第871回 ご本山と同じように  〜仏華の研修会〜

 平成21年 10月1日〜

妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。

仏さまのお荘厳 お内陣のおかざりは とても大切なものですが、
このところ 教区内の坊守さんが 仏花を正しく生けようと
再三 研修会を開いておられます。

それも 生け花として 立派なものを というのではなく
ご本山と同じように 浄土真宗的 西本願寺的な お花を
仏花の生け方を 正式に学ぼうという 考え方です。

 熊本などでは 以前から積極的な動きがあり 生け方をビデオに
撮って
 それを 持ち回り 普及しようという 動きがあるようです。

それに 刺激されてか 数年前 こちらの教区でも 
研修会が開かれ たくさんの方々が 参加されたということです。

その結果 研修会参加のお寺と 参加しなかった
 お寺とでは
お花の生け方が大きく 違ってきたように思います。


お寺の会合などで それぞれのお寺を訪問して 本堂にお参りすると
従来の生け花的な美しいお花の生け方なのか 本山のような高く盛り上がった
仏花的な生け方をされているのかが だんだんと分かるようになってきました。

坊守さんたちが 集まって、自分たちで復習する研修会は 
その後も何度か開かれて
 いましたが、まだまだ これでは駄目、もっと
知りたいと 少人数で ご講師をお願いし 勉強しようということに
なったようで、その研修会が 私どもの お寺で 一般公募せずに 
密やかに 開かれました。


前回 参加者が多数集まった時には  知識も技量もかなりの差があるので
初心者のための説明 指導に 時間が取られて 深く入ることが出来なかった。

今回は 上級編をということで 指導者養成を兼ねて、周りのお寺の
坊守さんにも 教えることが出来るくらいの実力を持とうと 
本山で 実際お花を 生けておられる方を ご講師にお願いして、
日頃 どうゆう生け方をしておられるかを 詳しく教えてもらおうと

いうことです。

 お彼岸が終わって 月曜日に 一日だけ開催の予定だったようですが 
熱心な ご講師さんが 前日午後には 到着するので 希望の方々だけでも
前の日に練習しましょうとのお誘いで 結局全員 合計6人が 集合。

本堂一杯に 敷物を敷いて 御茶を飲む時間も もったいないというように
夢中になっての研修会が開かれました。

とても見学など出来るような 雰囲気ではないもので お参りから戻って
挨拶をするだけで 後は防犯用に設置している 本堂内を映す カメラの映像で
ひそかに 研修の模様を 一部拝見させていただきました。

それぞれに お花の世界では 経験と力量ある方々だけの
集まりということですが 幹棒を使って 背も高く しかも
大きく盛り上がった 本山の御影堂や 阿弥陀堂と同じような 
立派なお花が 徐々に出来あがっていきます。

一度 生けて 先生に手直しいただいて また全部はずし また 最初から
同じように 生け直すということを 午前9時過ぎから 夕方まで
お孫さんもいらっしゃる世代の方々が 熱心に取り組んで
おられました。

後で 聞きましたが 普通の生け花は 如何に省略していくか
減らしていくかが基本であるのに対して この仏華は 如何に
足していくか 加えていくかの違いがあるということです。

摂取不捨 すべてを救う 捨てるものなしということなのでしょうか。
背の高い花も 低い花も 大きな花も小さな花も それぞれに
役目を果たし 生かされていくという ことなのでしょうか。

2日目 夕方にご講師も帰られ やっと終わった後 
世話役の方は そのまま残って 10月24日に 仏教讃歌の
コンサートが開かれる そのホールを利用して
 どういう順番で 
どういう 花を どう生けていけばいいか
 花瓶を 横一列に 
いくつも並べて その手順を 分解して 見てもらおうと

その展示の方法 段取りの 打合せが 暗くなっても続けられていました。

余りの熱心さに 敬意と驚きを感じ これが 報謝の
仏徳讃嘆のはたらきであろうと お念仏とともに 味わわさせて
いただきました。


妙念寺電話サービス お電話ありがとうございました。
次回は、10月8日に新しい内容に変わります。


         


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