医院からのお知らせ・日誌・出来事 (平成16年度10-12月)
いまりクリニックに働く職員による、職員のための日記、研究会報告などです
中尾君結婚式: 中尾君、さとみさん、おめでとうございます。そして、ご両家の皆さま、このたびはおめでとうございます。 さて、中尾君は、昨年4月からわたしどものクリニックに就職され、看護師として、始めは外来、その次は病棟で今まで非常にまじめに、き ちんと勤めてこられました。彼の性格は皆さんご存知のように、まじめで口数が非常に少ないということです。そして、日ごろの仕事ぶりも同じようで、毎日き ちんとその日の業務を行って居ます。彼は腰が軽くて、患者さんのナースコールを誰よりも早く、受けて、すぐにベッドに行っているようです。さらにまた、よ く早く仕事をされるので、ほかの看護師の分まで、いつの間にか仕事を済ませてしまうことがあり、知らないでその仕事をもう一度行ったということもありま す。これは仕事が速いというすばらしいこともありますが、口数が少ないので、連絡や報告が少ないという欠点でもあるかもしれません。 まじめで、無口で、よく働くということで思い出すことがあります。今年の冬彼が39度以上の高熱でも黙って黙々と働き、突然倒れてしま 居ました。その時初めて、熱があって風邪を引いていたということを周りが知り、おどろきました。責任感が強くて、そのうえ口数が少ないので、周りが知らな いうちにとても疲労困ぱいしていたという訳でした。 患者さんに優しく、仕事に強いという私どものいまりクリニックのモットーをよく理解されているようですし、これから勉強と研修さらに経 験を深めて、立派な看護士さんになり、地域医療に大いに貢献されることと期待しております。本人の希望を以前、尋ねましたところ、今後人工透析も勉強した いということですので、いずれ病棟から透析室に移り、東京や大阪などにも研修に行く見込みです。 さて、これから長い結婚生活で、立派な家庭を築いて行かれることでしょう。黙々と頑張りながら、しかも意志の疎通を欠かないように夫婦 の会話が少なくならないことを願っております。それでは最後にもう一度おめでとうございます。以上で祝辞を終わります。 |
いまりクリニック院内勉強会、10
月分: 身体的痛み |
台風23号通過: |
院内旅行平成16年度秋: 呼子の思い出 秋晴れの日曜日、木下副院長に見送って頂き、私達いまりクリニックの一行は呼子へと向かいました。 |
佐賀県医師会学術講演会: クラミジア感染症の現状:妊婦のうちクラミジア感染がどの位居るかと言う調査を行い、クラミジア感染が10歳代で20%も存在してお り、年齢が上がるにつれて少しずつ減ってきますが、驚くべき高い感染率を表す数字でした。今回報告されたものたものはクラミジアだけでしたが、クラミジア に感染すると言うことは、淋菌など他の性病にもかかっていると言う可能性が有ります。佐賀県だけでなく、日本中がもしかすると性病のまん延についてはかな り深刻な事態かもしれません。 性感染症の画像診断:CTやMRIで大きく腫脹した卵管が見えたり、卵管に膿がたくさん貯まった画像などを供覧しました。あれほどひど いのは初めて見るものばかりで、驚きました。 青木医師の話は特に深い感銘を受けました。患者の見方について本当に基本の、基本の部分(芯:コアの部分)を教えていただきました。患 者を診断することは、膨大な件数の血液検査や超音波検査、レントゲン検査、CTやMRではなくて、正確な問診と、実際に患者を触る診察(これがコアです) が重要と言うことを、実例を挙げて何度も強調されていました。確かにそのとおりです。力いっぱいいろんな検査をして、そこから病気を診断するのではなく、 きちんと患者の話を聞いて、しっかりと患者を触って診察をして、そこからいくつか鑑別診断をして、それに基づいて少しの検査を行うというほうが正しいとい うことです。 |
伊万里有田地区医師会学術講演会: 慢性の咳を見て、それが何の原因か大別して3つ有り、その鑑別が大切です。本邦では気管支喘息で亡くなる患者さんは以前に比べて非常に 減少しましたが、まだ欧米に比べて多いようです。テレサテンが気管支喘息で亡くなったように、喘息で死亡することが有る聞くと皆さん驚きますが、喘息とは 死亡に至る病気なので、油断は出来ません。喘息の死亡率とステロイド吸入剤の使用量には関連があり、ステロイド吸入剤の使用量が増えるにつれて死亡率が 減ってゆくようですが、日本はまだステロイド吸入剤の使用量が少ないようです。アスピリン喘息に対する誤解についても、説明が有り勉強になりました。 スライドから:アスピリン喘息はピリンアレルギーではない。アスピリン喘息は座薬などでも誘発される。アスピリン喘息はアスピリン以外 の消炎鎮痛剤でも誘発される。アスピリン喘息にはステロイドも効果がない。アスピリン喘息があるかどうか試すために少しアスピリンを飲むということは非常 に危険。などでした。 |
<>透析学術講演会: 平成16年10月12日(火)19時から、佐賀市のホテルニューオータニにて、透析患者に対する循環器疾患の治療戦略という テーマで講演があり、泌尿器科いまりクリニックから副院長と透析室の職員8人が出席しました。 一般講演が、力武医院の力武修院長による、透析患者の現状と、佐賀大学循環器内科の挽地裕講師による、透析患者のPCI治療の現状とが 有りました。さらに、、松原徳州会病院の川尻健司循環器・腎臓内科医長による特別講演、循環器医から見た透析患者の循環器合併症における危険信号・スク リーニング方法、が有りました。> 以下はその時の報告です。 研修報告書:学術講演会 テーマ「透析患者に対する循環器疾患の治療戦略〜病診連携による治療の重 要性〜」 看護師 吉田和子 30年前の長期血液透析者の選択基準: 末期腎不全患者、患者または家族から血液透析への積極的要求があること、重篤な全身性疾患に続発される腎疾患でないこと、年令が15〜60才 1967年 医療保険適応、1989年エリスロポエチン使用>、以前は慢性糸球体腎炎が多く1998年からは糖尿病性腎症が増加。当院でも糖尿病性腎 症の患者さんが増加しており、これから透析歴の長 くなるといろんな合併症が出てこられます。早期発見、早期治療ができるよう患者さんの訴えをよく聞き、充分観察を行っていきたいと思います。 看護師 藤原勢津子 世界の透析患者は148万人(2001年)で、日本では23万7710人(世界の15%)である。1967年に保険が適用され患者数 は伸びています。その中でも糖尿性腎症による透析導入者が増加しており、合併症が問題となっています。死因の第1位は心不全であり今回の講演により、循環 器合併症に対する治療の現状を知ることができました。心電図や胸写などの検査と共に患者様の訴えをよく聞き早期発見、早期治療に心掛けていきたいと思いま す。 準看護師 山口早苗 糖尿病は生活習慣要因と深く関連し増加の一途を辿っている。昭和50年透析患者は2万人だったのが現在23万7千人、平成15年の透析 導入患者の平均年令は男性64.5才、女性64才と特に60才以上の増加は著しい。腎不全の原因は主に糸球体腎炎だったのが6年前より糖尿性腎症が1位と なってきた。昭和47年人工透析に更正医療、育成医療が適応され最長透析歴37年6ヶ月と30年の透析患者選択基準も現在は無に等しくなっている。しかし 今後右肩あがりに成長していくU型糖尿病の減少を図るため地域ぐるみでの取り組みが必要である。また透析患者の代表的な合併症である心不全や高血圧など観 察を十分に行い適確な対応により長期透析が受けられるよう援助していくこがこれからも望まれる。 準看護師 井手宏直 以前より透析医療の発展により長期透析の患者さんが増えるようになり、さまざまな合併の発生も多くなっている。また、高齢社会になり 高齢者の透析患者さんも増えている。このような中で合併症に対する早期発見が必要になると思う。糖尿病の患者さんが増えている今少しでも合併症を予防し安 定した透析医療が出来るよう日頃の患者さんの観察、患者さんとのコミュニケーションを大切にし普段と違った患者さんの症状に気づき援助出来ればと思いまし た。 准看護師 松本喜代子
感想:糖尿病透析患者はさまざまな合併症をかかえているので看護する私たちは十分な知識とケアの必要性が大事であると思った。 准看護師 高橋貞子 透析患者における原疾患糖尿性腎症が第一位である。重篤な全身疾患→心不全、感染症、脳血管障害、悪性腫瘍、シャント ・弁膜症、貧血 弁石灰化 僧帽弁膜症 体液過剰と狭心症貧血HD中血圧低下冠動脈石灰化、高血圧 高カルシウム血漿 普通血圧140/90 HD中100〜110以上、DW
基準体重、目標体重、乾燥体重0.4kg血圧低下、DW3%の体重を維持できるようならよい BHD高齢化、DM患者さん 透析前の合併症 血糖コント
ロール 透析室クラーク 南みなみ 昔は、金の切れ目は命の切れ目といわれていた。今でこそ透析患者さん方の運動で国の援助があり1967年より医療保険になってほとんど
の方がお金がいらないようになっている。月30万〜50万の費用がかかっているのである。そして、外来、入院の患者さん方と同じように支払いをしていたの
である。本当に本当に大変だったと思う。現在透析をしている患者さんは147.9万人、内血液透析の方が101.5万人,CAPDの方が12.6万と言わ
れている。佐賀県では、1811人の方が行っている。やはり多いのは東京、大阪都市部であった。又、平均年齢は62.75才という事である。そして一番長
い方は37年6ヶ月という事である。年齢分割を見てみると、1年の方→87.3% 5年の方→61.4% 10年の方→39.2%と現在増えているという
事が解る数字である。原則として前は慢性糸球体腎炎が上位を占めていたが現在は糖尿性腎症が増えてきている。死亡原因としては心不全、感染症があげられて
いる。又、合併症についても高血圧、腎性貧血と現在では上位を占めている。 |
巨大前立腺肥大症摘出: いままでは150グラムが最大でした。恥骨上式前立腺被膜下摘出術で手術時間は1時間15分でした。内視鏡カメラで前立腺肥大症を摘出 する場合は普通 50グラムまでとされています。それ以上大きい場合は出血が多いことや切除に時間がかかりすぎるなどの理由で、むしろ開腹して摘出するというのが一般 的です。 |