第1511回 よろこぶこころ 身にうれば ~もう 仏の仲間 ~

令和 4年 1月13日~

 御正忌報恩講、またコロナが流行してきましたので、正信偈は行譜で
お勤めしたものの、六首引きではなく、後半、恩徳讃と回向句と短めに
お勤めをいたしました。


その回向句の最後には、「よろこぶこころ身に得れば 
さとりかならずさだまらん」とあります。

阿弥陀さまの願である、「お浄土に生まれさせ仏にするぞ」との
呼びかけに答えて、南無阿弥陀仏を口に お念仏をよろこぶことが
出来るようになれば もう仏の仲間、お浄土に往生することは
間違いない、と教えていただいているのでしょう
 

 お勤めの後 ご絵像をスクリーンに映しながら親鸞聖人の
ご一生を 今年も語らしていただきました。

その絵像、1幅目の 1番上には お弟子さんの蓮位さんが
自分のお師匠様は
 阿弥陀様の化身である。
観音菩薩の化身である聖徳太子が礼拝されるのは 阿弥陀様が
姿を変えて教えを説いていただいた。
と夢で啓示を受けたと、あります。


2 幅目の一番上は 親鸞聖人のご絵像を写させていただきたい
と思う入西というお弟子さんに、七条あたりに住む、絵師に
頼んだらどうだと許しを得て、

その絵師が来ると 昨日夢で見た 尊いお坊さんとそっくりだ。

そのお坊さんは誰かと聞いたら 善光寺の阿弥陀様である
と言われた。

そのお顔とそっくり、これは驚いた。 昨日は お顔だけをと
いうことだったので、お顔だけでいいですねと言って。
不思議なこともあるものだと。驚きながら描いたという。
縁もゆかりもない1人の絵師が、親鸞聖人は阿弥陀さまの化身だと。

 3幅目は 越後から関東常陸に移られて。 山伏の弁円さんが。

ただ念仏だけで救われるという教えは、人々の不安を
取り除く山伏さんには自分たちの仕事を妨害する者、

大変に不都合であると、親鸞聖人を 亡きものにしようと
したものの。

うまくいかず。 ついにその舘に乗り込んで来て そこで
親鸞聖人と対面し
 お話しを聞くうちに お弟子さんになった。

いのちを奪おうとした 山伏までもお念仏の教えに引き入れた。
まさしくこれは仏さまのはたらきであると。

 お念仏の人は 必ず往生して お浄土で仏になり、
還相の菩薩として
  この世に還り教えを説く、まさに
親鸞聖人は 阿弥陀さまと同じようにはたらく、

還相の菩薩さまであると、描かれているのでしょう。

こう考えると、 こうしてお念仏の教えにご縁を作って
いただいた方々は近いところでは、父母 祖父母であり、
身近な善知識であり、親鸞聖人七高僧 お釈迦さま 
みんなこの私のためにご苦労いただいた還相の菩薩さま
であると味わえます。


 ご正忌報恩講は、お釈迦さまが説かれた教えの中で、
末法の時代でも間違いなくお浄土へ生まれ仏になれる教えを、
説き残していただいた親鸞聖人への報恩の法要です。


おかげでよろこぶこころをいただきました。とお念仏し、
赤い蝋燭をともし お礼を申し上げる、よろこびの法要です。

          


           私も一言(伝言板)