

よろこびのうた
平成30年3月 1日
子をおもう み親のありと 知らされて
南無阿弥陀仏は われをよぶ声
3月 2日
味わえば これもあれもと みな共に
われをたすくの 弥陀のはたらき
3月 3日
なきものを もとめるよりも いまここに
あるものをみて 喜びし母
3月 4日
みえねども われにはたらく その力
味わいながら 今日の楽しさ
3月 5日
残された 時は短く あれやこれ
あわてず急がず 口に念仏
3月 6日
またあえる 教えを知りて うれしくて
あれもこれもと 思いあふれる
3月 7日
ご法話で 親のおもいを 聞かされて
あのひとことの なぞがとけたり
3月 8日
梅の花 もう咲いたかと 聞きし父
見えていますか 仏となりて
3月 9日
きれいだね ともに見上げた この花を
いまはひとりで 春を喜ぶ
3月 10日
苦しみも あの悲しみも 何一つ
無駄はなかった この日のために
3月 11日
一人子と 思えば親の その思い
気づかにきた 申し訳けなさ
3月 12日
われひとり 努力の結果と 思いしが
今知らされし 親のやさしさ
3月 13日
二人在り 育ての親と 実の親
苦労した親に 導びく親と
3月 14日
顔を見て ありがとうよと いいし人
孫の手をとり 我が子と思い
3月 15日
聞き取れば 父の名を呼び どうしたの
学校は大丈夫と 心配する祖母
3月 16日
写真しか 知らぬ父の名 よぶ母の
孫の顔みて 喜ぶ悲しさ
3月 17日
墓参り また一つ名が 刻まれて
指でなぞって 親不孝わび
3月 18日
花供え 南無阿弥陀仏を 口にして
親の思いを すこしはわかり
3月 19日
ふるさとの 墓をまとめて 去りし人
お世話かけたと 菓子が届けり
3月 20日
本堂の 後ろに在りし 石と花
幼き子らの 眠れるという
3月 21日
ひっそりと 送りたいとの 子の希望
読経の中に すすり泣く声
3月 22日
病める子に 届いた声は 釈尊を
訪ね問えとの 父のその声
3月 23日
行くでなく 来ると言う友 ふるさとの
なまりとともに 待ち遠しかな
3月 24日
いつもより はやく咲きにし 門の桜
車の屋根に 散りてかがやき
3月 25日
ふるさとの 墓に参れば 苔むして
落ち葉ひろいて 花をたむける
3月 26日
亡き父に どこかよく似た 面影の
孫帰り来て 親不孝わび
3月 27日
音楽に 変えてお経を 聞きながら
合わせる声の 有りがたさかな
3月 28日
一つだけ 供える花が ない墓の
訪ね来る人 待つ さびしさよ
3月 29日
生きがい探しの、喜び探しの、あなたの
(検索用です、選択下さい。)
(尚、内容を転載する場合は、表記の出版社の
了承を必ずお取りください・妙念寺)
掲載 妙念寺住職 藤本 誠

