第1063回 この私には  この教えでなければ〜

 平成25年 6月6日〜

 お釈迦さまの教えは 誰が対象なのか その大半は 
出家された方がた 努力しようと決心した方のための教え

家を棄て 妻や子供を捨て 財産を棄て 修行に専念し
さとりを開こうとしておられる方々へ 説かれた教え
これが、教えの大半をしめているのではないでしょうか。

お釈迦さまの周りには 一般人よりも、出家した多くの修行者が

いたためです。

 ところが 残念ながら 私たちは どうしても捨てきれずにいます。
温かいヌクヌクした生活を捨てきれない
食べたいものを食べ 寝たい時には寝て 冷暖房のきいた
贅沢な生活 連れ合いも 子供も 孫も 親も 捨てきらない

お釈迦さまは インドの釈迦族の王子さまでした。
そこで、何の不自由もない 我々から見れば、
理想である あこがれの豊かな生活をされていました。


それを すべて捨てられたのです。
この豊かな生活では 本当の幸せは得られないと すべてを捨て
修行されたのです。


考えてみると、我々は そのお釈迦さまが 無意味であると
捨てられたものを
 一生懸命追い求めて生きています。

地位や財産や 名誉や 健康 愛情 若さ これさえあれば
幸せになれると 必死に、追い求めています。

そして それが思い通りに得られないと、悩み苦しんでいる

お釈迦さまは 王子のような生活は 頼りにならない はかないもの
いくら手に入っても やがては 一つ一つ 失われていくもの 
あてにならないものであると 真に 頼りになるものを 求められた。

そして その頼りになるものを 発見された それが 仏教であります。


しかし、そのお釈迦さまは ご自分のように すべてを捨て
出家し 修行して 真実に出会える人ばかりではない。

捨てることが出来ない、捨てようともしない者たちが 大半である。 

この多くの人たちに ご自分が得た さとった内容を
何とか 味わえるようにしよう、受け取れるようにしようと、
一般人のために 新たな優れた教えを説いていただいた

それが お念仏の教え 無量寿経です。

そして、この教えを説くために お釈迦さまは
この世に お出になったのだと 親鸞聖人は 受け取っておられる・・

修行する人は 体で体験して さとりを開くことが出来る。
だが、修行できない者が大多数、その人たちのために 
「南無阿弥陀仏」 の教えを説き示されたのです。


 お浄土へ生まれさせていただくと 信じ 南無阿弥陀仏を
口に 阿弥陀如来の願いを素直に味わわせていただき、
お浄土への道を歩ませていただきたいものです。

私には この教えでしか 救われる 道はないのです。

 妙念寺電話サービスお電話ありがとうございました。
 次回は、613日に新しい内容に変わります。

 

         


           私も一言(伝言板)