第1497回 今や 貴重な教えに ~教えを聞く人は ~

令和3年 10月7日~

 毎年「宗教年艦」が 文化庁から発刊されています。
これは 各教団が それぞれに報告したものを そのまま 
まとめたものですが、それによると、浄土真宗で、本願寺派が786万人

真宗大谷派744万人、それにその他の真宗をあわせると1600万人前後、
浄土真宗が、日本ではもっとも信者数が多い宗教のようです。

 江戸時代、日本の人口 3000万人程度で、その50パーセント以上 
過半数は 浄土真宗だったようですが、今、日本の人口は、約4倍の
12千万を超えていいます。
しかし、お念仏の人は 逆に減ってしまい、その比率は、
全国民の10パーセント程度ではないかと 思われます。
多数派だった真宗教団も、現代では、少数派の珍しい貴重な教えに
なってしまったようです。

 この本願寺派 786万人とは どういう数なのでしょうか、単純に計算すると 
それぞれのお寺では 門徒戸数を届出ていますが、門徒戸数の十倍に当たる

数字に近いようです。
門徒戸数 100軒の場合は 信者は およそ1000人程度 
門徒戸数 200軒であれば 信者数 2000人に近いのではないかと 思われます。


うちのお寺は そんなに信者が多くないよと お思いでしょうが、
日本では 毎年137万人ほどの方が 亡くなっています。
これは 全人口の、1,1 パーセントから 1,2パーセントの率になります。
ですから お葬式が 年間20件あるお寺であれば、 単純計算で
2000人程度の門信徒がいるのではないかと思われます。

 ところで、皆さんのお寺 どのくらい 南無阿弥陀仏の人が 
いらっしゃりますか。
門徒戸数 100軒のお寺で、南無阿弥陀仏の人が 仮に100人であれば 
その割合は、全門信徒の10パーセントぐらいとなります。
本堂に座られる方は 100人あったとしても 果たして、その方々が 
全員、南無阿弥陀仏の人かどうかわかりません。

 昔よく聞かれていた、お陰さまで、もったいない、有り難うございます。
という 自分の人生を、すばらしいものと喜んでおられる方は、非常に少なく 
日本人の 1パーセントぐらいに なっているのではないでしょうか。

お寺にお参りする方、念仏の人が 沢山いるように感じていますが、
実のところは、非常に少ないということになります。

ですから、南無阿弥陀仏を口にする人、お浄土へ生まれることを信じている
人は、実に貴重な存在のようです。
しかし、この教えに遇えば 老病死を乗り越えることが出来る。
何が起ころうと 堂々と生きていける そういう教えです。
お念仏に遇えたことを 有り難く喜ばせていただきたいものです。

          


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