第1546回 健康寿命日本一  ~ お聴聞の人は~

 令和4年 9月15日~

私ども佐賀県の女性は 健康寿命が日本一になった
とのニュースを見ました。

健康でしかも長生きしたいのが多くの人の願いでしょうが、
国民健康保険中央会が発表した2020年の平均自立期間(健康寿命)で、
「要介護2未満で、日常の動作が自立している期間(年齢)」を示しており、
佐賀県の女性は全国平均(84・4歳)を0・8歳上回り、
5位だった前年より0・6歳延び日本一になりました。
同じく一位は 大分県と長野県だということです。


 WHO(世界保健機関)が2000年に 心身ともに自立し、
健康的に生活できる期間健康寿命を提唱して以来、寿命を
延ばすだけでなく、いかに健康に生活できる期間を
延ばすかに関心が高まっています。

 この記事を読みながら 南無阿弥陀仏とご縁のある方は 
長寿の方が多いことに思いあたり、マイクロソフトの
エクセルに打ち込んだ過去帳で お聴聞の人の平均寿命を
計算してみました。

この10年余り 女性の方で 阿弥陀さまのお話を
よく聞いていたご婦人を抜き出しましたが、その数、30人あまり、
その平均寿命をだすと、なんと96歳余りであることが分かりました。

 仏教は 老病死の苦悩を解決するものといわれますが、
阿弥陀さまのお話を聞いている人は その老病死に適切に対応する
能力が高まっていくのではないでしょうか。

 南無阿弥陀仏とのご縁のない方とお話していますと、
「あの時、ああしておれば良かった、あれがいけなかった」と
過去のことにこだわり、またこれからどうなるだろうかと未来の
不安に悩み苦しんでおられる方があります。
過ぎ去ったことは いくら反省して悔やんでも、もうどうすることも
できませんが、過去にとらわれる心から苦しんでおられるものです。

 お念仏の教えに遇えた方は、過去は過去として、今自分でできることを
精一杯取り組み、成るようにしか成らない。
これで良いんだ、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と未来を見つめ
やがて、お浄土へ生まれて 仏さまにならせていただく身であると
おおらかに、のびのびと、悩まず苦しまず 生きておいでの方が多いものです。
それが 健康寿命の長さにつながり 長寿につながっているのだろうと、
味わっています。

 先日96歳で亡くなった エリザベス女王が、今から70年前、国王になるとき
「いのちが長かろうが短かろうが、生きている限り
国民のために奉仕します。」という趣旨の言葉を述べたということですが、
私たちも、いのち長かろうが、短かろうが、命ある限り、
報恩のお念仏して、いきいきと、のびやかに生きていきたいものです。


          


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