第1490回 たった2泊3日だけ? ~仏さまは 24時間 365日~

 令和 3年 8月 19日~

 テレビや新聞でいう夏の行事、お盆が終わりました。
迎え火や迎え提灯を頼りに ご先祖が、キュウリや ナスの乗りもので
13日にお帰りになり、三度 三度 違った料理を差し上げ 
精霊流しでお供えを送る、これが、お盆行事とされています。

  ではなぜ 13日なのか、13日は 何かの釜が開く日、
では、ご先祖はどこから帰ってこられるのか。


親鸞聖人のことばをお弟子が記録した 歎異抄の第二条に

 とても地獄は一定すみかぞかし・・・・・・・
 [ 現代語訳 ] では、どのような行も 満足に修めることのできない 
      わたしには、どうしても 地獄以外に住み家はない・・・・と。


 因果の道理を説く仏教では 自分で作った原因は自分で 
受け取らねばならない。

死んでも責任を問われる。そこで、数多い罪を消すだけの
厳しい修行が出来ないと救われないという考え方です。


  親鸞聖人は、法然聖人のご指導で 阿弥陀さまの本願 
「南無阿弥陀仏」で お浄土へ生まれ 仏に成れる法が
説かれていることを知り、自力修行の比叡山を下りて、
他力の念仏の教えに入られたのです。

古い仏教を離れ、新しい仏教、お念仏の教えに帰依されたのです。

 親鸞聖人のご和讚に
  安楽浄土にいたるひと 五濁悪世にかへりては
   釈迦牟尼仏のごとくにて  利益衆生はきはもなし

 お念仏に遇い やがてお浄土に生まれた人は 
この濁った世に還ってきてお釈迦さまのように、お念仏の教えを
説き広めるはたらきをすると。 

そこで、お盆行事が 有り難いのは

1、死んだら終わりでなく、行き先がちゃんとある。
  修行が出来ない人は 地獄や餓鬼へ お念仏の人は、お浄土へ。
2、お念仏に出会えず亡くなった人は、  23日だけしか帰って来れない。 
3、お盆に帰ってくる方々は  接待を受けるために(自利)

  お浄土の人は 大切な子供や 孫のために いつも
  はたらきかけている(利他)。


「 どうか、仏さまの話を聞いてほしい、お念仏に遇い
お浄土に生まれてくれ 」と 呼びかけておられるのです。


ご先祖の願いどおり、仏さまの話を繰り返し聞くと

・仏さまは 私のことを一番心配し 
・必ず救う お浄土へ生まれさせる

・お浄土で 仏の力をすべて身につけさせ 
・この世に還り人々の為 活躍させる

・期待され待たれている お浄土がある
・未来が明るいと 今から明るい

  明日 楽しいことがあると 今日から楽しい。
  明日 いやなことがあると、 今日からつらい。

「南無阿弥陀仏」を聞く生活がはじまると 私の為に 
多くの働きかけがあり
 多くの力に支えられている 
そうした 味わい方が出来るようになると 

有り難い人生であると 気づかされ 喜び多い 豊かな毎日 
明るい未来を味わうことが出来るのです。

そこで、浄土真宗では お盆のことを 歓喜会として、
お勤めしてきたのです。


          


           私も一言(伝言板)