医院からのお知らせ・日誌・出来事 (平成16年度10-12月)
いまりクリニックに働く職員による、職員のための日記、研究会報告などです

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院内大掃除:
平成16年12月25日(土)毎年行っている院内の大掃除を今年も職員総出で行いました。皆さんご苦労様でした。今年も何とか年の瀬を迎えることが出来ました。

佐賀大学麻酔科忘年会:
平成16年12月23日(木)佐賀市、千代田館で佐賀大学麻酔科・手術部合同の忘年会があり、院長が参加しました。たくさんの参加者と懐かしい顔ぶれが勢揃いし、大いに盛り上がりました。新しい麻酔科の中島教授とも少しですが歓談することが出来ました。
地区医師会理事会忘年会:
平成16年12月22日(水)有田町ポーセリンパーク内のツヴィンガー宮殿、ベルビューで伊万里有田地区医師会の理事会忘年会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長が参加しました。豪華な宮殿内のレストランは、本当に宮殿内と同じですので、素晴らしい雰囲気の中で優雅にゆっくりとフランス料理をいただきました。おいしい地ビールとワインでゆったりとした気分で、会食が出来ました。フランス料理も本格的で、とてもおいしいものばかりで、当初あまり期待していませんでしたが、遥に期待以上の素晴らしさでした。ゆったりしすぎてすっかり帰りが遅くなりましたが、送迎バスで丁寧にクリニックまで送ってもらいました。

伊万里有田地区三師会学 術講演会
平成16年12月18日(金)伊万里市迎賓館で、小児のアレルギー疾患についての講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長、副院長、病棟主任以 下5人が出席し、勉強しまし た。演者は、濱崎雄平、佐賀大学小児科教授で、主に小児の気管支喘息について講演されました。 以下はその時の講演の要旨です。

近年全世界的に小児の気管支喘息の患者、罹患率が増加しています。特に都市部や先進国でその傾向が強いようです。気管支喘息は抗原の感作によるアレルギー反応で、抗原が感作してロイコトルエンを介して生じる炎症であり、気道の過敏性を生じ、気道収縮を繰り返すことによってリモデリングを生じて、気道の慢性炎症が形成されて悪い方に器質化する。そこで、小児の喘息の治療では従来のように気道の収縮を治療するためにβ‐刺激剤を主体とするのではなく、炎症を抑えるための治療を主体にする方法に変わっている。2002年11月、小児アレルギー学会において「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2002」が発表されたので、そこで、炎症を抑えるために、まず吸入ステロイド剤を成人と同じように積極的に使用し、さらに抗ロイコトルエン剤、DSCG(抗アレルギー剤)、β‐刺激剤を併用する。そして、β‐刺激剤はなるべく漫然と使用しない。発作時にはSpO2が92%以下であれば大発作と考えて緊急に治療する。そして、小児の食物アレルギーについても少し話されました。花粉症の子供が野菜や果物を食べることで口内にアレルギー反応を起こすことが有るなどです。

いまりクリニック院内勉強会、12月分:
平成16年12月15日(水)午後18時から、院内で今月の勉強会として病棟から住友製薬の佐賀医薬課、岡田浩二氏が院内感染と手洗いついて講演しました。ブラックライトを使用した手荒い実習では、手に付着した汚れがなかなか落ちないで、困りました。やはり、軽くてを洗ったくらいでは汚れはなかなか取れず、細菌が付着したままでいる可能性が強いようでした。そこで、ヒビスクラブなどの手指消毒薬の威力を借りる必要が有るようでした。
佐賀大学泌尿器科公開抄読会:
平成16年12月14日(火)、佐賀大学医学部泌尿器科で、12月の公開抄読会が有り、院長が参加して勉強しました。 前立腺癌の進行度を推測するノモグラムについて、佐藤勇二助手が文献をまとめて講演しました。今までのノモグラムは欧米で作成されていますので、これからは日本人に合わせたノモグラムの作成が必要であり、今学会で検討中と言うことでした。

院内忘年会   
平成16年12月13日(月)伊万里市、焼き肉ハピネス村で 伊万里牛のしゃぶしゃぶでひたすら食べ、飲む忘年会でした。空くじなしのビンゴ大会がありましたが、芸は全く出ませんでした。院長も大いに盛り上がり、かなり酔ってしまいました。2次会は伊万里市のスナックかりんで、さらに盛り上がっておりましたが、日頃の激務のためか、院長、副院長は途中でダウンしてしまいました。

第4回佐賀排尿障害研究会:
平成16年12月9日(木)佐賀市マリトピアにて開催され、院長が出席し、一般演題での座長を務めました。一般演題は、南里泌尿器科医院の、南里正晴副院長の、間質性膀胱炎に対するトシル酸スプラタスト(IPD)の使用経験がありました。もうひとつは、佐賀大学泌尿器科の中島のぶよ助手による、二分脊椎患者の尿路管理の実情、でした。

特別講演では、高齢者排尿障害の問題点と泌尿器科医の役割、について名古屋大学泌尿器科の後藤百万講師が講演されました。老人の排尿障害は、生活の質(QOL)を大きく損なうものであるが、医療機関でも、あまり関心を払われていない。そこで、愛知県の病院、老人保健施設などを対象に、アンケート、問診による簡易診断などを行い、積極的に泌尿器科医として排尿管理に関与されて、ご活躍中です。さらに、NPO法人愛知排泄ケアを設立されて、相談や指導、啓蒙活動をされ、そして、看護師を受講させて排泄機能指導士なる免状まで作り出されております。すでに2期生が出て百人の排泄機能指導士が誕生されております。いっぽうで、排泄ケアマニュアルを平成13年に作成され、平成14年には排泄ケアマニュアルを絵入りに作り直されてもおられます。

やはり高齢者と言っても排泄の管理を諦めずに、何とかしましょうと言う不断の努力には、頭が下がる思いでした。今後の大いなるご活躍を期待しております。

第178回藤崎病院公開抄読会:
平成16年12月 8日(水)唐津市藤崎病院で公開抄読会が有り、泌尿器科いまりクリニックから副院長が参加し、勉強しました。以下はその時の報告です。

副院長 木下徳雄

『疥癬〜最近の動向と治療〜』        藤崎亜紀先生
 介護を要する寝たきり老人の増加で施設での集団発生が増加している。潜伏期間が1カ月と長く、湿疹、痒疹、虫刺症などと鑑別を要する。本邦では治療として主に硫黄剤やクロタミトン(オイラックス)などの外用療法が行われている。
『褐色細胞腫の診断と治療』        香川純一郎先生
 膀胱の褐色細胞腫の自験例を示され、本疾患の臨床について解説があった。副腎髄質より発生した場合を褐色細胞腫と呼び副腎外発生の場合を傍神経節腫と区別して呼ぶこともある。しかし両者の間に本質的な差はない。
『透析アミロイドーシスの up to date』    中尾孝子先生
 透析アミロイドーシスは長期透析患者の関節軟骨、滑膜、靭帯組織に沈着しやすいことが知られており、手根管症候群、破壊性関節症、骨嚢胞などが代表的症状である。諸症状の発生には、透析年数が非常に重要であることが知られている。濾過や吸着を併用する治療法や高分子物質の透析量を上昇させることが透析アミロイドーシスの悪化防止につながることが認められている。 

輸血用血液管理講習会
平成16年12月 7日(火)14:00〜16:00 佐賀市文化会館、3階大会議室にて講習会があり、病棟から看護婦が参加し勉強しました。
平成16年輸血用血液管理担当者連絡会

看護師 松永富三代

 最初に輸血用血液の白血球除去について福岡赤十字血液センターの徳永和夫技術部長のお話がありました。成分輸血を確実な物にする為、凝集魂の発生や溶血、血小板機能の低下等品質を低下させる原因と成る白血球を除去する方法を幾つか紹介されました。ベットサイドで白血球除去フィルターを用いられている所も有ると聞き驚きました。色々な機械に付いても説明もありました。

 次に輸血療法委員会について、佐賀県健康福祉本部薬務課主任薬剤師 東島誠路さんのお話がありました。薬事法の改正が有り、献血の年齢制限等が、改正された事を知りました。それと実施に関する指針の一部に、肝炎ウイルス関連マーカー検査等を行う必要が有ると述べられましたが、検査費用についてはまだ国が負担するとは決めておらず、病院や医療機関のリスクが多いのではと心配になりました。

 最後に質疑応答が有り、佐賀医大より大量出血で緊急で血小板を以来したが、福岡センターに在庫が無く他センターへ調整するので時間が掛かるとの事だったが、二時間後別の患者で必要になった時、福岡センターから供給された。同じ事が数回有り在庫があれば早く供給した欲しい。との質疑に対し、センターサイドの応答が確信持てる解答が得ず、何となくスッキリしないまま終わりました。理解出来ない所もありましたが、参加させて頂き沢山の事を知りました

前立腺癌登録J-CAP (JAPAN Study Group oProstatic Cancer)中間報会:
平成16年12月4日東京都、経団連会館にて開催され、副院長が出席して勉強しました。

副院長 木下徳雄

本会の目的は、内分泌療法の実態を把握するとともに治療成績を分析し、日本における前立腺癌患者にとって最適な内分泌療法の指針の構築です。
 『J-CaP症例のデータベース登録症例の状況』が筑波大学の樋之口史郎先生から報告されまました。昨年まで3年間で26,100例が登録されています。現在、そのフォローアップが行われています。アメリカの前立腺癌の大規模調査であるCaPSUREとの共同研究もする予定とのことです。
特別講演T『がん分子標的治療研究とその応用研究への期待』
      鶴尾 隆先生(東京大学分子細胞生物学研究所 教授)

特別講演U『CaPSURE:A Unique National Disease Registry of Men with Prostate Cancer』  Peter R. Carrol,MD,Professor and Chair Ken and Donna Derr-Chevron Chair Department of Urology, University ofCalifornia, San Francisco           

前立腺シンポジウム、第 20回
平成16年12月4日東京都、経団連会館にて開催され、副院長が出席して勉強しました。

副院長 木下徳雄

前立腺がん診断の進歩〜スクリーニングと血清腫瘍マーカー〜前立腺がんの検診は県や市町村レベルでかなり普及している。今回も全国各地から前立腺がん検診の現状と問題点が報告された。PSAは80年代に臨床応用され、90年代には遊離型と結合型のmolecular formとして理解されるようになった。さらに2000に入るとproPSAやBPSAなどの様々なisoformの存在が明らかにされ、「PSAは10年毎に進化する」ことが示された。

伊万里市平成16年度、病院福祉施設給食関係者研修会
平成16年12月3日に伊万里市で平成16年度、病院福祉施設給食関係者研修会があり、厨房から調理師が参加しました。

研修報告書 古川由香里
場所:伊万里総合庁舎
演題:伊万里市平成16年度、病院福祉施設給食関係者研修会

<手洗いについて>
なぜ手洗いをするのか・・・手に付いている汚れ、臭い、細菌などを食品に付着させないため
<手を洗うタイミング> 
「作業前」 ・厨房に入る前、調理作業に入る前、調理済み食品を扱う前、盛りつけ作業の前
「作業後」 ・野菜、肉食類、魚介類、生卵を扱ったあと、台ふきんを使ったあと、顔や髪に触れたあと、調理器具に触れたあと、廃棄物の処理をしたあと、トイレのあと

<食肉に付着している食中毒菌>
☆動物の腸の中にいる菌:サルモネラ菌、カロバクター菌、ウェルシュ菌、病原性大腸菌
☆魚介類に付着している菌:腸炎ビブリオ、ノロウイルス
☆生卵に付着している菌:サルモネラ菌
☆顔や髪に付着している菌・黄色ブドウ球菌
野菜に付着している菌・セレウス菌、ウェルシュ菌、ボツリヌス菌

<感想>  手洗いはいつもしているが、きれいに洗えているのか見た目では解らないので、実際に手を洗い「ブリッターハグ」という機械に手を入れて見たら 爪の間などが洗えていなかったので、気にして洗っていてもおちていなかったし顔を触っただけでも菌が付着していて驚いた。こまめに手を洗うことが大切だとあらためて思った。

調理師研修会

<レシピ>伊万里鶏と車海老のチーズのカツレツ風仕立て(伊万里野菜とタルタルソース添え)、白身魚の4色焼き、イチゴのプリン(アングレーズソース)
<感想> 今までに使ったことがない食材や、調理法もあり驚いた。盛りつけ方のバランスや色彩などのアドバイスを教えていただき、とても勉強になった。このことを職場でも活用していければと思う。

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九州透析研究会、第37回
平成16年11月28日宮崎市にて、開催され、泌尿器科いまりクリニックから副院長初め透析室のスタッフ8人が参加しました。以下はその時の報告です。

2004.11.28 九州人工透析研究会、ワールドコンベンションセンターサミット(宮崎市)

看護師 吉田和子

 今回の研究会では危機管理をおもに聞きました。針刺し事故対策について試行錯誤されたことが発表されました。どこの施設でも穿刺針や注射針の処理について困っているようです。当院の透析室では針刺し事故はありませんが、患者さんが多くなるにつれ穿刺針や注射針の使用量も増え後片付けなどに針刺し事故のリスクが高くなると思います。発表を聞き、穿刺針や注射針の処理について考えさせられました。発表を聞くまでは、コンソールの横に膿盆を置き注射後リキャップせず膿盆に入れ、透析終了後にサイドテーブルの上に鉗子入れ、注射器入れ、針入れの容器を置き全部一緒に片付けていたため針刺す可能性があり危険でした。現在は針を先にMSボックス(針や使用済み注射器をいれる)に入れる様にしました。
特別講演では院内感染についての話しがありました。熊本の病院でHCVの院内感染が起こった事の話しがありました。当院でもHCV抗体(+)、HB抗体(+)の患者さんがおられますので透析機器や鉗子類などの消毒には十分に気をつけています。これからも、針刺し事故防止や院内感染予防に努め安全な業務ができるよう業務の改善を行っていきたいと思います。今回研究会に出席させて頂きましてありがとうございした。

看護師 高橋 貞子
透析室のリスクマネージメント

P-msHELL法による慣れの包括的分析〜人為的エラー 慣れはエラー 単純ミス 思い込み 確認不足ベテランの陥る危険性を明確した。
透析医療と院内感染予防:感染症対策はなぜ必要か?リスクとして 高齢 糖尿病 透析患者の易感染症 細胞免疫異常 輸血、透析医療に感染症対策はなぜ必要、リスクマネジメントリスク損失の可能性または損失の可能性にさらされる一連:一時的血管アクセスの感染、長期的ブラットアクセス、乏尿に関連した感染、輸血重要性は激症肝炎予後不良、リンパ節結核 肺外結核、インフルエンザワクチン予防注射をするHBS HCV 感染予防ワクチン−消毒 すり込み消毒は可能なし(−)、システム手洗い 見直し 手袋スタッフの安全、院内感染防止には終わりはない!!スタッフの教育 安全 確認 重要である
〈一般演題抄録〉より:足趾潰瘍の症例、ケアープラン、週1回のフットチェック、ケアとスーパーライザ−(神経照射法)とPG製剤併用で3ヶ月で潰瘍形成の治癒にいたる。ポスター会場へ パネル見学:訓練の様子 離脱準備の様子 緊急離脱時間55.1秒、患者避難の様子:災害マニュアルの作成、防災訓練(離脱)の実施、災害時に対する透析室のあり方と見直し、防災訓練の定期的な開催、患者に対する災害時の指導の必要性、チェックカードを用いた安全対策、透析中における医療事故防止、インシデント アクシデントの誘発原因と排除、確認の重要性を再確認する。重要な事が多く学ぶことができ透析研究会に参加させて頂きありがとうございました。

看護師 山口 早苗

 透析室のリスクマネージメント〜P-msHELL法による慣れの包括的分析 嬉野温泉病院、15ケ月間ヒヤリハット報告調査により経験豊富なベテランに日々反復される業務の中手順マニュアルを無視したエラーが多発。慣れにより情報を得た瞬間、操作可能だが一方無意識(思い込み)で全く違う操作をしてしまう危険性もある。さらに故意な違反が多くベテラン多少の規則を破っても、いきなり事故へ結びつく事は少ない。周囲もベテランには注意しにくく大目にみる。慣れという要因で事故はおこりやすく、特にベテランは自己過信せずマニュアルに従った基本姿勢をもつことが医療事故防止に効果的となると考えられる。
透析医療と院内感染予防、透析室のおけるリスクマネジメント       秋葉 隆先生
エラー ミステーク 意識的行為 例 血液製剤の使い過ぎ、医療事故-スリップ 無意識的行為 例 注射針再使用、ルール違反 手洗いができていない わかっているのにやらない、手袋を常備していない  院内感染対策の基本:透析患者ほ免疫不全による易感者であり、非常に人に感染しやすい。ウイルスをまきちらす状態になりやすく感染伝播と深く関与している。
診療前に予防をしっかり行う〈スクリ-ニングの強化〉基本的システムをしっかりつくりスタッフの充実を図る。院内感染対策委員会を設置し、向上的な活動、反復するスタッフ教育、新人教育、環境整備、マニュアルの作成院内感染の発生状況を把握する。
スタッフ・患者共にワクチンを接種する。特に透析患者は、HB 肺炎球菌 インフルエンザ等全てのワクチン接種が望ましい。感染を予防することで患者の延命、合併症の予防、われわれ自身の安全、プライドの保持、また施設の安定した経営維持にもつながる。

看護師 藤瀬勢津子

第一会場 看護ABC導入期他:安全・安楽な透析を目指し、どの現場でも看護が展開されている。透析患者の高齢化に伴い送迎の問題がある。スタッフ送迎と介護タクシーやヘルパーの乗降、介護サービス導入、組み合わせ検討された。また、骨折等の事故防止についてヒッププロテクタ−や予防ベルト着用などそれぞれ工夫をし効果をあげている。参考にしたいと思う。そして、患者の教育の問題があるい。なるべく早い時期、導入前よりかかわって理解を深めていきたいという報告が多いが、当院では導入後の受け入れが多いため導入後の指導という点で患者がどの位理解しているかを知り教育を進めていく必要があると思われた。

透析室クラーク:〈業務改善 管理システムの件〉どこの透析室でも色々な問題が起こっており、待ち時間に関する問題は多いようである。スタッフでも透析の時間等を考え、穿刺の順番を決めているが、患者さんの中でも、それでもすまない人もある。それも一方的に結果だけを本人に伝えるのではなく、結果の理由も報告しなければいけない。又、安心感を与える事もスムーズに流れる一つだと思う。やはり時にはスタッフ同志、スタッフと患者さんとの話し合いも行わないと考え方が思っている以上に異なっていると思う。決められている通りに業務を行うことも大変であるが作業にたいして、短縮出来る事、改善出来る事が多々あると思う。作業にたいしての追加、削除、更新はとても大切だと思う。又、指導者が変わる度に教わる事が違うという問題に関しても、業務行程をしっかり把握し自分が今どの位置にいるかという事をしっかり理解し、自分で再確認出来るよう勉強したい。もう1つ、透析管理システム(Miracle DIMCs21)を利用し業務の省力化をしたという事でノートパソコンを各ベットに配置し、体重も各患者さんが朝自分のカードを体重計に差し込む事により、透析記録の廃止を試みているそうだ。大変な時間の短縮になると思う。ただ、基本は人であり観察であるので、やはり勉強するという事が大切な事。勉強するという事は終わりがないという事をとても感じた。

看護師 井手宏直

 高齢透析患者が多くなり患者本人の意志決定については、さまざまな理由で確認できていないのが現状である。今後高齢患者の意志が生かせるための援助は更に重要になる。維持透析中、徐々に全身状態が悪化し透析中止を考える時、患者本人の意思決定を確認する作業は大変困難である。意識が清明な保存期や透析外来通院の期間に十分な情報を提供すると共に回数の確認が必要と考えられる。あらかじめ医師・看護師などの医療チームで十分な話し合いを持った上でのインフォ−ムドコンセントが必要である。患者・家族の判断能力についての検討や、ターミナル期における家族への援助も重要であると思われた。

栄養士 前田千代子

◇偏食が強く、調理が不得意な透析患者へのダイエットアプローチの経験:食事調査により、献立が少ない、好き嫌いが多い、料理が苦手、加工食品が多いことがわかった。栄養バランスが悪いことを野菜、油、穀物などを色分けで示した表を使って患者に認識させる。食事内容や生活活動を報告し、患者が取り組みやすい点から食事内容や、調理法を指導する。(おやつを減らす、食べられそうな食品を少量から、総菜、インスタント食品は一手間掛ける、など):結果 BMI25.9→24.5、栄養バランスを考えながら献立が立てられるようになる。料理への関心が出た。ダイエットを通して基本的な食習慣が身に付いた
患者さんが正しい食習慣を身につけるためには、まず自分が栄養バランスの悪い食事をしているのだということを認識させなければならない。このことをとてもわかりやすい方法を考えて、患者さんに説明されていた。また、患者さんが好きなキティちゃんのノートを使うなどして、患者さんの興味を引くようにしていた。こうやって丁寧に対応していくと患者さんにもよくわかってもらえるということがわかった。
栄養障害を有する入院透析患者への栄養士の介入について:80歳男性、肝硬変、ゼリー状の補助食品のみ摂取する、ベッドサイドで嗜好調査、接種状況の把握をする。補助食品以外の食事を嗜好に合わせて増やす(ゼリー、ミキサー食など)、食欲が回復し、栄養状態が改善され、除水が可能になり、胸水、腹水が減少した。:85歳女性、病院食をほとんど食べない、体重減少と貧血が進行、ベッドサイドに行き、嗜好調査、摂取量調査をする。、本人が好きな食事を提供する、食事中に一緒に話したりする、摂取量増加、貧血の改善、体重増加、ベッドサイドでの対話という基本的なコミュニケーションや嗜好にあった食事の提供は病状改善の一助となる。患者さんと話をすることはとても大切なことだということがわかった。私も食事を一人で食べたりすると、とても味気なく寂しい。それと同じで患者さんとの会話は、食事を食べてもらえるようにする第一歩であるということだ。そこから患者さんが食べたいものや、食べられるものを聞き取ることも大事だと感じた。
鹿児島県産の食材を利用した透析食メニューの試み、新メニュー(調理実習において)、黒豚の中国風簡単焼き豚、キビナゴの利休揚げ、ゴーヤアンジェリカ、里芋のたこ焼き風、患者さんの評判もなかなかよい、これまで講話やビデオ、医療食が中心でややかたい透析栄養教室であったが鹿児島県産の食材を利用したメニューにより食事指導の意識が向上した
その土地の特産物を利用してメニューを考えられていて、とてもおもしろいと思った。私が調理実習に参加するとしたら、伊万里の特産物を利用してあるメニューが紹介されていたらより興味がわくのではないかと思う。私も伊万里の特産物を使ったメニューを何か考えてみようか、と思った。
塩分摂取量減少の試み:透析前血清Na値より算出した塩分摂取量をもとに体重増加の抑制指導の検討、透析間の体重増加を抑えるためには口渇の原因となる塩分摂取量の制限が重要、塩分摂取量と体重増加量の関係、経過をグラフにする、ベッドサイドで栄養指導(塩分を控えるために、パンフレットを見せる)、塩分摂取量と体重増加量の関係、経過をグラフにしたものを患者一人一人に見せる。食事内容の聞き取り、塩分摂取量の患者において塩分摂取量と体重増加の抑制が最も表れた
これもまず、患者さんに塩分摂取量と体重増加量の関係を説明して、自分の塩分摂取量が多いことを認識させていた。グラフにすることで、患者さんにもわかりやすかったのではないかと思う。塩分摂取量を減少させることは体重増加を抑制させることにつながるのだということがわかった。

第50回佐賀泌尿器科懇 話会
平成16年11月27日佐賀市、千代田館にて開催され、院長が出席して勉強しました。一般演題と、 国立病院九州医療センターの井口厚司、泌尿器科部長によ る特別講演:前立腺癌の最近の治療−ブラキセラピーを中心に−、がありました。井口厚司部長は院長、副院長と佐賀医大で十数年間一緒に働いており、いまで は、福岡市九州医療センターで、精力的に治療をされています。特に前立腺癌の治療は質量ともに九州有数の最高の医療を行っている拠点と言えると存じます。 ブラキテラピーは前立腺癌の放射線治療の一種で、体内埋め込み方法です。詳しくは国立病院九州医療センターのHPを参考にしましょう。
佐賀市長光園おくんち:
平成16年11月26日(金)佐賀市の肢体不自由者養護施設・社会福祉法人長光園 (佐賀市兵庫町:田口一樹 園長)にておくんちが開催され、いまりクリニックから院長以下職員4人が参加しました。施設を見学して、意見交換して参りまし た。昨年同様に今年も大勢のお客さんで大いににぎわい盛会でした。
泌尿器科いまりクリニックからここまで1時間半もかかりました。それだけ遠くから通院されておられ、これからもきちんと診療しなくては、という思いをまた 新たに しました。
伊万里有田地区三師会学 術講演会:佐賀県医師会推薦糖尿病医療機関制度関連講座
平成16年11月25日伊万里市迎賓館で、糖尿病についての講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長、病棟主任以 下5人が出席し、勉強しまし た演者は、野中共平、久留米大学名誉教授で、2型糖尿病でのインスリン抵抗性について講演されました。

講演の要旨:疫学的には、2型糖尿病の発症数年前からすでに、血中インスリンが次第に増加しているという報告があります。そして、2型 糖尿病の発症は、今までインスリンの分泌不全や欠乏ということが重要視されてきたが、最近では、欠乏よりもむしろ、インスリンに対する抵抗性が高まったと いうことが重要です。各臓器のインスリン受容体を壊したラットによる実験でも、糖尿病になりやすいことが確認されました。日常の臨床では、軽い2型糖尿病 の治療には、まず、インスリン抵抗性改善薬を使用するのが良いでしょう。ビグアナイド、グリメピリド、ピオグリタゾンから使用し、それでも効果が少ない時 に、即効性のインスリン分泌促進剤を併用しましょう。ピオグリタゾンは、肝障害がほとんどなく、抗動脈硬化作用が有り、2型糖尿病の50%に有効だが、体 重が増えたり、浮腫が出たり、心臓障害があれば使えないという欠点が有るが、少量から開始すればかなり副作用も少なくなるようです。

院内勉強会、11月分:輸血について
平成16年11月24日(水)午後18時から、院内で今月の勉強会として病棟から看護師の穐本君が安全な輸血について講演しました。
南里泌尿器科医院新築落成記念会:
平成16年11月19日佐賀市、南里泌尿器科医院の新築をお祝いして、ホテルニューオータニにて祝 宴があり、院長が出席しました。参加者が400人前後 で、盛大な祝賀会でした。福大ジャズバンドの演奏が終わって、佐賀大学泌尿器科の真崎善二郎教授の挨拶から始まりました。南里和成院長先生は今まで25年 間も毎日休まずに泌尿器科診療をされて、患者さんを多く診てこられたこと、息子さんを2人とも一人前の医師にされたこと、奥様と仲が非常に良いことなどの エピソードを巧みに話されました。
写真:挨拶をされる真崎善二郎教授、会場の様子、南里院長先生の御一家
瑠璃光苑医療懇談会:
平成16年11月19日伊万里市の身体障害者療護施設瑠璃光苑(大宅啓子苑長、伊万里市二里町大里乙403、TEL0955-23-2767)の医療懇談 会が開催され、副院長が出席しました。
労災診療費算定実務研修会:
平成16年11月18日佐賀市、ホテルルネッサンス創世にて開催され、泌尿器科いまりクリニックから事務主任以下3人が出席しました。
職員親睦ボーリング会:
平成16年11月17日伊万里市、スターボウルにて、職員の親睦ボーリング会を行いました。参加者は12人と少なかったものの、これからも時々会を開きま しょう。またしても院長組が優勝しました。その後、中華料理の天壇にて打ち上げを行いました。

佐賀県院内感染対策研究会
平成16年11月16日佐賀市、アバンセにて、第3回佐賀県院内感染対策研究会が開催され、泌尿器科いまりクリニックから、外 来、病棟、透析から看護師、クラークが参加し、勉強しました。
「飛沫 空気感染対策 インフルエンザ、結核を中心に」京都大学臨床病態検査学教授 一山智先生

以下はその時の報告です。

看護師 境 裕子
 インフルエンザは通常カゼ症状と異なり呼吸器症状よりむしろ高熱や関節痛など全身症状が主体である。予防としては、早めのインフルエンザワクチンの接 種、インフルエンザウィルスの新型出現の危機(トリウィルスからヒトへの感染)に加えて新たな呼吸器感染症としてSADSが大きな問題となっている。イン フルエンザの流行期にSADSの流行が重なって大混乱が予想されるための今冬は例年以上にインフルエンザなど呼吸器ウィルス疾患への慎重な対応が求められ る。結核が38年ぶり増加している。院内で結核とわかりその人と接触した時、接触者をリストアップし、各人の入職時のツ反陰性者のみ6〜8週間後ツ反、ツ 反陰性または不明者はツ反対象外、接触者全員が胸部レントゲンで経過観察する。

看護師 吉田和子
〈ワクチンの接種対象者〉
A  ハイリスクグループ

  • 50才以上
  • 慢性疾患のある人が住んでいるナーシングホームや慢性ケア施設の住民
  • 喘息のような呼吸器系および循環器系の慢性疾患のある成人や小児
  • 糖尿病などの慢性代謝疾患 腎不全 異常ヘモグロビン症、薬剤による免疫抑制のために前年に定期的な医学的フォローアップを受け ていたり、入院していた成人および小児
  • 長期アスピリン治療を受けていて、インフルエンザ罹患後にライ症候群を発症する危険性が高い生後6ヶ月から18才の小児や若年者
  • インフルエンザ流行期に妊娠第2期、第3期による女性

B  ハイリスクグループ接触者

  • 医師・看護師・入院をおよび外来患者のケアをする医療従事者
  • 患者や住民に接触するナーシングホームや慢性ケア施設の職員
  • ハイリスクの人にホームケアを提供する人
  • ハイリスクの人の家族(小児を含む)

C その他

  • HIV/AIDS患者、母乳保育の母親、旅行者、希望する一般の人達等
    • インフルエンザウイルス⇒高齢者・乳幼児期罹患率高く、インフルエンザワクチン50才以上に特に勧めるとのこと。

これから寒くなるにつれ、インフルエンザや感冒など流行すると思います。特に透析の患者さんは抵抗力が弱く家族の方に風邪の方がおられ ると、すぐに移ってこられます。患者さんへの指導を行うとともに、まずは自分の健康管理に注意していきたいと思います。

クラーク 山口潤子
病気の感染経路

  • 血液、体液より感染⇒B型、C型肝炎(針刺)など
  • 接触感染⇒MRSAなど
  • 飛沫感染⇒インフルエンザなど
  • 空気感染⇒結核など

〈インフルエンザ〉38度以上の高熱 全身倦怠感 咳 咽頭痛などが現れたらインフルエンザの可能性があります。その時は早期治療が望 ましい
〈インフルエンザ予防〉インフルエンザワクチンによる予防           特にハイリスク群(高齢者 幼児など)やハイリスク接触者(医療従事者  家族など)は必ず接触する。うがい 手洗い マスクなども重要である
(感想) インフルエンザは身近におこりえる病気なので、誰がなってもおかしくない。という事は、実際、自分がなってなくても、他のまわりの人がなってい れば伝染する可能性もあるので恐ろしいと思います。日頃から風邪をひかないように体をきたえたり、うがいや手洗いを習慣づけたいと思いました。

看護士 中尾光宏
1内容 結核について
  結核患者が病院内で発生した場合
  • 患者の重症度(感染性)の診断
  • 患者と接触した職員 患者の把握
  • 結核感染者の診断と経過の観察
  • 結核発病予防

  結核の現状

  • 結核患者の高齢化
  • 集団感染事例の増加
  • 地域差 大都市圏で高い傾向
  • 非感染者が現在少ない
  • MDR(他剤耐性結核菌)←生涯 排菌 結核死がまぬがれないこともある。

・ガフキー号数が意味がない←号数がなんであっても治療方針は変わらない。

  • 感染し発病率の90%は発生しない 残り10%が発症(2年以内)

2今後の職場活用できること
  結核患者収容病室の環境整備

  • 空調管理
  • 患者:外科用マスク 咳をするときはガーゼを口に当てる
  • 職員:N95微粒子防止マスク
  • 消毒:明らかに結核菌に汚染されている部位のみ

    アルコール又は次亜塩酸Na系消毒剤を使用    紫外線照射の併用

感染予防と発症予防
感染予防:ワクチン接種による免疫力付加により、結核菌の発症を防ぐ     方法…BCG

発症予防:感染後結核症の発生を防ぐ     方法…INH予防内服

3感想  結核についての知識をふかめることができた。又日米のBCGの採用の違いやツ反結果をどう利用するかなど考えるべき点が数多 くあり常に新しい知識を取り入れ学ぶ必要があると感じた。

1内容 インフルエンザについて
分類

A

B

C

症状

典型

典型

軽度

亜型

H1〜H15

N1〜N9

なし

なし

宿主

ヒト、鳥類

ウマ、ブタ

ヒト

ヒト

診断方法 臨床診断:急激な発症 高熱(38℃)全身症状 呼吸器症状
疫学的診断:冬季に同じ症状を訴える患者の増加、サーベイランス情報
病原診断:ウイルス学的診断…偽陰性・偽陽性が20%〜30%ある!、血清学的診断

インフルエンザワクチンの効果

対象

結果指標

相対危険

有効率(%)

65才未満健常者

発症

0.1-0.3

70-90

一般高領者

肺炎

インフルエンザ入院

0.3-0.7

30-70

老人施設入所者

発病

0.6-0.7

30-40

老人施設入所者

肺炎 

インフルエンザ入院

0.4-0.5

50-60

老人施設入所者

死亡

0.2

80

3感想
インフルエンザワクチンの接種に対してはハイリスクグループやハイリスクグループ接触者はワクチン接種を必ず行い、インフルエンザの予防に努める。又、イ ンフルエンザに罹患した患者には抗ウイルス薬を早期投与し症状緩和につなげる。その際、合併症をおこしやすい人や高齢者に対して服用を行ってもらうことが 必要。

院長による講演:
平成16年11月16日佐賀市、ファイザー製薬佐賀営業所にて、所長初め営業のMRの方たちに、過活動膀胱の薬物治療を主題に 院長が講演しました。まず、 膀胱の解剖・生理から始めて、次に正常排尿の機構と神経支配、排尿異常の症状として排尿困難、頻尿、尿失禁の排尿異常の診察と検査、治療法について述べま した。マックibookを持っていって、立ち上げたままスライドプロジェクターに繋いだところ、動作が非常に遅くなり、フリーズ寸前になってしまいまし た。そこで再起動して、しばらく待ってうまくできましたが、その間の数分が非常に長く感じました。


2004.11.15 19:00〜20:30 唐津市文化体育館にて『医療の質とリスクマネジメントについて』〜転倒・転落事故を中心に〜演者:(株)アステム CS開発部 黒木 昌明氏による講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから事務・外来主任らが参加して勉強しました。

外来クラーク 野中 直実

医療訴訟…平成15年 587件(10年間で2倍になっている。:現在の社会的背景、又マスコミによる過度の報道などが影響している。医療事故・医療過誤が注目され、それを専門とする弁護士も増加している。訴訟になる場合、事故が起きる前から医療機関への不満を持っている場合が多く、常に患者、家族が《何を言いたいのか》話を聞くように心掛けることが大切。

「医療の質」の要素:技術・・・・・個々の医療技術の向上、人間関係・・・患者、職員間の関係

インシデント報告
@事実の記載…「落ちたようだ」「すべったらしい」ではダメ。行ったこと、目撃したことを記載すること。訴訟になった場合、医療側責任、患者側責任等、大きく関わってくる。
A重点思考…改善する場合、どこに重点をおいて改善るのか
Bプロセス思考…やりかたを改善するのか。

転倒・転落について:転倒が予測される患者にたいしては、医療従事者間で連携し観察や関与を徹底することにより、未然に防ぐことができる。転倒・転落アセスメントコアシートの活用、入院時にスコアシートをチェックし、点数化することにより患者の危機度を把握。転倒・転落チェックリストの活用、転倒・転落専用のインシデント報告書を作成し活用してみる。普段の勤務中、常にリスクを意識することで、事故は防げる場合が多い。 ベット棚の位置、ポータブルの位置、ナースコールの位置、車椅子への移乗、眠剤・向精神薬等の副用事・・・など

 当院は療養型などの他院に比べると転倒・転落の事故は少ないかもしれませんが、実際高齢者の患者が多い中で、どう防ぐことができるのか考えなければいけないと感じました。チェックシートなど活用することでリスクの把握ができるならば検討すべきだと思う。スタッフみんなの意識を向上させ、リスクを減らし、安全な医療を提供できるようにしたいと考えます。

看護士 高橋 貞子

医療の質の改善:技術的な要素、人間関係的な要素、アメニティの要素
医療側の要因:コミニュケーション、接遇、インフォームドコンセント、人格と向上心、環境・アメニティ

インシデントレポートについて:
レポート記載式:ポイントをすぐ書きパッと出せる。記入に時間がかかる。良く書けていれば詳しい内容がよくわかる。
レポートチェック式:いろいなレベルと一定のレベルで書きやすくすぐ出せる。3〜5分で書ける。記録・チェックリスト記載、インシデントレポート提出、転倒・転落の事例→具体的な内容、インシデントが発生した要因

実施した、もしくは考えられる改善案
大切な事:常にリスクを意識する事が重要!!意識する事で何となく見過ごしてきた物がわかる

看護士 前田静子

転倒・転落事故がかなり増えているとの事で沢山の出席者でした。院長先生が朝礼の時、廊下を走らない、廊下に物を置かない、扉や引き出したままにしない等、よく言われ自ずと意識します。事故はいつ起こるかわからない。事故防止要点として常日頃からリスクを意識し、事前に予測して防止する活動が重要との事。(想定過誤対策として別紙資料参照)医療の質の改善・向上を図って行く。事故が起こる事で色々問題も生じる。紛争化の要因として医療不信、医療訴訟問題−医療水準を満たしていたか、医療側の要因として−患者本人・家族とのコミニュケーション不足はなかったか(聞き上手に徹する)接遇・インフォームドコンセント・リスクに対する意識が低くなかったか、患者さんの危険度の把握、スタッフ間の情報提供はできていたか。裁判になるか、ならないかは日頃の患者さん、家族の関わりで変わってくる。当院も高齢者ADLの問題のある患者さんが多い中入院し、療養生活を安心して過ごして頂き事故がない様学んだ事を生かして行きます。

事務 松岡 龍詞

(インシデント・ヒアリハット)を提出する事は次ぎに起こりうる事故を回避させるという目的がある。でもただ報告書を書くのでは無く幾つかのルールがあり
?事実をありのまま書く
?具体的に書く
?普段の状況も書く
?思い込みでは書かない
?原因の記載は重要な事から順に挙げる

 以上を前提として行えば改善策がたてやすく見過ごしがちな事故をふさぐ事が出来、大きな事故を防ぐことが出来る(リスクを意識する事が出来る)。また同じような報告書を集め統計することでチェックリスト(アセスメントスコアシート)を創ることができ危険因子も図るのが可能となる。例えば患者の転倒に纏わる報告書だけ抜き出し、その結果に基づきシートを作成し入院患者などへ行えばその患者がどのレベルに達しているのかが分かり危険度を周知でき看護もし易くなる。ミスを犯したから報告書を書くのでは無く、今後同じ様な事故を起こさないようにするための、今後に生かすための報告書という考えでなければならない。

藤崎病院公開抄読会、11月分:
平成16年11月10日公開抄読会が唐津市藤崎病院で開かれ、副院長が参加しました。

中部泌尿器科学会総会:
平成16年11月5-6日にかけて、大阪府泉佐野市で開催された中部泌尿器科学会総会に院長が出席しました。金曜夕に着いてすぐに、LUT:Lower Urinary Tract symptomsについての教育講演を聴きました。LUTの疫学では、高齢者を中心に疫学調査したところ、かなり高率に排尿症状があり、その中でも夜間頻 尿が最多で、最も困っていることでした。

翌朝は7時30分からモーニングセミナーに出席し、男子更年期障害について勉強しました。泌尿器科を受診する患者は、男性ホルモンが低 下している場合に泌尿器科的に治療の対象になる。そこで、男性ホルモンを測定して、低い場合にホルモン補充療法の適応になり、泌尿器科の出番となる。測定 は日内変動があるので、値が高い朝のうちに行う。テストステロンRIAは不正確といわれているが、意外に正確でもあるので、普通はこれで十分。男性ホルモ ンはエナルモンデポーを3週間に1回注射しており、内服薬や添付剤はまだ認可されていない。ということでした。しかし、男性ホルモンを注射するだけでな く、男性更年期障害全般を診るという、姿勢も泌尿器科といえども必要ではないかと思った次第です。

次に教育セミナーで、周術期感染阻止抗菌化学療法あり方のを聞きました。感染予防の抗菌剤も以前のように1-2週間使用すると いうものではなく、清潔手術では、手術中1回のみで、准清潔手術でも手術後数日間のみで良いというものでした。

特別講演で、なんとテレビキャスターの福留功男さんが講演をされていました。テレビの使命とはニュースの客観性と速報性であり、それが まず最重要ですが、最近はどうもそれがわい曲されているようです。テレビは宣伝のための非常に有効な手段であり、ものすごい多額の金額が動く世界ですの で、いろいろと理想から外れることも多いようです。

最後に小児膀胱尿管逆流症(VUR)の治療についてのディベートを、時間の許す限り聞いて帰りました。小児VURの手術をするかしない かという論争でしたが、明らかに高度に逆流が有るものについては手術するということですが、高度に逆流して腎の瘢痕化を生じたものについては、手術したと ころで腎機能廃絶は阻止できないのではないかなど、いろんな問題が有りました。

短い時間でしたが、まじめに拝聴してかなり充実した学会出席でした。写真上は、日本全国のみならず世界レベルでご活躍の信州大学泌尿器 科の西沢理教授、写真下は関西国際空港から臨んだ、かすかにみえる学会場の全日空タワーゲートホテルです。西沢教授は有名な方で、いま心技体すべて真っ盛 りで大いにご活躍中ですが、教授になられても勉強熱心でとても気さくな方です。

伊万里看護学校講師会:
平成16年11月2日、伊万里医師会看護学校にて講師会があり、泌尿器科いまりクリニックから副院長が出席しました。

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中尾君結婚式:
平成16年10月24日(日)病棟の看護師の中尾君がついに結婚式を挙げ、正午から伊万里市、伊万里迎賓館で披露宴が有り、当 院から同僚や院長、副院長ら 21人が参加しました。近所の方やご親戚200人以上が参加しておられました。主賓の挨拶として院長が祝辞を述べました。以下は院長の挨拶です。

中尾君、さとみさん、おめでとうございます。そして、ご両家の皆さま、このたびはおめでとうございます。

さて、中尾君は、昨年4月からわたしどものクリニックに就職され、看護師として、始めは外来、その次は病棟で今まで非常にまじめに、き ちんと勤めてこられました。彼の性格は皆さんご存知のように、まじめで口数が非常に少ないということです。そして、日ごろの仕事ぶりも同じようで、毎日き ちんとその日の業務を行って居ます。彼は腰が軽くて、患者さんのナースコールを誰よりも早く、受けて、すぐにベッドに行っているようです。さらにまた、よ く早く仕事をされるので、ほかの看護師の分まで、いつの間にか仕事を済ませてしまうことがあり、知らないでその仕事をもう一度行ったということもありま す。これは仕事が速いというすばらしいこともありますが、口数が少ないので、連絡や報告が少ないという欠点でもあるかもしれません。

まじめで、無口で、よく働くということで思い出すことがあります。今年の冬彼が39度以上の高熱でも黙って黙々と働き、突然倒れてしま 居ました。その時初めて、熱があって風邪を引いていたということを周りが知り、おどろきました。責任感が強くて、そのうえ口数が少ないので、周りが知らな いうちにとても疲労困ぱいしていたという訳でした。

患者さんに優しく、仕事に強いという私どものいまりクリニックのモットーをよく理解されているようですし、これから勉強と研修さらに経 験を深めて、立派な看護士さんになり、地域医療に大いに貢献されることと期待しております。本人の希望を以前、尋ねましたところ、今後人工透析も勉強した いということですので、いずれ病棟から透析室に移り、東京や大阪などにも研修に行く見込みです。

さて、これから長い結婚生活で、立派な家庭を築いて行かれることでしょう。黙々と頑張りながら、しかも意志の疎通を欠かないように夫婦 の会話が少なくならないことを願っております。それでは最後にもう一度おめでとうございます。以上で祝辞を終わります。

    いまりクリニック院内勉強会、10 月分:
平成16年10月19日(火)午後18時から、院内で今月の勉強会として病棟から看護師の中尾君がターミナル・ステージにおけ るニードと援 助ついて講演しました。ターミナル・ステージにおけるニードと援助とは癌末期などで、亡くなる前の時期に行う看護ということです。
  ターミナルステージにおけるニードと援助             
1 ターミナルとは
 ターミナルと言う言葉は、日本では終末、終点という意味をもつが、欧米では旅人の休息所または中継地点という意味をもつ。
2 cureからcareへー(治療における優先性の変更)
 現代医学では治癒不能の病気に陥った患者さんは、以後の生活を人間らしく暮らしていくうえで、種々の補助(援助)が必要となることが多い。これらは、一 般に病院が行っている根治を目的とした治療(cure)ではなく、QOLのための看護や援助(care)を主体とした医療に移行することになる。
3 ターミナルステージにある患者のニード
 ターミナルケアを必要としている患者さんには、『癌』さまざまな苦痛をもたらしている。われわれ医療者には、病気と、治療や合併症による症状と副作用、 すなわち『身体的苦的』しか目に映らないことが多い。しかし、病気の進行具合や予後に対する不安、仕事や付き合いなどの社会生活上の苦痛、配偶者や子供な どに対する性的家庭的な不安、病気で入院していなければならない現状に対する社会的経済的な苦痛などの、精神的苦痛も大きい。そのような中で、ターミナル ステージにある患者さんは、身体的痛み、精神的痛み、社会的痛み、霊的痛みの4つのニードをもっている。この4つの痛みはそれぞれ別個のものではなく、精 神的痛み、社会的痛み、霊的痛みは身体的痛みを強くし、身体的痛みはそれぞれの痛みを強くするというようにお互いに絡み合って、全人的苦痛として患者さん を苦しめている。

 身体的痛み
 痛み、吐き気、嘔吐、呼吸困難、全身倦怠感など多彩な症状がある。特に痛みと呼吸困難は末期患者にとって最も苦痛が大きく、患者を孤独にする。これらが 除かれない限り、精神的安らぎは得られず、人間としての尊厳も保たれない。
 精神的痛み
 精神的痛みには病名および予後の告知の有無が大きな関係を持っている。一般に不安、怒り、うつ状態が現れる。キューブラー・ロスは、死の過程を人格成長 の過程と考え、死にゆく患者が5つの心理段階を得て死にいたることを明らかにした。
 社会的痛み
 患者には、それぞれの社会的役割や位置づけがあり、それに応じて社会生活を営んでいる。患者が身に付けていた、今までの社会的役割は、変化せざるを得な い。患者の役割変化は、患者本人や家族に影響を与える。
 霊的(宗教的)痛み
 キリスト教や仏教等、ある特定の宗教を中心とした生活をしてきた人は、死を予感したときに、罪の意識や神の救いに対する自分の確信を問われるという苦し みを体験する。
4  ターミナルケアのポイント
 疼痛の緩和
 まず第一に身体的苦痛を除くことである。そのためには次のような方法をその患者に最もふさわしい方法で適応する。
 モルヒネ剤などの鎮痛薬・温罨法・マッサージ・指圧・安楽な体位
 日常生活の援助
 苦痛の緩和を図りながら日常生活が安全・安楽に送られるように援助する。
 睡眠・食事・排泄・清潔・運動・環境
これらのニード充足には、患者ができる部分は患者自身の方法でやるように導き、また、家族にも参加させるようにする。こうして家族の看とりを受けることに より患者の孤独感が緩和され、患者自身の方法を活かすことにより患者の個別性が尊重され自立が助けられる。
 コミュニケーションを密にする
 ターミナルステージにある患者が一番求めているものは交わりである。このような求めに応じえるには患者の話すことを心を込めて聞くことである。患者の話 を聞くことは日常のケアを介してでもできるが、あるときは聞くことに集中するときを持つべきである。
 患者の希望を支える
 真実が告げられず、回復の兆しが見られない患者は、自分の病気に疑いを持ちはじめる。不安が募り、やがてうつ状態に陥り、心身ともに衰弱していく。この ようにして死の過程を経ていくが、そのすべての過程ですべての患者が持ち続けているものは希望である。看護師はこの希望を支えなければならない。  家族を支える
 ターミナルステージにある患者を心身ともに安らかに過ごさせるには、家族の温かい看とりが不可欠である。しかしターミナルステージにある患者を抱えた家 族の多くは次のような苦しみを担っている。  家族の苦しみ  家族も患者と同じように身体的・精神的・社会的・霊的痛みを担っているのであ      
        る。愛する大切な肉親を失った後、その悲しみや苦しみから立ち直ることができない         人は罹患率が高く、平均寿命も比較的短いことが明らかにされている。
 家族への配慮  家族が患者へのケアに参加することによって患者との交流が深まり、それまでお互         いに避けていた話題も触れることができるようになる。こうして生命の終わりの時に                      患者・家族が共通の基盤に立って語り合うことができるようになる。このことは患者          の死後、悲しみからうまく立ち直るための力を養うことになる。家族を支えることは         肉親との死別後、家族その悲しみからうまく立ち直ることができるようにサポートす         るところまで続く。
 チームワーク
 ターミナルステージにある患者が、その人らしい生を全うできるように、その人がもつすべてのニードに対するには、チームワークが不可欠である。チームメ ンバは、医師、看護師、精神科医、ソーシャルワーカー、理学・言語聴覚士・薬剤師・栄養士・家族・ボランティア等、多方面の専門家が参加している。患者か ら希望が聞くことができないときや家族の希望が一致していないとき、チームワークが必要となる。それぞれの立場から患者と家族についての情報と意見を交換 し合い、その患者に最も適切な対策を検討し、対応していく。    

台風23号通過:
平成16年10月20日(水)、昨夜から九州近くに接近していた台風23号が南紀に上陸し、伊万里も影響をかなりひどく受けました。今年はこれで10個目 の台風上陸です。台風の中心からずいぶん離れていましたが、雨と強風が吹き荒れ泌尿器科いまりクリニックも前回同様に被害を受け、横風による雨漏りが3カ 所、一部書類が水害を受けました。車で通りながら見ていると、佐賀県の小城や多久地方は家の屋根瓦が飛び、竹や樹が倒れ、電信柱が曲って、電線が切れてい ました。

院内旅行平成16年度秋:
平成16年10月17日(日)院内の職員で希望者11人が、日帰りグルメ旅行として、当院からバスで呼子町新や旅館に行きました。秋晴れの中さわやかな一 日のようでした。

呼子の思い出
アシスタント : 上釜優子

  秋晴れの日曜日、木下副院長に見送って頂き、私達いまりクリニックの一行は呼子へと向かいました。
 ゆっくりと唐津の街中を通り、海沿いの道を通ると、海の幸への期待が高まっていきました。まずは呼子大橋を渡り加部島に入りました。呼子大橋はハープを 二つ並べたように見えることから、別名“ハープ橋”とも呼ばれているそうです。加部島では“風の見える丘公園”に案内してもらいました。大きな風車がある のですが、残念ながら風車は台風で故障中で風を見ることはできませんでした。本当に今年は台風が多い年です。土産物店ではちょこちょこと呼子名物の試食等 を楽しんだ後、目的地の“旅亭・新や”に到着しました。伊勢海老、ひらめ、いかの活き造り、ウニ飯等豪華な海の 幸を思いっきり堪能しました。私は子供を同行させて頂きましたが、動く伊勢海老やいかに大喜びでした。ただ、日曜日とあって大変混んでいたようで、少々い か君には待たされてしまいましたが・・・
 希望する人は展望浴場での入浴を済ませ、みんなで呼子の街へ買い物に連れて行ってもらいました。それぞれ“いかしゅうまい”“甘夏ジュレー”等、名物を 沢山買い込み伊万里へと帰路につきました。 美味しい物を沢山食べ楽しく一日を過ごしました。 ありがとうございました。

佐賀県医師会学術講演会:
平成16年10月15日(金)19時から、佐賀市の医師会メディカルセンターにて、アメリカ内科学会認定の感染症専門医である 青木眞医師による、腹痛と感染症という演題で特別講演があり、さらに、大隈良成院長による、大隈レディースクリニックにおけるクラミジア感染症の現状とい う講演と、西台クリニックの放射線専門医である松尾義朋医師による性感染症の画像診断という講演がありました。泌尿器科いまりクリニックから院長が出席 し、大いに勉強しました。以下に講演の要旨を書きます。

クラミジア感染症の現状:妊婦のうちクラミジア感染がどの位居るかと言う調査を行い、クラミジア感染が10歳代で20%も存在してお り、年齢が上がるにつれて少しずつ減ってきますが、驚くべき高い感染率を表す数字でした。今回報告されたものたものはクラミジアだけでしたが、クラミジア に感染すると言うことは、淋菌など他の性病にもかかっていると言う可能性が有ります。佐賀県だけでなく、日本中がもしかすると性病のまん延についてはかな り深刻な事態かもしれません。

性感染症の画像診断:CTやMRIで大きく腫脹した卵管が見えたり、卵管に膿がたくさん貯まった画像などを供覧しました。あれほどひど いのは初めて見るものばかりで、驚きました。

青木医師の話は特に深い感銘を受けました。患者の見方について本当に基本の、基本の部分(芯:コアの部分)を教えていただきました。患 者を診断することは、膨大な件数の血液検査や超音波検査、レントゲン検査、CTやMRではなくて、正確な問診と、実際に患者を触る診察(これがコアです) が重要と言うことを、実例を挙げて何度も強調されていました。確かにそのとおりです。力いっぱいいろんな検査をして、そこから病気を診断するのではなく、 きちんと患者の話を聞いて、しっかりと患者を触って診察をして、そこからいくつか鑑別診断をして、それに基づいて少しの検査を行うというほうが正しいとい うことです。

伊万里有田地区医師会学術講演会:
平成16年10月14日伊万里市迎賓館で、気管支喘息についての講演会があり、泌尿器科いまりクリニックから院長、病棟主任以 下5人が出席し、勉強しまし た。演者は松瀬厚人、長崎大学第2内科講師で、気管支喘息の外来診療について講演されました。

慢性の咳を見て、それが何の原因か大別して3つ有り、その鑑別が大切です。本邦では気管支喘息で亡くなる患者さんは以前に比べて非常に 減少しましたが、まだ欧米に比べて多いようです。テレサテンが気管支喘息で亡くなったように、喘息で死亡することが有る聞くと皆さん驚きますが、喘息とは 死亡に至る病気なので、油断は出来ません。喘息の死亡率とステロイド吸入剤の使用量には関連があり、ステロイド吸入剤の使用量が増えるにつれて死亡率が 減ってゆくようですが、日本はまだステロイド吸入剤の使用量が少ないようです。アスピリン喘息に対する誤解についても、説明が有り勉強になりました。

スライドから:アスピリン喘息はピリンアレルギーではない。アスピリン喘息は座薬などでも誘発される。アスピリン喘息はアスピリン以外 の消炎鎮痛剤でも誘発される。アスピリン喘息にはステロイドも効果がない。アスピリン喘息があるかどうか試すために少しアスピリンを飲むということは非常 に危険。などでした。

<>透析学術講演会:
平成16年10月12日(火)19時から、佐賀市のホテルニューオータニにて、透析患者に対する循環器疾患の治療戦略という テーマで講演があり、泌尿器科いまりクリニックから副院長と透析室の職員8人が出席しました。
一般講演が、力武医院の力武修院長による、透析患者の現状と、佐賀大学循環器内科の挽地裕講師による、透析患者のPCI治療の現状とが 有りました。さらに、、松原徳州会病院の川尻健司循環器・腎臓内科医長による特別講演、循環器医から見た透析患者の循環器合併症における危険信号・スク リーニング方法、が有りました。

以下はその時の報告です。

研修報告書:学術講演会 テーマ「透析患者に対する循環器疾患の治療戦略〜病診連携による治療の重 要性〜」

看護師 吉田和子
〈教育講演〉  「透析患者の現状」

<>30年前全国で透析患者13000人、現在は23万7710人・佐賀県1811人、透析施設3370施設、平均年令62.75才女性に 比べ男性が多い、2003年の透析導入34000人、死亡21万872人、最長透析歴37年6ヶ月
30年前の長期血液透析者の選択基準: 末期腎不全患者、患者または家族から血液透析への積極的要求があること、重篤な全身性疾患に続発される腎疾患でないこと、年令が15〜60才
1967年 医療保険適応、1989年エリスロポエチン使用、以前は慢性糸球体腎炎が多く1998年からは糖尿病性腎症が増加。当院でも糖尿病性腎 症の患者さんが増加しており、これから透析歴の長 くなるといろんな合併症が出てこられます。早期発見、早期治療ができるよう患者さんの訴えをよく聞き、充分観察を行っていきたいと思います。

看護師 藤原勢津子

 世界の透析患者は148万人(2001年)で、日本では23万7710人(世界の15%)である。1967年に保険が適用され患者数 は伸びています。その中でも糖尿性腎症による透析導入者が増加しており、合併症が問題となっています。死因の第1位は心不全であり今回の講演により、循環 器合併症に対する治療の現状を知ることができました。心電図や胸写などの検査と共に患者様の訴えをよく聞き早期発見、早期治療に心掛けていきたいと思いま す。

準看護師 山口早苗

糖尿病は生活習慣要因と深く関連し増加の一途を辿っている。昭和50年透析患者は2万人だったのが現在23万7千人、平成15年の透析 導入患者の平均年令は男性64.5才、女性64才と特に60才以上の増加は著しい。腎不全の原因は主に糸球体腎炎だったのが6年前より糖尿性腎症が1位と なってきた。昭和47年人工透析に更正医療、育成医療が適応され最長透析歴37年6ヶ月と30年の透析患者選択基準も現在は無に等しくなっている。しかし 今後右肩あがりに成長していくU型糖尿病の減少を図るため地域ぐるみでの取り組みが必要である。また透析患者の代表的な合併症である心不全や高血圧など観 察を十分に行い適確な対応により長期透析が受けられるよう援助していくこがこれからも望まれる。

準看護師 井手宏直

 以前より透析医療の発展により長期透析の患者さんが増えるようになり、さまざまな合併の発生も多くなっている。また、高齢社会になり 高齢者の透析患者さんも増えている。このような中で合併症に対する早期発見が必要になると思う。糖尿病の患者さんが増えている今少しでも合併症を予防し安 定した透析医療が出来るよう日頃の患者さんの観察、患者さんとのコミュニケーションを大切にし普段と違った患者さんの症状に気づき援助出来ればと思いまし た。

准看護師 松本喜代子

  • 透析療法を行っている患者は20万人で原疾患は1位が糖尿病2位が糸球体腎炎である。
  • 透析患者でDMの患者は一般の方より三年ぐらい年をとりやすい死亡原因として1位 心不全、2位 感染症、3位 脳血管障害
  • ドライウェイトとは[体内に過剰水分の貯留がない体重]
  • シャント(HDのアキレス)→動静脈鹵鵜が望ましい
  • 貧血の是正
  • 透析処方量
  • チームスタッフを患者あたりの数に
  • 適切な運動、肥満の防止
  • 医師による回診が早期発見につながる

感想:糖尿病透析患者はさまざまな合併症をかかえているので看護する私たちは十分な知識とケアの必要性が大事であると思った。

准看護師 高橋貞子

透析患者における原疾患糖尿性腎症が第一位である。重篤な全身疾患→心不全、感染症、脳血管障害、悪性腫瘍、シャント ・弁膜症、貧血  弁石灰化 僧帽弁膜症

体液過剰と狭心症貧血HD中血圧低下冠動脈石灰化、高血圧 高カルシウム血漿 普通血圧140/90 HD中100〜110以上、DW 基準体重、目標体重、乾燥体重0.4kg血圧低下、DW3%の体重を維持できるようならよい BHD高齢化、DM患者さん 透析前の合併症 血糖コント ロール
循環器病 スクーリング方法
狭心症 心筋梗塞 冠動脈閉塞 狭窄死に至る:心電図検査 負荷心電図 24時間心電図、心臓超音波 心臓カテーテル検査、ASO患者下肢エア断 4年後 死亡している、心血管合併予防による冠動脈造影(CAG)早期発見、早期治療が生命の予後につながる、投薬治療 カテーテル治療 、PTCAステント拡張 手術

透析室クラーク 南みなみ

昔は、金の切れ目は命の切れ目といわれていた。今でこそ透析患者さん方の運動で国の援助があり1967年より医療保険になってほとんど の方がお金がいらないようになっている。月30万〜50万の費用がかかっているのである。そして、外来、入院の患者さん方と同じように支払いをしていたの である。本当に本当に大変だったと思う。現在透析をしている患者さんは147.9万人、内血液透析の方が101.5万人,CAPDの方が12.6万と言わ れている。佐賀県では、1811人の方が行っている。やはり多いのは東京、大阪都市部であった。又、平均年齢は62.75才という事である。そして一番長 い方は37年6ヶ月という事である。年齢分割を見てみると、1年の方→87.3% 5年の方→61.4% 10年の方→39.2%と現在増えているという 事が解る数字である。原則として前は慢性糸球体腎炎が上位を占めていたが現在は糖尿性腎症が増えてきている。死亡原因としては心不全、感染症があげられて いる。又、合併症についても高血圧、腎性貧血と現在では上位を占めている。
 今後大切な事として:導入前の虚血性心疾患の合併、冠動脈石灰化 導入前の合併症→血糖コントロールと言われている。 まだまだ透析の知識は 十分ではないけれど、透析に関する講演に出席していくうちに、少しずつ、内容に関して“あの患者さんみたいだ”“あの患者さんみたいだ″と思えるように なってきた。本当に透析をする事=命だと思う。

巨大前立腺肥大症摘出:
平成16年10月7日、72歳男性の前立腺肥大症を摘出したところ、泌尿器科いまりクリニックでは今までで最大の左葉90グラム、右葉65グラム、中葉4 グラム、合計159グラムでした。

いままでは150グラムが最大でした。恥骨上式前立腺被膜下摘出術で手術時間は1時間15分でした。内視鏡カメラで前立腺肥大症を摘出 する場合は普通 50グラムまでとされています。それ以上大きい場合は出血が多いことや切除に時間がかかりすぎるなどの理由で、むしろ開腹して摘出するというのが一般 的です。

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