第1718回 念仏相続

 令和8年 1月1日~

 新しい年を迎え、今年も喜び多い一年でありますよう、
お念仏を確かに相続していただきたいものです。

 ところで、昨年秋の巡番報恩講には、たくさんの皆さまに
お参りいただきまして、誠にありがとうございました。
その時にもお話ししましたが、近頃「相続」という言葉を
よく聞くようになりました。

 相続というと、大切な方を亡くされて、その財産やお金を
受け継ぐことだと思っていますが、元々は「念仏相続」という
言葉から始まったもののようです。

 この世に誕生し、生きていくには 財産があろうがなかろうが、
男であれ女であれ、誰もがみな様々な苦難に出あい、それを
乗り越えていかねばなりません。

これは、今生きている私たちだけではなく親や先輩達もみんな、
大きな悩み苦しみを持ち、必死にその問題を解決して、一生を
終わられたことでしょう。

 そして、その苦悩を解決するのに、もっとも確かな方法が
あることを知り、それを次の世代の子どもや孫たちに伝えようとして、
お念仏の教えを残していただいたのだろうと味わいます。

 すべてのものを必ず救いたいという阿弥陀さまの願いである
お念仏、南無阿弥陀仏を口に力強い生活をしていくことで、
辛い苦しい生活は転じられていき、味わい深い豊かで喜び多い
人生となることを、自分が経験し、それを、私たちに残して
いただいているのだろうと思います。

 毎日毎日が、老・病・死と向き合い、これから何が起ったとしても、
南無阿弥陀仏のお念仏さえあれば、間違いない、大丈夫であると、

お仏壇や お寺やお墓を通して、伝え残そうとされているのでしょう。

 どうか、税金のかかる財産やお金ばかりを受け継ぐだけでなく
親たちが最も残したかった宝ものを、お聴聞することで、気づき
間違いなく、確かに受け取っていただきたいと思います。

 南無阿弥陀仏さえあれば、心配ない問題なし、希望に満ちた
明るい未来が開かれてくることを、聞き取り、受け継いで
いただきたいものです。
それには、お聴聞を繰り返して、南無阿弥陀仏を口にする生活を
することで、生き甲斐ある味わい深い、喜び多い生活が
はじまるのです。

 ですから、お念仏を口にする生活をすることこそが、
最高の親孝行になると思います。
いくら病院に通っても、医療では解決できない問題が沢山あります。
その根本的な人間的な苦し悩みを、お寺に通い間違いなく治して
いただき、今年も力強く喜び多い毎日をお過ごしいただきたいものです。