第1677回 いつもいっしょ
 
 令和7年 3月20日~

 幼児番組で 「おかあさんといっしょ」 という長寿番組があります。
ユーチューブなどテレビ番組以外も見ることの出来る新しい型のテレビでは、
放送している時間だけではなく、いつでも 何度でも繰り返し、
幼児番組を見ることが、出来る時代になりました。

 画面にくぎづけになって見とれている幼い子どもたち、
その子ども達だけにしないで、すぐ横には おかあさんがいつも、
いっしょにいてほしいものだという、そんな願いを込めての
番組のタイトルなのではないかと、画面の中には、お母さんが
どこにも登場しないのを見て、感じています。

 こんな話を聞きました。

 あるお宅に毎月のお参りにいくと、玄関まで4歳ぐらいの女の子が
出迎えてくれました。そして、お仏壇の部屋までついてきて、
住職さんの横に、ちょこんと座って言いました。。
「ねえ、ねえ、あたし 大阪に行くの」「そう大阪にいくの」
「うん、いくんだよ」「何でいくの」「え、知らない、大阪にいくんだもん、
だってお母さんがいっしゃだから・・・・」

 こうした会話をしながら想ったといいます。
私たちも やがてお浄土へいくと、聞かされていますが、
どのようしてお浄土へいけばいいのか、よくわかりません。
子どもが、大阪にいくのに、どの列車に乗って、どこで降りるのか、
まったく分からないでいるように、私たちも お浄土へ行く路も
方法もまったく知りません。

しかし、阿弥陀さんがいっしょだから、何の心配もいりません。
任せておけば良いのです。
小さな子どもが 大阪に行くのと喜んでいるように、お浄土へは
阿弥陀さんといっしょにいくのです。

 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏のお念仏が口に出るのは
阿弥陀さんがいっしょだからです。
風をひけば咳が出るように、南無阿弥陀仏がひとりでに口に
出てくださるのです。

「おかあさんがいっしょだから大丈夫」という小さな女の子と同じように
阿弥陀さんがいっしょだから、私も何の心配もいりません。
ただ、南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏だけでいいのです。
お念仏の人は いつも阿弥陀さんがいっしょなのです。
何の心配いらないのです。任せておれば いいのです。
お浄土へ行けるのです。


          


           私も一言(伝言板)