<AWAY観戦記> 7月11日 対:モンテディオ山形戦
ライター 壽山 知里
天気雨の後、晴間が見えた鶴岡市小真木原陸上競技場。
再開後2試合で9失点と、元気のないDF陣へのフォローとして、
10試合振りに復活したボランチ・井原に期待がかかる。
強風の中、キックオフ。前半は鳥栖が支配。山形が深いディフェンス
で臨んできたため、中盤を自由にさせてくれた。「自由に動き、守備の
場面になったらしっかりとポジションに入るように、と指示が出された
」(北内)、中村・北内・生津がポジションを目まぐるしく替えながら、
それぞれの持ち味を発揮しながら、チャンスをうかがう。強風に流され
でしまうが、鳥栖の持ち味であるサイドからの崩しの場面も見られた。
前半は守備も安定。井原を中心に高い位置からのプレスが効く。「冷
静に落ち着いて対処することが、練習で手応えがつかめた」(川前)DF
陣も余裕を持って、確実に相手FWの攻撃の芽を摘む。
そろそろ得点がほしくなった31分。直接FK、森保からのボールを
竹元がバックヘッドでゴールに押し込んだ!先制!頭を指して「ここで
入れたぞ!」とアピールして喜ぶ竹元。
続いて38分。相手GKのクリアミスを中村が見逃さなかった。前線
に竹元と北内が待っていたが、北内が右に流れたため中村の前にシュー
トコースが生まれる。「勢いで打った」(中村)シュートがゴールを突き
刺した。2−0!全てが鳥栖ペースで、前半が終了した。
ハーフタイム、「2点というのが一番危ないので、もう1点取ろう」
(楚輪監督)と気持ちを新たにした鳥栖に対して、山形が動いた。前線、
中盤にスピード・パワーのある選手を投入、攻撃に厚みを増してきた。
守備固めをしなければいけなかったはずだが、あと1点を急ぐ鳥栖は
中村をFWに動かす。これが、後半の悲劇の逆転劇を許すきっかけと
なってしまった。中盤を支配され始め、DFへの負担も徐々に増える。
72分、DFのマークの受け渡しがもたつき、真下をフリーにして
しまう。鋭いシュートを決められ、2−1。この1失点をきっかけに、
それまで耐えていた鳥栖全体の集中力・運動量が急激に落ち始める。
「もし失点しても、落ち着いていこう」(楚輪監督)という、気持ちの
修正だけではどうにもならなかった。続く76分には中盤でのプレス
が効かず、庄司にドリブルで抜かれ、2点目を許した。
同点になって、ようやく楚輪監督が動いた。足の止まった島岡に代え
て小林、中村に代わってFW本職の福留を投入。しかし前線と最終ライ
ンは間延びし、パスが通らず、攻めかかる山形を凌ぐのに精一杯。
84分、左からサイドチェンジしたボールを受けた高橋がシュート、
高嵜が素早く反応して一度はセーブしたが、こぼれ球をすぐに拾われ、
とどめの3点目を喫した。わずか12分で3失点、残り時間もあり、チ
ャンスもあったが反撃には至らなかった。2−3、逆転負け。
2点リードを過信したわけではなかったが、山形が作戦を変更してく
るのが容易に想像できたにも関わらず効果的な策が投じられなかったこ
と、結果的に後手に回った選手交代、90分間での自分達のリズム作り
など、チーム全体としても反省点を次節に活かさなければならない。
<楚輪監督>
2−1となって気持ち的にマイナスになり、硬直して、十数分間で
失点をしてしまった。2−3になってからは、修正が利かなかった。
ライン、ゾーンでディフェンスをしているので、相手が入ってきたら
しっかりとマークにつくようにと指示をしたが、途中から投入された
真下、庄司へのマークが甘かった。
2点というのは危険な得点。技術に差がない分、精神力が左右した。
後半の1失点目が、ポイントだったと思う。
<竹元選手>
後半、全体のバランスが良くなかった。僕たち攻撃陣も、修正が
できなかったし、声を掛けてあげることができなかった。守備だけ
ではなく、全員の問題だと思う。
ここのところ(ゴールを)外していたので得点は嬉しかった。森保
さんかいいボールが来た。(得点ランキング1位タイについては)
チームが勝たなければ何にもならない。落ち込まずに頑張ります。