第1555回 言葉で 救う

 令和4年 11月17日~

 人間は 言葉によって 喜び 悲しみ 苦しみながら 生きています。
合格の通知 孫が誕生したという連絡や、大切な人が
事故にあった 病気になったなど、言葉で知らされ
慌てたり悲しんだり喜んだりしています。

人間は 言葉によって 絶望し、また未来に希望を持ち
言葉によって 人生は大きく 左右されています。

 お釈迦様は 人々が生きがいを持ってこの世を生き、
悔いのない一生を終え やがて 今度は人々を救うはたらきが
出来る仏に成ることが出来ると、言葉で教えていただいています。

 しかし、その多くは、努力できるもの、 いいことが出来る人、
選ばれた特別の人だけは救われ、 平凡で怠け者の人々には
関係無い ほど遠い仏さまでした。

 ところが、一人の国王だった 法蔵菩薩は
善人も悪人も 努力できる人も 、できない人も、 全ての人を
救う方法はないかと、大きな願いをたて、すべての人に
代って 自分で永い厳しい厳しい修行をして、阿弥陀仏となり
「南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏」の 言葉で あらゆるものを
救うことができる強力な能力の仏さまになられたと。

 その阿弥陀さまの国、お浄土に すべての人を生まれさせ
自分と同じ能力を持つ仏にして 一緒になって
一人残らず救い尽くそうとされているのだと。

そのお浄土の様子も言葉で表現し、教えていただいています。
苦しみ、悩みのない 理想の国  お浄土に
この私を、そして全ての人を 生まれさせ、
ともに 仏として 活躍しようと呼びかけ続けておられるのだと。

 そのことを説くために お釈迦さまは この世にお生まれになり
言葉で説き また阿弥陀様の国へと帰っていかれたのだと。

先だった祖父母、親たちも 南無阿弥陀仏でお浄土に生まれ、
今 南無阿弥陀仏の仏様としてはたらき、この私を
お浄土へと 導いてくださっています。

 浄土真宗は 言葉の宗教 南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏を 
疑いなく信じさせ、一人残さず救い取るという阿弥陀さまが
すでに、はたらいておられると、言葉で教えていただいている
教えです。

          


           私も一言(伝言板)