医院からのお知らせ・日誌・出来事 (平成16年度1-3月)
いまりクリニックに働く職員による、職員のための日記、研究会報告などです

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唐津東松浦前立腺疾患講演会:
平成16年3月30日(火)唐津市、唐津シーサイドホテルにて、藤崎病院院長の桑原守正座長による司会で講演会が開催されました。徳島大学泌尿器科、金山 博臣助教授による:前立腺肥大症と前立腺癌の診断と治療指針(こんな時は泌尿器科に)と言う特別講演がありました。一般演題は藤崎病院泌尿器科の武村政彦 先生による、前立腺疾患に関するアンケート(全国と九州の比較)があり、泌尿器科いまりクリニックからは副院長が出席して勉強いたしました。
平成16年度早春院内お花見会:
平成16年3月26日(水)伊万里市のドライブイン鳥で花見会を行い、大いに盛り上がりました。肝心の桜はまだ咲いて居らず咲いても一分咲きくらいでした が、宴会は満開でした。ビール、清酒、焼酎とみなさんしこたま飲んで、さんざんに食べていました。あまりの喰いぶり飲みぶりに予算はいったい大丈夫なのか なとおぼろげな頭で一瞬思ったようでしたが、そのうちにまた酔いが回ってすっかり忘れていました。次の日請求書をおそるおそる見ましたが、さほどではな かったので、安心いたしました。

第62回佐世保泌尿器科医会
平成16年3月18日(木)佐世保共済病院にて、佐世保市の泌尿器科医の勉強会が開かれ、副院長が参加しました。

H15年度 佐賀県災害医療従事者研修会
平成16年3月14日10:00〜15:30にかけて佐賀大学医学部小講堂、体育館で研修会があり、泌尿器科いまりクリニックから7人が参加者しました。 以下はその時の報告書です。

看護師 桑本 崇医療救護マニュアルに基づき講議、研修があった。実際にグループ分けし医療方と患 者方に分かれ実践を行った。通常の医療現場とは違い、一人一人にかける時間が少なく、助ける者とそうでないものを区別して判断することが必要となり、いか に冷静に対処できるかが重要なことだと感じた。今自分に何ができるか、現状はどうなのか、判断能力を身につける必要性を感じた。

事務 樋渡公子災害と一言でいっても風水害や震災だけにとどまらず近年ではテロ等の犯罪も関わって きています。私たちには無関係とは言っておられず“明日起こりうるかもしれない”と常に緊張感をもって日々過ごす(仕事も)ことが大切だと言っても過言で はない。救護するのはDrやNsで私たち事務は何もできないからという考えが初めはありましたが、違う方面から十分に手助けできる事を今回の研修で学ん だ。一刻を争う事態で搬送先の病院を探したり、災害本部との連絡をとったりと日頃からシュミレーションを行わないと緊急時には対応できそうにありません。 まずは受付に災害時における連絡体制をつくって貼付するなど、私たちでできる事から始めていきたいと思いました。

看護師 草場美智子佐賀県災害時医療救護マニュアルからトリア−ジとは集団災害においては、歩ける もの、騒がしい者(最も軽症であることが多い)から救護施設に殺到する。又、心肺機能停止状態に陥っているものに対応するだけのの人的また見込みのない者 をあきらめ早急に治療を行わないと致死的となる者の搬送・治療を優先させる必要がある。

  • 多数の負傷者がいる中からその状況下において助けうる負傷者を一人でも多く助ける事を目的とする“選別作業”のことで上記の観点 から行う。

  トリア−ジタック(札)の使い方では・黒タックの基準2回気道確保を試みても自発呼吸認めない死亡

  • 赤タック最優先治療群 重症意識レベル無反応黄色タック 中等度 自力歩行不可能
  • 緑タック 軽症 自力歩行可能

考察…現場からの連絡により素早く対処して的確に判断して選別する。あと搬送による連絡が早ければ早い程多くの人」を助ける事ができる 事を学びました。スタッフの協力が大事だと思いました。

看護師 山口早苗多数被害者の発生する非常事態では、医療活動体制の確保により患者の搬送順位の決 定、災害拠点病院の選定、連絡等いかに迅速にかつ的確に行えるかが重要となる。研修ではトリア−ジタッグを使用した災害シュミレーションの実践があり、誰 もがわかってはいるがつい忘れがちとなっている災害に備え日頃の訓練や心構えの必要性への再確認をした一日だった。 トリア−ジ:多数の負傷者がいる中か ら、その状態下において助けうる負傷者を一人でも多く助けることを目的とする選別作業 一次トリア−ジ: 被災現場や病院外来等で行う初回ふるいわけ。           最も近く騒がしい負傷者を先にしない。老人、子ども          身障者などの弱者、レベル低下バイタル異常者 大量に出血して いる人を優先する。二次、三次トリア−ジ:医療施設においての損傷、意識レベルの評価、外傷の          解剖学的観察

透析室クラーク 南まゆみ 普段、経験が出来ないシュミレーションが出来て本当に貴重な時間を過ご す事ができた。今、日常生活では考える事はないけど、やはりいつ災害はくるか解らないのですべての人がきちんと理解し経験しておいた方が良いことだと思っ た。又、近年では、化学工場、放射線管理、施設等の事故、NBCテロ等の犯罪のような特殊な状況を考慮に入れる必要が増してるそうだ。まさかと思うかもし れないが、世の中の事を考えれば納得できるかもしれない。机上シュミレーションではトリア−ジタックのとり方で軽症者、重症者を見分けそれぞれの患者さん の対応を決める事であった。バイタルサインをチェックし、搬送、治療上留意すべき事項を短い時間に明確に伝達する。医師、看護師のチェックの仕方で答えは 必ずしも一つとは言い切れない、しかし命にかかわる大切な役割だと実感した。実践のシュミレーションでは災害拠点、病院の連絡、搬送、搬送先決定を話し合 い円滑にできるよう計画を立てたが思ったより時間がかかった。先生の総轄のお言葉でもあったよう、関係医療機関へ速やかに連絡し、軽、中、重症者の患者を どれだけ搬送出来るかという事が、いかに重要かということだった。実際やってみて明確さと迅速な連絡、本当に大切な役割である。

看護師 松永富士代午前中は「佐賀県地域防災計画」等の説明(組織体制 役割分担 活動手順等)を 受けました。風水害、震災、林野火災等と共にテロ等の特殊な事件発生も予想されると話されました。午後から災害シュミレーション実践をしました。色んな地 域の救護に携わる方々と患者の立場になったり救護者の立場になったり貴重な体験をしました。その中でトリア−ジ(Triage)という言葉を習いました。 集団災害においては、歩ける者、騒がしい者(最も軽症であるものが多い)から救護施設に殺到する。また心肺機能停止状態に陥っている者を後に回しにして、 また見込みのない者をあきらめ、早急に治療を行わないと致死的となる者の搬送、治療を優先させる必要が有る多数の負傷者がいる中からその状況下において助 けうる負傷者をひとりでも多く助ける事を目的とする“選別作業”。VSや傷の状態、既往歴等で直ぐに判断しなければならない難しさをつくづく感じました。

前立腺検診講演会
平成16年3月10日佐賀市マリトピにおいて、佐賀県前立腺検診協議会(会長:真崎善二郎)の講演会があり、院長が参加しまし た。演題は佐賀県前立腺検診 の活動報告と、特別講演として、九州大学泌尿器科、古賀寛史助教授による、福岡市における前立腺検診の現状、でした。 年々増加している前立腺癌対策として、佐賀県の各市町村では、各健康センターや保健婦が中心となって検診事業に前立腺検診を加えて活動し、すでに5000 人を超える検診を行っています。これは、全国的にもかなり進んだ検診のようです。その検診で前立腺特異抗原(PSA)を測定し、高い価の場合に二次検診を 受けます。二次検診で直腸内触診などを受け、必要があれば三次検診として生検を受けます。二次検診、三次検診はいまりクリニックな度の一般医院蛾受け持ち ます。

前立腺癌が見つかった場合は、前立腺癌の治療指針に応じて治療します。

伊万里有田地区三師会学術講演会:(医師会、歯科 医師会、薬剤師会)
平成16年3月3日(水)伊万里市の伊万里迎賓館にて開催され副院長が出席しました。九州大学感染環境医学、林純教授による講演:世界を脅かすウイルス感 染症、がありました。いまはやりの鳥インフルエンザや新型肺炎などのウイルス(ビールス)感染症に付いて分かりやすい講演があり、大いに勉強しました。
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看護学校卒業謝恩会:
平成16年2月28日医師会立看護学校の卒業式があり、その後夕方に伊万里市迎賓館で卒業記念謝恩会があり、院長が出席して祝 辞を述べ、卒業生を祝福しました。泌尿器科いまりクリニック関係からも3人の新卒者がありました。
写真は学校長の高原医師会長の祝辞を聞く卒業生、来賓の 皆様方。

佐賀県医師会学術講演会
平成16年2月27日佐賀市成人病予防センターにおいて、佐賀医師会推薦、糖尿病医療機関制度、関連口座としての講演会があ り、院長が参 加しました。演題は弘前大学 医学部病理学、第一講座八木橋操六教授:糖尿病神経障害とはどうとらえどう対処するか。でした。糖尿病が進行すると足の感覚低下がおこり、そのために怪我 ややけどに気が付きにくくなり傷がつきそこから化膿するということと、糖尿病による末梢循環障害のための阻血から足が壊死するという可能性があること。そ の予防のためにはできるだけ早くから気が付く必要があるということが主旨でした。

糖尿病多発神経障害の簡易診断基準があり、以下の3項目の内2項目以上を満たす場合を、神経障害あり、とする。
1.糖尿病多発神経障害によると思われる自覚症状
2.両側アキレス腱反射の低下や消失
3.両側内かの振動覚低下

佐賀透析研究会
平成16年2月26日佐賀市アバンセにて開催され、副院長以下10人が参加し、泌尿器科いまりクリニックから演題の発表がありました。いまりクリニックで 透析室職員が自発的に研究しました。演題は表面麻酔剤(リドカインテープ)の使用経験:貼付時間と疼痛緩和効果及び副作用、井手宏直、市山智義、松本喜代 子、山口早苗、高橋貞子、吉田和子 木下徳雄、小嶺信一郎です。結論としては、貼付時間120分以上が疼痛緩和に有効であると思われ、穿刺時の不安解消に も役立つと考えられました。表面麻酔剤貼付による副作用として、かぶれ症状が出ることもあります。今回スタッフ自身が実際に穿刺を経験しました。
外来、事務新年会:
平成16年2月20日伊万里市寿美佳にて泌尿器科いまりクリニックの外来看護婦、事務、受け付け、看護学生16人と院長の招待にて新年会のふぐ鍋を囲みま した。日頃の外来、事務勤務の労をねぎらい、親睦を深めるために行いました。

藤崎病院公開抄読会
平成16年2月18日公開抄読会が唐津市藤崎病院で開かれ、副院長が参加しました。3人の医師による講演がありました が、なかでも興味深かったものに、金子医師による、オリンパス社製の新しいTURシステム似ついての講演がありました。今までの切除鏡では還流液にソルビ トールを使用して、電極を体に貼っていましたので、TUR症候群や閉鎖神経反射を生じることがありました。新しい内視鏡では、内視鏡自体が対極板の役目を するので、閉鎖神経反射も生じにくいということでした。さらに還流液に生理食塩水を使用できるので、TUR症候群を生じにくいということでした。市販され るのが愉しみです。

第1回佐賀腎疾患研究会
平成16年2月18日佐賀市マリトピアにて開催され、院長が出席して勉強しました。講演は仙台社会保険病院腎センターの堀田修部長で、根治緩解を目指した IgA腎症の治療、でした。今まで予後が良くて、腎機能廃絶になりにくいと言われてきたIgA腎症は実際は思ったよりも予後が不良であり、かなりの割合で 腎機能が廃絶し、透析になることが多いようでした。そのためには、なるべく早くから、積極的な治療をした方が腎機能を悪くならないまま保ちやすいと言うこ とでした

佐賀県医師会講演会
平成16年2月14日佐賀市ホテルニューオータニにて佐賀医師会成人病予防センター設立40周年記念行事と記念講演会がが開催 されました。そこで、泌尿器 科いまりクリニックから院長、副院長らが出席しました。 広い会場がほぼ満員になるほどの盛況ぶりでした。日本医師会の西島英利常任理事が、これからの医師会象を探る、という講演を行いました。講演の要旨は以下 の通りです。

日本は長寿世界一位で、乳幼児の死亡率も世界一低いなど健康優良大国です。それは、優れた医療を国民誰もが自由に受けられる、国民皆保 険制度の影響が非常に大きい。この世界に誇れる国民皆保険が、厚生省官僚や政府の政策でなし崩しに変化されようとしています。アメリカのように民間保険に なると、患者も医療機関も苦しくなって、保険会社だけが繁栄するようになりがちです。そこで、今の国民皆保険を守るようにこれまでも数十年管にわたり医師 会は努力してきたが、医師会の努力が営利追求をしているかのように国民に誤解されてきている。これはマスコミの世論誘導の影響もあるが、医師会としても姿 勢を自ら正して、自浄作用を強める必要がある。そこで、医師会本来の姿である、学術団体と言う原点に今一度立ち返って、努力する必要がある。そのためには どうすべきかと言うことをさらに述べていました。

第1回 佐賀県院内感染症対策研究会
平成16年2月7日佐賀市で開催され、泌尿器科いまりクリニックから看護婦が2人参加し、勉強しました。これはそのときの報告 の一部です。

研修報告書 準看護師 境 裕子
H16.2.7(土)
第1回 佐賀県院内感染症対策研究会
講演題 MRSA対策(米国ガイドラインの紹介を含めて)
演者 県西部浜松医療センター 感染症科科長 兼 衛生管理室室長
、 矢野 邦夫先生 
感想 考察
 CPC「医療施設における手指衛生のためのガイドライン」
CPCでは「流水+石鹸」という従来の手洗い重視から速乾性手指消毒薬にかえることにより、手の細菌数の減少がみられ時間も短縮することができる。 MRSAに接触した医療従事者の手を介して伝播する。MRSAは環境表面に数週間から数カ月生き残ることがあり、聴診器 駆血帯 血圧計のカフポケットベ ルトにも感染経路がある。手洗いも大切だけれど、いつでも使用できる速乾性手指消毒を持ち歩いて処置後使用する習慣を身につける。


研修報告書 看護師 吉田和子
H16.2.7(土)
第1回 佐賀県院内感染症対策研究会
講演題 MRSA対策(米国ガイドラインの紹介を含めて)
演者 県西部浜松医療センター 感染症科科長 兼 衛生管理室室長
、 矢野 邦夫先生 

パネルディスカッション 「MRSAを主対象とする接触感染予防策について」
「ガウンテクニックはどのような場合必要か」
 ? 鼻水、尿などからの検出者
 ? 気管切開部位 創傷からの検出者
 ? 広範囲な創傷、火傷、全身性皮膚炎、肺炎
※ ガウンは中表で脱ぐ 手袋が一番汚染しやすいので手袋は早く脱ぐ。
 手洗い  手袋  マスク  ガウン
(軽い接触)バイタル   ?  ○    ×   ×    ×
      与薬     ?  ○    ×   ×    △
      配膳     ?  ○    ○   ○    ○
    患者、室内にふれない  ×    ×   ×    ×
(濃厚な接触)        手洗い  手袋  マスク  ガウン
     シャワー    ?  ○    ○   ×    ○
      処置     ?  ○    ○   ○    ○
      体交     ?  ○    ○   ○    ○
     排泄介助
  移動動作の介助
     喀痰吸引
 
【感想】  日頃流水と石鹸で手洗いを行っていますが、数秒間ですませていたので反省させられました。院内感染を防止するためにも手洗い方法など全スタッ フが勉強しなければいけないと思います。今回研究会に出席し私自身勉強になりました。

院内麻薬立ち入り検査:
平成16年2月5日臨時に院内麻薬立ち入り検査があり、厚生労働省麻薬取締官1人、佐賀県薬務課の係官1人が泌尿器科いまりク リニックに来院しました。約1時間の調査で、麻薬の管理が完璧であり、これからもこの状態を維持するように言われ無事に終了しました。泌尿器科いまりクリ ニックでは末期医療と緩和ケアを行っているために、麻薬の使用がかなり頻繁で量も多いのですが、今回のように急な立ち入り検査があっても問題がないように 心がけて日常業務を行っております。
透析室・厨房新年会:
平成16年2月3日伊万里市寿美佳にて泌尿器科いまりクリニックの透析室看護婦、臨床工学士、アシスタント、看護学生と厨房職員、栄養士とで院長の招待に て新年会の鍋を囲みました。院長はこれでふぐ鍋が2回目です。日頃の透析・厨房勤務の労をねぎらい、親睦を深めるために行いました。やはり今年のふぐは例 年以上においしいようでございました。
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伊万里有田地区三師会学術講演会
平成16年1月28日(水)伊万里市伊万里迎賓館にて開催され院長・副院長が出席しました。福岡大学第二内科、熊谷浩一郎講師が心房細動のメカニズムから 治療までについて、講演しました。心房細動の発症が肺静脈を起点としているという話でした。心房細動にたいして若年者にもカウンターショックを行うという 過激な治療にも驚き、私にとっては斬新な講演内容で大いに勉強しました。

病棟新年会:
平成16年1月26日伊万里市寿美佳にて泌尿器科いまりクリニックの病棟看護婦。アシスタント、看護学生とで院長の招待にて新年会のふぐ鍋を囲みました。 日頃の病棟勤務の労をねぎらい、親睦を深めるために行いました。看護学生の東谷君はまだ未成年ですので、ひれ酒は飲めませんでした。今年のふぐは例年以上 においしいようでございました。
伊万里有田地区医師会、臨時総会:
平成16年1月22日大雪の中、伊万里市迎賓館で開かれ、役員の改選と承認が行われました。高原医師会長など主な理事は留任となりました。泌尿器科いまり クリニック院長も今回で4期目の理事に留任となり、副院長は監査役に選出されました。その後懇親会と挨拶がありました。

看護学校講義:
平成16年1月21日、今年も看護学校の講義が始まりました。院長が出かけて泌尿器科学を1回90分授業で、合計6回かけて講義します。1回目は都合によ り副院長が出かけました。以下に時間割を載せました。はじめに看護学生には、教科書は自宅で読んで、授業は教科書と全然関係なく行うので、良く聞いておく ように話しました。でも、昼の1時というのは誰でも眠たい時間ですね。16年度 看護学校講義時間割と講義内容 泌尿器科いまりクリニック院長   小嶺 信一郎
1. 解剖・生理 泌尿器科いまりクリニック副院長  木下徳雄
上部・下部尿路、尿生成機能、排尿機構、神経支配、生殖機能、内分泌機能 2. 検査法の1
診察、検尿、尿沈査、血液生化学、細菌学的検査、尿培養、尿細胞診、病理組織検査3. 検査法の2
内視鏡検査、レントゲン検査(KUB, IVP, CG, アンギオ、CT, MRI, RI )、尿流動態検査4. 検査の3・処置
超音波、精液検査、性機能検査、導尿・カテーテル法、ブジー法、腎瘻術、膀胱瘻術、 臨床症状:排尿困難・尿失禁・疼痛5. 腎疾患・前立腺疾患・膀胱疾患
腎疾患:腎炎・腎不全・癌・水腎症、前立腺:肥大症・癌・炎症
膀胱:膀胱炎(急性・慢性)、神経因性膀胱、膀胱癌、尿路変更・ストーマ管理
尿道:尿道炎・狭窄

6. 副腎・STD・緊急疾患
内分泌疾患、半陰陽、性器疾患:停留睾丸、陰嚢水腫、精巣腫瘍、STD 、捻転症、嵌頓包茎

福岡前立腺肥大症研究会
平成16年1月20日福岡市ホテル日航にて、昨年と同様に九州大学泌尿器科内藤教授の主催で、前立腺肥大症の治療研究会が主催 されました。参加施設は九州大学、産業医科大学、福岡医療センター、原三信病院、下関済生会病院、加野病院、新小倉病院、博愛会病院と泌尿器科いまりクリ ニックで、院長が参加しました。前立腺肥大症に対する外科療法、低侵襲療法、薬物療法の比較検討が主題で、今後もあと半年間症例を積み重ねてゆくことが確 認されました。

伊万里は大雪です。:
成16年1月22日、昨日から降り続いた雪で医院の周囲は真っ白でした。今年一番の寒波で、最高気温が1ー2度しか上がらず、降った雪が固まって氷になって残っています。それでも職員はほとん どが定刻に出勤し、中にはスリップしてきた車と衝突されたり、昨夜から泊まり込んだり、あるいは、早朝から雪の中を1時間以上かけて歩いてきた職員もお り、頼もしい限りです。いつもはたくさん待合室に居られる患者さんも、さすがに今朝は皆無でした。 昨日は佐賀の研究会に泌尿器科いまりクリニックから3人出席予定でしたが、雪のために中止しました。また昨日の伊万里有田地区医師会理事会も中止・延期と なりました。

江迎大学にて講演:
長崎県北松浦郡江迎町のシルバー塾「江迎大学」にて、平成16年1月18日、副院長が泌尿器科疾患に付いての講演を行いました。以下 に、シルバー塾「江迎大学」のHPから御案内を張り付けて掲載します。これだけは知っておきたい
泌尿器の病気
?前立腺肥大症 ?膀胱炎 ?尿失禁
  ?尿路結石 ?PAS検査
   『これだけは知っておきたい泌尿器の病気』平成16年1月18日シルバー塾『江迎大学』
泌尿器科いまりクリニック 木下徳雄  
1、 正常排尿とは
    蓄尿期、尿排出期
2、 排尿障害
    出ない、 もれる
3、 前立腺肥大症、前立腺癌
    PSA検査は前立腺癌早期発見の第一歩
4、 尿失禁
    腹圧性尿失禁
5、 膀胱炎、腎盂炎
6、 尿路結石
    尿管結石、疝痛発作
7、 性感染症
    クラミジア感染症、淋疾
8、 老人の性
    バイアグラ
★講師:伊万里クリニック
  副院長 木下 徳雄 氏
★日時:1月18日(日)13:30〜15:00
★場所:江迎町中央公民館(1F講座室)

以上、シルバー塾「江迎大学」http://www.emukae.jp/kouhou/200401/1601_11.htmから張 付け転載。

病態栄養学会出席:
平成16年1月10-11日京都市宝ヶ池国際会館にて、昨年と同様に病態栄養学会が主催され、泌尿器科いまりクリニックから栄養士の小野富子と前田千代子 が出席しました。以下に報告を載せます。研修報告書 栄養士 小野富子
場所 京都国際会館 
日時 平成16年1月10日〜11日
病態栄養学会
低頻度の透析で維持可能あるかの検討
保存期の低たんぱく食が遵守良好な患者に対して、低たんぱく食のみではコントロールが不充分となった時期から透析導入となったが低たんぱく食はそのまま維 持し、週一回の低頻度透析を行う。
9例(90%)が通常の週3回透析患者と比較し良好に維持透析された期間、約1年半 平均年令64才 食事指示 エネルギー 32kcal/kg/日 た んぱく質 0.6g/kg/日 本人希望により実施
残腎尿量500mlでぎりぎりであろう。
0. 6g/kg/日以下になれば必ず治療用特殊食品の使用となる。透析での時間はとらないが、経済的負担はそのままであろう。
バイキング形式での集団栄養指導(腎臓病教室)
2002.6月より毎月実施
毎月ということもあり様々な治療用特殊食品を用いた食事。日常の料理の幅が広がりコンプライアンスが高まる。保険点数とは別に材料費1000円負担。個人 のフォローができているか個人の栄養指導が必要。医師と患者の関わりが必要。 生体腎移植患者に対したんぱく質調整を試みた例
生体腎移植10年後BUN25.9mg/dl Cr1.6mg/dl Ccr58.6ml/分 移植保護のため0.7g/kg/日 塩分 5g/日実施 その後 BUN基準値になる
他の症例を調べていたら0.5g/kg/日以下が有効というのが数例あった。
生体腎移植を行ったとしても透析導入にならないとは限らない。
移植には食事療法は不要と認識している患者が多い。
高齢者のための実践栄養指導(糖尿病教室)
450kcal 食塩3g 昼食 外来患者対象 職員食堂使用 食費380円
汁、主食、副菜、の順に食事を行う
血糖コントロールに対して有効
術前術後管理
消化器の術後の食事は従来流動食から行ってきたが、患者によって腸管の動きや胃から出てくる所を確認しながら3分からはじめたり、粥は3分で副食は5分な どでもよいのでは。早くから経口栄養を行い術後の食事の開始を見る。


研修報告書    栄養士   前田千代子
平成16年 1月10.11日 病態栄養学会
ほぼ普通と同じ食事を食べて週3回の透析をせず、透析を週1回にして慢性腎不全保存期の時と同じ食事、低タンパク質食を続けた患者さんについての発表が あった。BPI、血清アルブミン、血清トランスフェリンなどは週3回の透析の方と同じくらい、もしくは良い方もいる。栄養状態は良好であるが長期にわたる と指導が必要、ということだった。透析が週1回の患者さんたちは低タンパク質に食事がきちんとできていたから栄養状態も良かったのだろう。これを一生続け ていくということは患者さんにとってとても負担になることだと思う。食事の評価と栄養指導の大切さというのを改めて考えさせられました。患者さんの話など を根気強く聞いてあげるのも大事だと思います。
慢性腎不全の調理実習に参加する前と参加してからを比べて評価してある発表があった。BUNやCrなどは参加する前は上昇していたが参加してからは上昇し ていなかった。また、指示内容がエネルギー1700kal、タンパク30g、塩分5gの患者さんで初回参加時の食事内容が、1555kcal、42g、 6.3gであったものが、調理実習参加1年後には1637kcal、27g、3.0gと大幅に改善されていた。
 調理実習に参加するだけでこんなにも良くなるものだと驚いた。栄養指導はほとんどが言葉だけで行うので、頭では理解できいてもなかなかうまくできない患 者さんが多いのではないだろうか。それに比べて調理実習では一人一人と時間をかけて話はできないが、実際に調理することができるので食事内容などをよく理 解することができるのではないだろうか。いまりクリニックでも調理実習があっているが、普段料理をしていなさそうな人でも実習にくるとやる気がでてくるの だろうか、何かしようとしていらっしゃるのを見ました。それが理解することにもつながるのだと思う。これからも実習があると思うが大切にしていかなければ ならないと思いました。
腎不全の保存期でタンパク質が0.5g/kg/dayと0.7g/kg/dayとコントロール群の3つに分けて評価をされていた。Crは、 0.7g/kg/dayとコントロール群は3〜6ヶ月後には上昇したが0.5g/kg/dayにおいては下がるという結果がでていた。しかも体重、TPな どの栄養状態は3群とも変わらなかった。透析導入の時期においては、0.7g/kg/dayとコントロール群は変わらず、0.5g/kg/dayは他の2 群よりも透析導入がのび、6年後1例もなかった。
 0.5g/kg/dayと0.7g/kg/dayでは体重1kg当たりタンパク質量が0.2gしかかわらないがこれが大きな差になるのだと思いました。 タンパク質が0.5g/kg/dayというのはかなり厳しいが先のこと考えるとそれを続けていかなければいけません。患者さんにタンパク質をおさえた食事 を長く続けてもらえるような栄養指導をしていくことが大切になってくるのだと思います。

謹賀新年
今年もどうぞよろしくおつきあい下さいませ
平成16年元旦

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