第1375回 念仏往生こそが真実の教え(1)

 令和 元年 6月 6日~

 親鸞聖人は、法然聖人の教えこそが 正しい仏教なのだと。

浄土の教えこそが 真実の正しい純粋な仏教であると 言い切られたのです。
そしてこれを浄土真宗だと言ったのです。

仏様の覚りの世界から届いた、如米様の世界から届けられた
真実のみ教えであり、このみ教えこそが、私たちが、万人が
救われていくのだという。
これこそが三世の諸仏、阿弥陀様だけではなくあらゆる仏様方の
ご法義を述べたのがお念仏の教えであると、これを浄土真宗と
いうのだと仰るのです。

 浄土から届いた真実の教え、これは人間の世界で出来上がった
ものとは違う、如来様の覚りの境地がそのまま仏様のみ教えとなって
私たちに届けられた、それがお釈迦様がお説きになった
『大無量寿経』であると。
その『大無量寿経』に説かれている念仏往生の法門こそが
真実の宗教であると仰られたのです。

 『大無量寿経』の教えをとおして私に届けられた真実のみ教え、
その内容を開ければお念仏となるのです。
「南無阿弥陀仏」の一つにつづまると言われたのです。
そのお念仏が私のところに届いて信心となるのです。
お念仏が信心となるのだと言われました。

 それで、お念仏とはいったいどういうものなのか。
これはこれからお話ししますが、お念仏とは阿弥陀様のお言葉、
阿弥陀様の本願のお言葉なのです。
これがお念仏なのです。

その仏様の本願のお言葉、一口に言えば「私にまかせなさい、
必ず助ける。安心して私にまかせなさい」というのが
「南無阿弥陀仏」という言葉なのです。
「南無阿弥陀仏」というのは仏様の名前ですが、その名前には
ちゃんと意味があるのです。
ただの名前ではありません。
ご自分の親ごころを伝えるための名前なのです。

ですから親鸞聖人は「摂取してすてざれば阿弥陀と
名づけたてまつる」と言われているのです。
阿弥陀という名告りは何かというと「摂取して捨てない」ということです。
あなたを必ず抱き取ってお浄土へ連れていく、だから安心して
私にまかせなさいよということです。
このように阿弥陀様は、あなたの救い主ですよと名告り出て
くださっているのです。

私はあなたを責任持ってお浄上へ連れていくものであると。
阿弥陀様は名告り出てくださっています。
その仏様の名告り、それかお念仏なのです。 (次回へつづく)

               浄土から届く真実の教え 梯實圓 自照社出版


          


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