乳糜尿(にゅうびにょう)/泌尿器科いまりクリニック、佐賀県伊万里市
乳麋尿とは

腸で栄養を吸収しますが、それは腸間膜を通るリンパ液の中に入り集められます。この腸から吸収した栄養をたくさん含んだリンパ液が乳麋といいます。腸から流れたリンパ液をとおしているリンパ管が腎臓の近くを通る時に腎臓のリンパ管に逆流し、さらに尿に混じって出ることがあります。この時尿は白く濁ってしまい、乳麋尿とよばれます。乳糜に混じって、血液が漏れることも有り、血尿が出ることもあります。

リンパ管の流れが邪魔をされてしまい、このような逆流現象が生じ、原因はフィラリアという寄生虫とされています。このフィラリアは南方に多く、日本でも以前は九州以南に多くの患者がいました。今は以前より患者さんが減少していますが、それでも患者の多くは九州以南にみられるようです。フィラリアによってリンパ流が遮断された場合、象皮病になることもあります。

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乳麋尿の検査

検尿、尿沈査、静脈性腎盂造影、リンパ管造影などで診断します。バター100g(50gずつ2食にわけても良い)負荷試験で乳糜尿の出現を見る。

血液生化学検査:乳麋尿のひどい場合は吸収した栄養が、ざるから漏れるようにこぼれてしまったり、同時に出血を伴い乳び血尿となり、栄養失調、貧血や低タンパク血症になります。

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乳麋尿の治療

膀胱尿管を通して腎盂内に細い管を挿入し、そこから硝酸銀溶液、あるいはイソジン液を50%ブドウ糖液で薄めたものを注入し、腎盂に開いているリンパ管の開口部を焼却します。その治療を数回行います。それでも治癒しない場合は腎臓周囲のリンパ管を手術によって遮断します。泌尿器科いまりクリニックでは薬液の腎盂注入までの治療を行っております。

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