第1452回 おまかせして生きる

令和 2年 11月26日〜

 親鸞聖人から 25代目にあたる
西本願寺の御門主が
「仏の教え 令和版」という本を
出版されました。

副題に「阿弥陀さまにおまかせして
生きる」とあります。

その、序文に こんなところがありました。


仏教に「摂取不捨」という言葉があります。
「摂取」とは、仏さまが自分の懐の中に、
慈悲の手の中に摂め取って、捨てない、
見放さない、ということです。


 それは、「どんなに辛く悲しい状況に
置かれようとも、私はあなたを決して
見放さない という仏さまからの

最強のメッセージです。

 地球の引力や磁石の力と同じように、
たとえ肉眼には見えなくとも、

どんなときにも私たちに注がれて
いる力があるのです。


私たちはそんな力のはたらきの中で
生きている、生かされている。

縁起や諸行無常というこの世界の
ありのままの真実に基づく

仏さまのメッセージに気づいたとき、
自己中心的にしか生きられない

私たちも少しずつ生き方を変えられて
いきます。


 仏さまのような完全に清らかな
行いはできなくとも、それでも他者の

喜びを自らの喜びとし、他者の苦しみを
自らの苦しみとする仏さまのお心に
かなう生き方へと変えられていくのです。


 本書は、これまで仏教や浄土真宗に
関心はあったけれど、本格的には
学んだことのない方々のために、
よく話題となる素朴な疑問も含めて
一問一答の形式で書いたものです。


仏教の専門用語を使いすぎることなく
答えていくことは、現代において
み教えを伝えていく際には重要な
ことではないでしょうか。


 新型コロナウイルス感染症が
世界中に拡大し、私たちを取り巻く
環境は大きく変化してしまいました。

念仏者がお念仏とともに生きていく
ということは、そのまま自分以外の

誰かのために、具体的な行動を
ともなうということです。


「誰か」とは、家族かもしれません。
友人、知人、あるいは出会った
こともない人かもしれません。

「具体的な行動」とは、多くの人
とのつながりを思い、相手を

思いやってその時々の状況に
応じて行動することです。


大事なことは、ほんの些細なことで
あったとしても、それが阿弥陀さま
のお心にかなう生き方かどうかを
確かめながら、できることを
具体的に考え、行動していく
ことでしょう。・・・・・


  とありました。

幻冬舎刊 大谷光淳著 
  令和版・仏の教えより


     


           私も一言(伝言板)