第1335回 あみだくじ

平成30年 8月30日〜

 阿弥陀さまの六字の名号、九字・十字のお話をしましたら
あみだくじは、そこから来たのですかとの質問をうけました。
阿弥陀さまの九字名号、あみだくじ、阿弥陀九字、確かに音は同じですが
はたしてどうなのでしょうか。

 普通、くじを引くといいます。
こよりや 小さな棒の先に目印をつけ、それぞれが一本づつ引いて、

アタリ、ハズレ、あるいは順番などを決める際に便利なので、昔から行われていたようです。

 しかし、これを準備するのは案外大変で、参加者も限られることなどから、
一枚の紙に、真ん中から外に向かう放射線状の線を書いて、くじを作るようになったようです。
この線が、阿弥陀仏の光背に似ていることから「あみだの光」と
呼ぶようになったと伝えられています。

 やがて阿弥陀仏の後光のように放射線に引かれた線が、明治以降、上から下へ
平行線に変わっていき、みんなで横線を自由に書き入れるようになってから、
「あみだくじ」と呼び方が変わったようです。

 さて、あみだくじの阿弥陀仏さまは、他の仏様とは大きく違って
すべてのものを、一人ももらさず、平等に救うという、ちょっと変わった仏さまです。
能力のある者、ない者も、男も女も、金のある人もない人も、
分け隔てなく平等に救うのが、阿弥陀さまのはたらきの特徴といわれます。

普通の仏さまは、努力出来たもの、優秀な者、すぐれたものだけを選び
すくい取り、その他の人は相手にしない仏さまです。

 平等な仏さまの名前が付いた、あみだくじは、空クジなし。
お金を払う人、払わない人、いくら出すかは阿弥陀に決めて頂こう、そして
みんなで平等にお菓子を頂こう。
あとはお任せ、文句を言わずみんなで、楽しもうと、無料アプリのラインでも、
あみだくじアプリがあり、盛んに利用されているようです。

 あみだくじは、主催者だけが勝手に決めるのではなく、
みんなで横線を書き込み、道順を変えることができるなど、参加感があり、
決められた道を、左へ右へ、その道は自分で選ぶことは出来ない道ですが、
必ず全員目的地へ行き着く、これは必ず浄土に往生することが出来ることと、
どこか共通点があるようにも思います。

この人生も、思うようになることばかりではありません。
様々な障碍や問題が発生し それでも、南無阿弥陀仏とともに進んで行けば、
必ずお浄土へ。

 あみだくじを引く度に、どうか南無阿弥陀仏を口に、与えられた目標、仕事を
喜んで引き受けさせていただきたいものです。
みんなが親しみ遊ぶゲームに、阿弥陀さまの名前を呼ぶことは、大変に有り難いことです。
南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏

          


           私も一言(伝言板)