第1605回 組織は 人で

 令和 5年 11月2日~

 2年に一度、組の総代会の会員の追悼法要の会所になりました。
今回は、4人の方々を ご縁とする法要でしたが、こんなお話をしました。

 みなさまは、これまで いろいろな組織に所属してこられたことと存じます。
自営業の方もいらっしゃりましょうが、会社であったり、地域、ボランティアや
趣味のグループなど、さまざまな組織の中で活躍され、あるときは責任者だったり、
二番手であったり、実務的な立場であったり、いろいろの経験をお持ちのことと思います。

 私も 僧侶 30年以上勤めておりますが、その前に 厚生年金が頂戴できるほど
サラリーマンをしておりました。
たびたび転勤をいたしましたし、さまざまな職場、多様なプロジェクトに所属しましたが、
組織は、まさに人でありまして、その所属メンバーの構成によっては、
いろいろの対応に迫られたことを思い出しております。

 普通の組織ですと、管理能力が高い者を もっとも経験豊かな者を
責任者にいたしますが、
お寺の場合は そうはいかないことも多く、世間のことに、どちらかといえば、
精通していない、世間に うといご住職であったり、
あるいは若い住職だったり、こうした責任者を、なんとか支えて、財政面でも、
人を集めることでも、総代の皆さま方、並並ならぬ ご苦労をかけているであろう
と存じます。

 これが、営利目的の会社などでしたら、目標の設定や、成果を測ることができますので、
みんなで同じ方向へ向かって進んでいけますので、ある面、運営がやりやすいものでしょうが、
目的が、ご門徒のみなさんをまとめ、念仏繁盛をめざすという、
宗教団体は なかなか難しく、また、昔のようにご門徒のみなさんも、純粋、純朴では
なくなってきましたので、総代のみなさま方に大変ご苦労をかけていると思います。

 今回、四人の総代さんの追悼法要ですが、この後、それぞれの方の思い出も
ご披露いただくようですが、どの方も、陰になり日向になり、本当によく
ご尽力いただいた方々ばかりでありました。

 ご遺族の皆さまのお宅でも、大黒柱が亡くなられて、とても大変でしょうが、
お寺でも、とても貴重な存在でありまして、おられなくなって
その後を、残された方々がカバーしていただいておりますが、
尚一層ご苦労をおかけしていることでしょう。現役の総代の皆さまも、
本当にありがとうございます。
これからも、皆さまのお力で、寺院を 護持していただけいますよう、
お願いいたします。

 とともに、ご遺族の方も、ご主人さま、お父様が がんばっていただいたように、
その意志を受け継いで、お寺のお世話役、ひいては、
総代を引き受けていただければ 誠にありがたいことだと、存知ますし、

先だった方が、喜んでいただくことではないかと、味わっております。

          


           私も一言(伝言板)