第1715回 気づくか 気づかないか

 令和7年12月11日~

 お父さんに続いて 94歳のお母様が亡くなられました。
一人っ子のお嬢さんが、笑わせて撮られた笑顔の遺影に、
「良い写真ですね」とつぶやいてしまいました。

 お父様の法名を見ると 院号が着いています、
「お母様もお父様のように院号頂きましょうね。」と言うと、
従姉妹の方が、「どういう意味ですか」と聞かれます。

 ご本山の護持に貢献された方に贈られるもので、法名の釈○○の前に
着いているのが院号です。
お念仏の教えが今後も伝わっていくようにと、宗門の護持発展に
貢献された方に贈られるものです。
自分のお寺が繁栄するための祠堂料に加えて、ご本山もお守りしようとの
有り難い思いの方に贈られる敬称です。

 院号は 生前に頂戴される方もありますが、いのち終わって
お浄土へお生まれの時に、今生最後のお布施をされることです。

 ところで、同じご懇志でも、境内の墓地を整理して、離檀される方が
あります。
今回は、お子さまの無かった方の甥っ子姪っ子が、遠隔値に
お住まいで、墓じまいをされました。
合同の墓と、永代墓とありますが、どこが違うのですかと聞かれます。
永代墓は、門徒数が減ることで、お寺の維持する人数が減って、
残された皆さまにご苦労をかけますので、今後10年20年分ぐらいの
お布施をまとめてお預けしようという有り難い行いです。

 一方 合同の墓は、残されたご門徒の方々への思いやりなどはなく、
これでご縁を終わらせてくださいという、どちらかというと、
自己本位の方のお考えのように思えます。
十個近くあったご遺骨を、合同墓に捨てるように立ち去っていかれました。

 お寺の法要によく参加し、ご両親の年忌法要を、ちゃんと勤め
される方がある一方、まったくご縁の無い方もあります。
先祖が立派なお墓を建てていても、こどもや孫達がまったく
ご縁の無い方があります。

 ちょんとお勤めをされる方々は、経済的にも精神的にも豊かな
生活をしておいでの方が多いように感じますが、
まったくご縁の方々は、暗く辛い人生の方が多いように見受けます。

 ご先祖さまのはたらきかけが、あるかないかの違いなのかとも思いますが、
どうも自分を取り巻く多くのはたらきかけに、ちゃんと気づくことが出来て、
それらに感謝し対応する能力がある方と、損得勘定だけで、
自分に有利な方々には、ちゃんと向き合うものの、
静かにそっとした はたらきかけには気づかず、感謝することもなく
無視して日常を送っておられる方は、やはり、どうも、この世の中でも
うまくいかないのだろうと思います。

亡くなった父母、祖父母は、声もなく過去のことで、気づかず
無視している生活、こんな無味乾燥な生活では、人生は、生活は
うまくいかないのだろうと味わっています。
やるべきことは、ちゃんとやった方が、人生は、豊かで
有り難く喜びに満ちた生活になるもののようです。