第808回 いま はたらいて

 
平成20年 7月17日 〜

妙念寺 電話サービスお電話ありがとうございました。

毎月 お参りする 月忌で お勤めの後 こんなことを 思いました。
ご出身は 長崎県の方ですので 佐賀に就職のため転居され お母さんの時代の
ご縁で 毎月 お参りすることになりました。

それは ご主人の命日を ご縁に お参りしていましたが そのお母さんが 亡くなられて、
今は そのお母さまの命日に お参りしています。


鴨居に飾ってある お父さんの写真を見ながら 
「この方が はたらいていただいてこうして毎月 ご縁をいただいているのでしょうね。」


そしてその横に 飾ってある お母さまの写真を見ながら 
「この方が 最初に私どもとの縁を 結んでいただいた方 そのご縁で 今日ここに 
 ご一緒にいるのでしょうね。」


 お嫁さんは そのご縁を受け継いで ご一緒に お勤めをして 親鸞聖人のお勧め
いただいた 南無阿弥陀仏のお話を しているということは 


お釈迦さまも 親鸞聖人も お父様も お母様も みんな はたらいていただいている 
お蔭で この場所で  南無阿弥陀仏を ご一緒に 口にしている 何と不思議なことだろう
と 改めて 有難く 味わいました。


そうお話しした後 車に乗って帰る道 この車を設計してくれた人も 組み立ててくれた人も
材料を 作ってくれた人も 私は 気づきもせずに アクセルとブレーキを 踏めば 
思い通りに走ると 感動もなく乗っています。


石油を掘り出し ガソリンを作り 運び 販売してくれた方があることも忘れて 
走っています。


道路を整備してくれた人のことも あの信号を設置されたのも

私の気づかないところで 数々のお陰で私は 生かされており、便利さを満喫させて
いただいているのだと 一つ一つ 数えながら 味わいながら
 帰ってきました。


親鸞聖人のおまとめいただいた 教行信証の最初に この教えはどんな教えかを 
書かれた 教の巻きには


    つつしんで、浄土真宗すなわち 浄土真実の法をうかがうに、如来より二種の相が
   回向されるのである。
   一つには、わたしたちが浄土に往生し成仏するという往相が回向されるのであり、
   二つには、さらに迷いの世界に還って衆生を救うという還相が回向されるのである。
   ・・・・・


このことを拡大解釈すると 私が 生きていること 動いていること やっていることは 
本人のことですから だいたいにおいてわかっているつもりです。


しかし、私が気づかないところで 多くの先輩たち 多くの仲間たち 多くの自然が 
この私のために 努力していてくださることを 気づくか気づかないかで 私の人生が
豊かにも 惨めにもなるのだと 教えていただいているように思えました。


還相の回向とは 先だった 多くの先輩をはじめ ありとあらゆる力が はたらいている
そのことを ほんの少しでも味わうことが出来ると 気づくことができると 
ものの見方 感じかた 人生の意味合いが まるで違って見えますよ との
呼びかけであるように思えてきました。


私が 一つ気づいたことの 数万倍 数億倍の はたらきがある そのお蔭で
いまここにいるのだと 感じることのできる 喜ぶことのできる 感動することのできる 
豊かな人生を送ってほしいとの
  多くの先輩からの 呼びかけと 感じています。

私が何か行動できるのも すべては 私だけの力ではなく 多くの力に 動かされて
いるのだと。


大きな力の はたらき 本願力のはたらき 智慧のはたらき 慈悲のはたらき

私を揺り動かす 衝き動かすものは 私だけの力ではない そう感じることが
できるようになれば それが 信心をいただいたことだよ との
 教えであろうと 
思えてきました。


その大きな力に 身を任せて 精一杯の努力をする 勇気と励ましを、
忘れないように 怠けようと 気づかぬふりをしないよう 与えてくださったのが 
南無阿弥陀仏であろうと 味わいます。


その はたらきが あることを 思い出すように 呼び出し符号  キーワード が
 南無阿弥陀仏であるのだろうと。


そして ぼんやりとして 自己本人な 頑なな 私の心を開く  暗証番号が
 南無阿弥陀仏のようにも 思えてきました。


妙念寺 電話サービス お電話ありがとう ございました。
次回は 7月24日に新しい内容に変わります。


         


           私も一言(伝言板)