東間先生による腎移植の現状と課題では、1912年に透析が始まり1956年に初の腎移植が始まりました。腎移植適応の拡大、ドナー不足、ドナーの方の安全なこと等、色々な事を話され大変勉強になりました。私も、いまりクリニックに勤務させて頂いたからこそ、貴重な話が聞く事ができありがとうございました。

看護師 吉田和子

<特別講演> 腎移植の現状と課題、牛久愛和総合病院 院長 東京女子医科大学名誉教授 東間紘先生、腎移植の歴史1954年 12月24日 マレーらによるはじめての腎移植に成功、日本初の腎移植に成功、日本で長期生着、腎移植患者の初の出産。腎移植50年の進歩は著しく、ほとんどの腎不全患者にとって、最も安全かつ有効な治療法となった。しかし、長期生着には問題があり、慢性移植腎障害(CAN)の克服が課題である。腎移植を進める、移植に対する認識を高める、安全である、70歳以上の人も沢山いる、提供者があれば移植は可能、他施設においては、透析関連装置の地震対策についての発表がありました。患者監視装置に関しては:棚置きタイプを専用架台を購入しフロアータイプに変更、機械内装置に関しては :ケミカルアンカーを使用、ケミカルアンカーとは防水の機能と強い固着力を備えた一般の建設工事に使用するもの各種配管に関しては  :フレキシフルホースを使用、当院においても、透析関連装置の安全性に関しては、今後、取り組んでいかなければならない課題だと思いました。

准看護師 高橋貞子

1956年 日本発の腎移植{血管を縫合することにより移植成功}{白血球細胞が拒否反応起こす}30年の歴史、免疫抑制剤の不足(質的、量的)、加齢と生活習慣、薬剤毒性
移植の希望は多いがドナーが少ない。腹腔鏡下でドナー腎摘出、透析患者さんへ。移植98%成功する。安全に移植が可能。50年の関与は苦しくても今ほとんどの腎不全患者にとってもっとも安全かつ有効な治療法となったが長期生活にはまだ問題があり、慢性腎移植障害(CAM)の克服が課題。一般演題  和田内科循環器「シャントカルテを作成して」カルテ内にシャント肢の画像を取り入れコメントや状態を記載したことにより明確な情報の共有が可能となった。当院におかれても、シャントカルテを作成して活用できたら患者の指導や、シャント管理に有効であると思われる。

准看護師 境裕子

当院における災害対策では、患者指導、意識調査、職員の意識調査に評価を受け、患者カード作成で月1回CTR、ドライウェイトの変更をカードに記入、患者本人が常にどこに行くにも持っていくことで、スタッフ、患者共に災害に対する危機管理について意識向上につながった。他院では、シャント管理の重要性を課題に挙げられ、患者の基本情報、シャント手術歴、PTAの回数などのシャント歴が重要で現在の状態を把握して、穿刺手技の方法を検討する必要があるとのことでした。今後、業務の中で少しでも生かせるように、努めていきたい。

准看護師 桑本 崇

演題 #1「エコーガイド下穿刺を行って」 佐賀市立富士大和温泉病院、#2「シャントカルテを作成して」  和田内科循環器科内容 #1 ポータブル超音波装置を使用し、超音波下での穿刺を行った。方法として、短軸法での血管走行の確認 長軸法による穿刺部位の特定。穿刺後、外筒先端位置の確認。結果として、安心かつ迅速、確実に穿刺を行うことができた。が、依存しすぎるとブラインド穿刺技術の低下を招き、全員の穿刺に用いるのには、時間と労力がかかりすぎると思われる。#2 シャントの状態、経過を把握し穿刺技術の向上のためにシャントカルテを作成した。市販のファイルメイカーPro8を使用し、患者基本情報、シャント手術歴、PTA回数、穿刺手技、現シャントの状態などを記入した。結果として、明確な情報の共有ができ、スタッフ間のシャントに対する関心が高まり穿刺可能な患者範囲を、広げることができた。感想 どちらの演題も、より患者さんに対し安全、安楽に処置を行うために、いろいろな工夫がなされている。当院でも少しずつでも良い部分を取り入れ、今後につなげられたらと考える。

看護師 副島 江美子 

透析関連装置の対策について報告があった。患者監視装置に関しては、コンソールの約半数は棚置きタイプであったため専用架台を購入にキャスターはロックせずフリーとされた。機会室内装置に関しては、多人数用透析液供給装置、水処理装置、粉末自動溶解装置、原液タンク、薬液タンクに関しては完全固定を目指し杭(アンカ)を使用して強固に固定した。各種配管に関しては、内部にかかる圧力の度合い応じて、耐圧ホースやステンレス製フレキシブルホースを選択された。結果ハード面において満足できる対策ができたと報告があった。感想、発表のあった病院では、緊急時の連絡手段の確保や継続した避難訓練などは終了したと報告があったが、いろんな施設の情報を聞くと、取り組んでる病院まだまだ今からの病院とさまざまな答えがあった。 今回私達も災害対策に取り組んだが、平成9年より医院全体での避難訓練を行っていたことは、良い評価をいただきました。まずは第一段階である患者指導は、高齢者の方が多く困難な面もあったが指導を行っていく際、少しずつだが理解し協力していただけたこと、患者さんと一体化しコミュニケーションをとれていったことが良かったと思う。 今後もこれで終了ではなく災害に対する認識を忘れる事なく指導訓練を病院全体ですすめていければと思います。

泌尿器科いまりクリニック歓送迎会:

平成19年2月13日伊万里市蛇の目寿司で、院長主催による職員の歓送迎会があり、30人が参加し、フグコースで、盛り上がりました。今回は送別者3人、歓迎者4人でした。

伊万里有田地区三師会学術講演会:

平成19年2月7日伊万里市迎賓館にて伊万里有田地区三師会と協和発酵工業株の共催で開催され、院長、副院長と職員5人が参加し勉強しました。大阪大学老年・腎臓内科、大石充講師による特別講演、腎障害を伴う高血圧の治療、ABC studyの考察、治療がありました。以下にその要旨を書きます。

古来から人の歴史上で、塩分は貴重な存在であったから、塩分を体に貯め込む機構ができている。しかし、今は飽食の時代となり、その塩分貯留機構が逆に高血圧を生じる原因になっている。高血圧の予防には塩分の制限や、野菜低脂肪食を中心としたDASH食、体重を減らすことが行われている。しかし、薬を使っても高血圧の管理が不十分な患者が実際には60-70%も存在している。高血圧の管理は臓器の保護が目標であり、腎障害を防ぐこともその中の一つ。ペニジピンには腎血流量を増加させ、尿蛋白を減らすという人保護作用もあり、腎障害を伴う高血圧の治療に有効である。

ボタン泌尿器科いまりクリ ニック表紙に戻る

明日からの診療のための漢方:統合医療としての冷え症治療:

平成19年1月27日佐賀市マリトピアにてカネボウ薬品の主催で開催され、院長が出席し、勉強しました。けいめい記念病院東洋医学研究所、川越宏文所長による講演がありました。以下はその要旨です。

冷え性

漢方薬の医学部における講義が最近は多くなっており、ほとんどの医学部で漢方治療の講義が行われている。しかし、漢方医の間では、用語の統一がまだ不十分である。症状、診察、診断、治療での用語が医者によって、流派の違いのように、まちまちなので、学会でも混乱しているのが現状である。

すべてをすぐに統一することは困難であるので、そこで、今回は冷え性の統合医療を目指すために冷え性研究会を立ち上げた。そして、冷え性の定義を行った。さらに冷え性と体表温度の分布や人による違い、などの関係を日常診療で調査した。ウエブでの私の病院とういサイトには5万2千人の患者が登録されており、その患者にいろんな病状のアンケート調査を行ったところ、そのうち1割の患者から回答を得た。そして、いろんな症状と冷え性との関係を調べた。冷え性とはただ単に手足が冷えるというものではなくて、頭痛、めまい、肩凝り、腰痛、頻尿、便秘、下痢などの症状として現れるものである。ちなみに、へその下が冷たい方は便秘がちで女性に多い、へその上が冷たい方は男性に多く、下痢の傾向がある。

冷え性のツボが以前から知られており、そこに、線香やレーザータバコの火を近づけると効果的。薬は当帰四逆加呉茱萸生姜湯だけではなくて、痩せた女性では釣藤散が効果的である。薬を効きやすくする工夫として、衣類、靴下、食べ物、風呂、暖房などを考える。

伊万里有田地区の排泄ケア専門員育成講座1コース4回目:岩坪先生の特別講義、老人の排泄管理

平成19年1月26日伊万里市、医師会館講堂にて、泌尿器科いまりクリニックの主催で開催し、 北九州古賀病院排泄管理室、岩坪暎二室長 が講義しました。今回は老人の排泄管理とオムツはずしについて、実地的なことを話しましたとても良い内容でしたので、近日中に佐賀県全体の場でもう一度講演をお願いしました。

謹賀新年

今年も暖かい気持ちで医療が出来ますように努力します。よろしくご指導下さいませ。

泌尿器科いまりクリニック職員一同

平成19年元旦 

 

ボタン泌尿器科いまりクリ ニック表紙に戻る