第1522回 限られた情報だけでは  ~真実には出会えない~

 令和4年3月31日~

 限られた情報だけでは、真実に出会えないと、つくづく感じています。
ウクライナの、つらい悲しい映像が毎日、飛び込んできます。
一昔前までは、遠くの出来事は、数枚の報道写真だけでしたが、
今では、スマホを持つ人が自分で見た有様をそのまま発信して、
戦争が いかに残酷なものかを痛感しています。

  ところが、これは 西側の世界だけで、 戦争を仕掛けた
ロシアの国民は限られた情報だけで、真実には気づいていないと言います。

病院や学校が爆撃されている映像を見ても、ロシアの 国営テレビでは、
ウクライナの軍隊が、ロシア系の住民を無差別に攻撃している。
こうした、暴力をやめさせるために、 ロシアは 正義の戦いをしている
のだと聞かされているようです。

 多角的な情報を受け取れる人は、その真実に近づくことが出来ますが、
情報が統制され、都合良く解説されると、真実から遠のき
まったく違った理解をしてしまうものです。

 ウクライナの現状を見ながら思いました。
私たちは 毎日テレビや新聞を見て、 全て何でも知り、わかっていると
思いこんでいます。
そして 健康で、我が身を喜こばせることこそが、素晴らしく、
老病死など 人間の苦しみ、悲しみについては

できるだけ見ないように、避けて通ろうとしています。

 しかし 人間は、老病死から逃れることは出来ません。
お寺で お念仏の話を聞く人は、自分の置かれた立場を
正確に理解して、どうすれば豊かな人生を送ることができるかを
知ることが出来るのです。

 私たちは、死んだら終わりだと、思っていますが、仏さまは、
私をお浄土に生まれさせ仏にするぞと呼びかけ続けておられると言うのです。
生きている時には、自分中心の生き方しかできませんが
お浄土に生まれれば、みんなのために頑張ることのできる仏様になる。
お浄土に生まれさせる、必ず来いと呼び続けておられるというのです。

 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏は 仏さまの呼びかけであるとの、
真実に出遇うと、私はもう仏の仲間であり、これから、
どんなに年を取ろうと病気しようが、いのちが終わろうが心配ないと。


 そして、先立った親や祖父母、それに友人や仲間達がみんな仏様となって
今、働いていただいている。
やがてお浄土に生まれて仏になる。明るい未来が開けてくるのです。
未来がハッキリと見えてきて、安心と喜びが受け取れるのです。

 世間の限られた情報では 死んだら終わりですが、
多くの情報に積極的に出会い、 仏様の呼びかけを素直に聴くことが
出来れば、 私の未来ははっきりとしてきて、何が起ころうと
慌てず騒がず 堂々と生きていける、そんな人生を受け取ることが
できるのです。


 どうか限られた情報だけではなく、多くの情報を手に入れて
この世だけではなくて、仏様が先輩たちが、この私のために
働いていただいていることに気付かしていただきたいものです。

 ロシアの国民のように限られた情報で、
真実に出会えず、苦しく、むなしい人生で終わるのではなく、
多くの情報に触れて、真実の教えに出会い、豊かな人生を
送っていただきたいものです。

          


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