第1451回 怖さ知らずの皆様

令和 2年 11月19日〜

 コロナが、また流行しはじめたようですが、
今年も秋の法要をお勤めしました。

さすがに、お斎は中止しましたが、変わって、
お店から求めたおこわの弁当を、おみやげに
持ち帰っていただきました。


 法要では、お勤めの後、こんな挨拶を
いたしました。


本日は 命知らずのみなさま ようこそ 
お参りいただきました。

世間では、コロナが怖いので、皆で集まる
なんて、とんでもないと自粛しておいでの方が
多いようですが、みなさまは 怖さ知らずの方々、

万全のコロナ対策を取って、こうして集まって
いただき、誠にありがとうございます。


きっと、先だたれた皆様のご両親や、
おじいちゃんおばあちゃん、お連れ合いや、

お子様、ご兄弟、お浄土に生まれ、仏に
なられた方々が、

「よく来てくださいました、ありがとう、
ありがとう」と、そろって喜び、

お礼をいって、おいでのことと思います。

 何で、そんなに喜んで、いただけるのか、
お子様がおいでの方は、ちょっと考えて
みてください。今、気がかりで、一番
心配なことは何でしょうか。

心配なのは、子供や孫のこと、それも
一緒に生活している子供よりも遠く
離れている子供のことではない
でしょうか。


先ほど 車で、さだまさしの「案山子」
という歌を聴いておりましたら、

「元気でいるか 都会になれたか、友達
出来たか、さびしかないか、お金はあるか
・・・」と 遠くに住む、我が子のことを
思う親ごころの歌でした。

生きている親だけではなく、亡くなられた
方々も、生きているこの私のことを、
変わりなく、今も心配していただいている
のだと思います。


こうして本堂に、お参りしていただいた
ことを、喜んでおられるのは この
お念仏の教えにさえ、南無阿弥陀仏にさえ
出会ってくれれば、間違いない、どんな
ことがあっても、堂々と生きていける。

たとえ病気になろうと、歳を取ろうと、
いのちが終わろうと、あまり苦しまなくて
いい、悲しまず、堂々と生きていける。

南無阿弥陀仏の価値観さえ知ってくれれば、
分かってくれればそれで大丈夫、


その、お念仏の教えを、「よく、聞きに
きてくれた ありがとうありがとう」と
喜んでいただいていると思います。

ですから、今日は、お念仏の教えとは
なにか、なんで、そんなに亡くなった方が
喜んでいただくのか、じっくりと

聴いていただきたいと、思います。

阿弥陀さまの願いを、先立たれた方々の
願いを 是非、聞き取っていただきたいと

思います。・・・・


 秋の法要で、こんな挨拶をいたしました。
そして、多くのみなさま、ご参拝ありがとう
ございました。


     


           私も一言(伝言板)