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 慢性膀胱炎/泌尿器科いまりクリニック、佐賀県伊万里市
どんな病気ですか
慢性膀胱炎は膀胱に炎症がありそれが続く場合をいいます。症状は激しいものから穏やかなものまで様々です。また激しくなったり、軽くなったりすることを、くり返すことも多いようです。はじめは急性膀胱炎のように、大腸菌などの細菌による炎症を生じそれが長引いてゆき、炎症のみが残るのではないかとされております。
膀胱結石、膀胱腫瘍や膀胱機能障害(神経因性膀胱)などの泌尿器科の基礎疾患がある場合は、炎症を生じ長引いて慢性膀胱炎になってゆきます。

慢性膀胱炎の種類/分類
慢性単純性膀胱炎:原因疾患として泌尿器科の基礎疾患がない場合。あるいは実際には原因があっても今の医学では簡単には判らない場合であって、ただ単に慢性膀胱炎が続く場合です。

慢性複雑性膀胱炎: 泌尿器科の基礎疾患がある場合に生じるもので、その基礎疾患を治療しないと治らない。例えば前立腺肥大症などで尿が出なくなり長い間カテーテルを入れておくと慢性膀胱炎になり、常時細菌感染を起こし、 尿は濁って膿尿が出現します。 膀胱内に結石などがあると膀胱炎が長引きなかなか治りません。ついには慢性膀胱炎になります。感染の原因となるカテーテルや膀胱結石などの異物には、垢がこびりついてその中に細菌が隠れています。そのために細菌に対する抗生物質が届きにくくなっており、感染がなかなか治らず、細菌も健在というわけです。このような細菌の避難港のような隠れ家となった垢をバイオマスとよんでいます。

膀胱白板症:膀胱内の炎症部位に白い苔状の皮膜ができる場合。前癌状態ともいわれる。

間質性膀胱炎:炎症が粘膜のみでなく、膀胱の壁全体に及び、膀胱が萎縮して硬くなり、膀胱自体が非常に小さくなります。そのために尿が少ししか貯まらないので頻尿が高度になります。多い方は日に数十回から50回以上もトイレに行っています。

症状
膀胱炎と同じで膀胱刺激症状(頻尿、排尿痛や排尿直後の痛み、残尿感)がありますが、急性程はきつくなく、穏やかですが辛い症状が続きます。間質性膀胱炎では頻尿が強く、日に数十回から50回以上尿意があることもあります。
治療法
細菌に対しては抗生物質や抗菌剤を内服または点滴や注射で行います。さらに消炎鎮痛剤や漢方薬(ちょれいとう、はちみちおうがん、しもつとう、など)ビタミンCなどを飲みます。根本的な治療法は原因疾患の治療ですが、原因によってはなかなか難しいようです。尿の濁りがひどい時は膀胱洗浄を行います。
急性膀胱炎を頻回にくり返している場合はまるでずーっと膀胱炎が続いているように思えます。 その都度きちんと治療しましょう。 この場合は慢性膀胱炎ではないのですが、次第に膀胱粘膜などが変化して慢性膀胱炎になることもあるようです。用心しましょう。

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