第1285回 誰の、私のお寺

平成29年9月14日~

 寺院のことを 正式には宗教法人といいます。
法人というのは、人間個人ではなく、組織や集団を、一つの人格として認める法律の用語です。
そこで、私たち浄土真宗のお寺は、御同朋御同行の、ご門徒の法人ということが出来のでしょう。

 ところで、お寺として充分に機能している所と、そうでないところがあり、
それを比較して見ると、ご門徒の皆さんが一体になってお寺を運営されているところと、
住職や寺族だけが頑張って、ご門徒は、他人ごとのように、行事や運営にあまり参加しない
ところがあるようです。


一般的な組織と、お寺とは違うとの意見もありましょうが、会社などの組織では、
それぞれのチームが一体になって努力しているところが成績もよく、成果も大きいものです。
独りのリーダーだけが頑張って、仲間が一緒に走っていないチームはなかなか成果も
出せないものです。

社長さん一人が頑張っていても、役員や社員が一緒に頑張らない会社は
倒産してしまうものでしょう。

 浄土真宗には、「全員聞法全員伝道」という言葉があります。
少数の人だけがお法を讃嘆するのではなく、ご門徒全員がお聴聞し、お念仏を口に、
お法を喜び、お念仏を勧めることが、教えが伝わり、より広がっていく

ことになるということです。

ですから、浄土真宗のお寺でも、チームの力が、組織力がとても大事で
あるといえましょう。

 現在、お念仏の声が聞こえ、積極的に活躍されているところは、農村地帯が
多いようです。
お祖父ちゃんから子どもへ、そして孫へと、お念仏の教えとともに、寺の運営や

取り組み関わりについて、伝えられているところは、ますますお念仏の声が
よく聞こえているようです。

しかし、街中にあるお寺などでは、地域性が少なく、ご門徒の組織化が
なかなか出来ずに、また核家族が多く、教えの伝承がなく、とても苦労して
おられるところも多いようです。

 スポーツでも監督が一人で頑張っても、選手がその気になって それぞれに
工夫努力しなければ、試合は成り立りません。
どうか傍観者ではなく、宗教法人の、ご門徒の組織の一員として、それぞれに

積極的な参加をお待ちしています。

 お寺は ご門徒で成り立っている・御同朋御同行の組織です。
まず、一番に期待されているのはお聴聞していただくこと、法座に座って、
南無阿弥陀仏を口にし、み教えに出遇っていただくこと。

今年の秋の彼岸法要は 23日の午前十時半からです。
お待ちしております。


          


           私も一言(伝言板)