HTLV-1関連脊髄症(HTLV-1 associated myelopathy:HAM)/泌尿器科いまりクリニック、佐賀県伊万里市
       HAMとは   

HTLV-1関連脊髄症(HTLV-1 associated myelopathy:HAM) は鹿児島大学医学部神経内科納教授が見いだした疾患で、全国で約700例以上の集計が行われています。これはレトロビールスであるHuman T-Lymphotropic Virus Type-1 (HTLV-1)が関与したミエロパチーであろうとされており、中南米でのtropical spastic paraparesisと似通ったものといわれています。
特徴としては緩徐進行性で対称性の錐体路障害が前景にたち、髄液ならびに血清の抗HTLV-1抗体が陽性であるものとされます。
さらに、HAMでは高率に排尿障害を合併しており、排尿症状を初発症状とする症例も存在し、泌尿器科的処置を必要とすることが多ようです。 まとめ 1. HAM25例中24例に排尿障害があり、その全例が膀胱刺激症状を持ち、半数は膀胱閉塞症状を合併していた。 2. 神経症状と排尿症状の発現時期はまちまちであったが、約25%の症例では排尿障害が他の神経症状に先行していた。 3. 尿流動態検査では多くの症例にOVERACTIVE BLADDERとDSDが存在していた。 4. 尿意は比較的保たれていた。

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われわれの経験したHAMの患者さんたち

われわれが佐賀医科大学を中心に経験した患者さんの排尿障害のまとめです。

1. HAM25例中90%に排尿障害があり、その全例が膀胱刺激症状を持ち、半数は膀胱閉塞症状を合併していました。
2. 神経症状と排尿症状の発現時期はまちまちであったが、約25%の症例では排尿障害が他の神経症状に先行していました。
3. 尿流動態検査では多くの症例が過活動膀胱と排尿筋括約筋不協調がありましたつまり、トイレに間に合わないような尿失禁があるのに、いざ排尿しようとしても出にくい。と言う困った状態です。
4. 尿意は比較的保たれていました。

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