第1477回 私一人が苦労して ~周りが見えない人生~ 

 令和3年 5月20日~

 ご主人を亡くされてから、途絶えていた月忌参りをはじめました。
お子さんが育ってから社会へ出て 教育者として活躍され、認められたと
自負しておいでの方です。

立派な家も建て高級車に乗り成功者のお一人でしょうが、
ご主人の七日七日の法要に お弟子さんたちがお参りになり、
お渡した経本で みなさんが大きな声でお正信偈を称えていただきました。


ところが、その奥様ひとりが 経本を上手に読めなかったようで、
終わってから言い訳を何度も何度もされた覚えがあります。

 子供たちに迷惑をかけないようにと、お墓から納骨堂へと
変わられました。その時にご主人のご両親や、祖父母の
お骨は合葬の墓に移したいとのご意向でしたが、ご親戚に
相談されたらいかがですかと、申しておりましたら、
納骨堂に全部移動されました。

 先日、「主人が狭い納骨堂では窮屈そうですので、他の方は
移動させてください」との連絡を受けました。
「それでは月忌参りの日にお寺でお勤めして合葬墓へ納めましよう」。

「主人は主人で、お参りいただきたいので、別の日がいい」とのこと、
月忌の前日に決めました。

 当日、一人で、おいでになり、お勤めを終わって、浄土真宗は
お話を聞くことが大事です。
ご主人も、ご先祖もみんな、お聴聞してくださいとおっしゃって
いますよと、申しましたら、不機嫌な顔をされ、
「私は子どもの頃から母と一緒にお参りしていますので
  信心は深いのです。それは、主人の姉妹たちに言ってやってください。
  私が一人でちゃんと供養してきましたので」との、ご返事でした。
お里は何宗でしたか。禅宗です。ですから仏教のことは分かっていますと。・・・・

 それからいろいろお話しして、結果的にはお骨は、また納骨堂に
戻すことになりました。
次の日に、月忌参りをして、親鸞聖人のお勧めいただくお念仏
お浄土のこと、お話ししましたが、子どもの頃の強い想いから
抜け出せず、聞く耳を持たれず、「よくわかりました」とは
おっしゃるものの、また私一人が苦労して、誰も分かってくれないと 
自分のことしか目に入らない、自力のおもいで 苦しい人生を
送っておいでのようです。


 自分は間違いない、ちゃんとしているとの思いを捨てること、
最終の目的は利他であること、上から見下ろすのではなく
懺悔の気持ちをお持ちいただくには、なかなか時間がかかりそうです。

私が供養してあげるそれが仏教との思いから抜け出せず、
仏さまのはたらき、ご恩にはお気づきにならないようです。

ご縁がなければ受け取れないもののようです。


          


           私も一言(伝言板)