第1567回 はたらき続ける仏さま

 令和 5年 2月9日~

 車でお参りしている途中、 サイレンを鳴らした 救急車、消防車
パトカー。 血液センターや 電気やガス会社の車と よく出会うことがあります。
生命に関わる 緊急時。 サイレンを鳴らし救助に 向かっている 緊急車両です。

 ところで 浄土真宗の教えは、 すべての人を必ず救う。
一人残らず救うという。 阿弥陀如来の願い はたらきが 説かれた宗教です。

救急車両の場合は 誰かが電話をして、はじめて、救いに来てくれるものですが、
阿弥陀さまは 電話しなくても 頼まなくても いつでもどこでも誰にでも
平等に 救わずにはおかぬと はたらき続けておられるというのです。

 北原白秋の郷里 柳川地方では 年に一度 子どもたちに地獄絵を見せる
行事があると、昔テレビで見たことがありますが、死んだら終わりと
理解している人が多い現代では、地獄へ行くことや、地獄の苦しみから
救われるというイメージは なかなか持てないものです。

 ことによると、地獄のような苦しみは 将来ではなく死んだあとの話ではなく
今 ここに存在しているのに、医学や経済的な解決だけに頼って、
もうどうしようもないと 諦め落胆してしまっているのが、
現在の多くの人々であるようです。

 仏教は、お念仏の教えは、日常の生活に疲れ、 悩み苦しむ 人々を
頼まなくても呼ばなくても 必ず救おうと、はたらきかけがあるのに
それに気付くこともなく、溺れ苦しんでいる人に
その苦しみの原因が何によるのか、また、その
痛み苦しみ悩みを 和らげ解決する方法を 
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏と 
呼びかけ 教えておられるのです。

 救われるのは、この自分であると気づいたとき、
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏の呼びかけは、自分を救いに
救急サイレンの音が 近づいてきた時のように、
ほっとし
 安心感が得られるのです。

 仏さまの教えに出会い、南無阿弥陀仏の呼びかけの意味を 
仏さまの願いを聞き 味わうことが出来れば
生きがいや 喜びが与えられ 私のこころと体に 
大きな変化が起こってくるのです。


          


           私も一言(伝言板)