第1487回 親鸞聖人を知ろう  ~浄土真宗とは (4)~

令和 3年 7月29日~

  親鸞聖人が、この世界は生きとし生けるものすべてを救われる
阿弥陀さまという大きな存在に包まれていることを知るまでには
さまざまな"出会い"がありました。

「逆境」との出会い

 親鸞聖人がお生まれになったのは平安時代の終わりごろ。
貴族社会から武家社会へ移り変わる中で、大きな戦さが
たびたび起こり、災害や飢饉などがくり返し発生した、

先の見えない混乱の時代でした。

そのような中、親鸞聖人は、「逆境」の幼少期を過ごされました。
幼いころに母上を亡くされ、父上とも別れて暮らすことになり、
わずか9歳のとき、出家しなければ生きていけない境遇と
なられたのです。

「深い悩み」との出会い

その後20年間、親鸞聖人は、比叡山で懸命に修行をして
「さとり」を求めました。けれど、見えてきたのは自分自身の
煩悩ばかり。修行に励めば励むほど、さとりに近づくどころか
遠ざかっていく自分の姿がありありと見えてきて、
深い悩みの中で青年期を過ごされました。

そして、比叡山での修行ではさとりに至ることができないと
思い至った親鸞聖人は、29歳のとき、比叡山を去る
決心をされたのです。

「法然聖人」との出会い

その当時、京都の吉水というところで、法然聖人という方が
「念仏一つでどんな人も救われる」という教えを説いて
おられました。
比叡山を降りた親鸞聖人は、六角堂で得た聖徳太子の言葉に
導かれ、法然聖人のもとへ向かいます。
これが、生涯の恩師との"出会い"でした。
法然聖人との"出会い"は、親鸞聖人の人生を大きく変えました。

                  (5)に つづく

          


           私も一言(伝言板)