第1682回 実を結ぶために

 令和7年 4月24日~

 春 花が一斉に咲きほこっています。よく見ると小鳥や虫たちが
その花の周りで大活躍しています。
美しく咲く花だけに目を奪われていますが、私たちの食卓に出る、
多くの果物や野菜も、実は こうした虫たちのお陰で実を結ぶことが
出来ているのだといいます。

 とこで、イチゴやトマトなどはビニールハウスで栽培されることが
多くなり、自然から隔離したハウスの中では、虫のはたらきを
人間が変わってやる大変なご苦労だろうと思っていましたら、
ビニールハウスの中には、ミツバチを、それも何千匹という
ミツバチの巣箱を置くのだそうです。

専門の養蜂家に頼むのではなく、農家が自身で買い求めて、受粉させ
美味しいイチゴやトマトが収穫出来ているのだそうです。
科学が進んでも人間の力、機械の力だけでは無理で、多くの
自然の力にたすけられていることを、知りました。

 収穫までの話でなく、
収穫した後も、麹菌などの助けを借りて、味噌・醤油・酢、お酒
ワイン、漬物、パンなど、発酵させることで
味に変化をもたらし、おいしくいただいているものが多くあります。

 私たち人間は、食事をすることで、外からエネルギーを入れ
肉体を維持していますが、こころ、精神面でも
外からのはたらきかけで、大きく変られていくものです。

 お念仏の教えに出会えたのも、祖父母や両親、友人など、
周りの人々の はたらきかけのお陰で、物の見方、考え方が、
大きく変えられたのではないでしょうか。
ご縁に遇い、お聴聞を繰り返すことで、より一層、喜び多く、
不安がすくなり、堂々と生きていく力を受け取れるように
なったのです。

イチゴやトマトが、しっかりと実を結ぶように、この私もこの人生に
大きな花をさかせ、実を結ばせていただきたいものです。
若く元気で、自由に行動出来る時だけではなく、老病死が近づき
自分自身を自由にコントロールできなくなっても、
南無阿弥陀仏の力で生きていく智慧を受け取った人は、苦しみ悩む
ばかりではなく、感謝、感動、喜びと、生き甲斐を
手に入れることが出来るのです。

悩み苦しみ怒りの人生から、南無阿弥陀仏の力、はたらきかけによって、
新しい未来を、素晴らしい毎日を、受け取ることが出来、
人生は大きく変化し、平凡な人生が 有り難い、尊い 
素晴らしい人生であると味わえるようになったのです。


          


           私も一言(伝言板)