第1291回 信心獲得とは

 平成29年 10月26日~

 毎月 16日に拝読する信心獲得章の大意には (現代語訳)

 信心を得るというのは、第十八願を心得るということであり、
それはとりもなおさず、南無阿弥陀仏のいわれを心得るということです。

 私たちが、南無と阿弥陀仏に帰命する心は、私たちをお救いくださる
阿弥陀仏の本願のはたらきなのです。
これがすなわち、如来が凡夫に如来の徳を回向されるということです。

それを『大経』には、「令諸衆生功徳成就」と説かれています。
はかりしれない昔からつくり続けてきた罪が、本願のはたらきによって
消滅するわけがあるので、浄土に往生することに定まって決して退かない
位につくというのです。

「煩悩を断ぜずして涅槃をう」というのはこのことです。
この教えは、浄土真宗だけが説くものですから、他の宗派の人に対して
いうべきことではありません。 十分心得るべきことです。
                        (五帖第五通)


とあります。

仏教は 本来煩悩を自分の力で無くし、安心を得ようとする教えです。
そのために、出家をし修行する、努力することが重要であると、
お釈迦さまが、歩まれた道を、後の世の人々も追体験して、さとりを
幸せを得ようとするものです。

それなのに、お念仏の教えは、煩悩があるままで、お浄土に生まれる
人間の努力よりも仏さまのはたらきを、強調します。

ですから、常識と違った、常識を超えた、非常に理解しがたい難しい教えです。
子どもの頃から、努力すること、他の人に頼らず、自分の力で頑張ることを
教えられてきましたので、他力ということが、どうしても理解出来ないのです。

 そこで、このことを、他の宗派の人にいうと、それは仏教ではない、
間違った教えだと、反論され嫌われるので、お念仏の仲間以外には
言わない方が良いですよ。と、説いていただいているのです。

お念仏お話を聞いて、そんな話は聞いたこと無い、誰もそんなこと言いませんよと
仰る方がありますが、それは、お仲間になっていないからです。

仲間になれば、南無阿弥陀仏の仲間になれば、みんな言っていることなのです。
浄土真宗は、お仲間の教え、同じ価値観、お浄土への道を歩むお仲間の
教えです。どうか、お念仏のお仲間になってお浄土への道を歩みませんか。

          


           私も一言(伝言板)