第1612回 育ち盛り ~いつも私を~

 令和5年 12月21日~

 2歳になる外孫が 時々訪ねてきます。
先月 妹が誕生して 誰もが 自分の方を見ていたのが
今は、赤ちゃんの方へも みんなの目が向かっていきます。
母親が赤ちゃんのお世話をするのを、横目でみながら、
ちょっと淋しそうです。


 母親を独占して遊んでいるとき、赤ちゃんが泣きだすと 
慌てて 赤ちゃんのお世話に向かう母親に あまえて 
「抱っこ抱っこ」と だだをこねています。

自分の方を向いてほしい 赤ちゃんよりも自分を大事にしてほしいと
ぐずり出します。

 夕方 父親が仕事から帰ってくると、その父親を独占して とても
嬉しそうです。自分だけを抱いて、食事の世話をして、遊んでくれる父親が
一緒なのがとても嬉しく、満足そうに見えます。

 これを見ながら 大人になっても 自分のことを一番大事にし、
自分をいつも見守ってくれる人がそばにいると、とても安心なの
だろうと思います。

 高齢の方で、歳をとると いろんなものを失っていきますが
歳を取ることによって、はじめて気づく、目覚めることも
あるのですね。とおっしゃる方がありました。

 仏教を聞くことで、お聴聞することで、仏さまにお育ていただいて、
70歳で気づくこと、80歳でわかることもあるもので、
自分は 今、子どもの時のように、精神的には
ずうーと 育ち盛りだと感じています。
年を重ねることが、今は喜びとなってきましたと。

 南無阿弥陀仏を聞くと ひとりぼっちではなく、 南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏の阿弥陀さまは、 先だった親たちと一緒になって
いつも一緒だよ、ここにいるよ、
南无阿弥陀仏 南無阿弥陀仏と呼びかけてくださっている。

 姿は見えませんが、触ることはできませんが、ここにいるよ
かあさんはここだよと、子どものころに聞いた声を思い出しています。
運動会のときの 応援の声のように、暗闇で怖いとき
大丈夫だよと、声をかけてもらった時のように、
いつも 私を見守っていて 一緒に居てくださるように思えています。

南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏は 私を呼び、応援してくださる
言葉です。

 一人で淋しいとき 困ったことがあったとき 嬉しいことがあったとき
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏が聞こえると もう一人ではなく
いつも私を見守ってくださっている方が 一緒であるように 
思っていますと。

お話下さった方がありました。

          


           私も一言(伝言板)